【映画感想】ファイトクラブ【ネタバレあり】
99年当時に見ておけば良かったと大後悔している。
当時はタイトルから「なんかグロよりのアクションかな」と思ってたのだが、仕掛けに驚く、みたいな触れ込みを最近聞いてようやく見た。
「仕掛けに驚く」という時点で、トリック好きは最初から全てに対し疑問を抱きながら視聴してしまう。これは筆者の悪いクセであり、作品を視聴する際はできる限り排除しようと思うのだが、ダメだった。
主人公が「不眠症」、そして一人称で話が進んでいく時点で「信頼できない語り手」であることは間違いない。最初はマーラすら幻覚だと思っていたくらいだ。
タイラーに公衆電話から電話をかけ、それが折り返される、という時点でほぼ確信してしまった。タイラーは幻覚、別人格だと。
その後も「これタイラーがいなくても成立するシーンばかりだな…」と思ってしまい、なかなか視聴が進まなかった。タイラーとの共通点も多すぎる。
男の友情は好きなのだが、「でも幻覚だしな…」という認識が邪魔して、全然感情移入できない。
このテーマだと基本的に「自分との戦い」になるので、主人公にどれだけ感情移入できるかが、ポイントになるんだけど、筆者はそれができなかった。
こういう邪魔な知識がなかった、当時に見たかった。
心底後悔している。
とは言え、トリックが見破れても、結末まで予想はできない。
ラスト30分は非常に面白かった。
そしてラスト。
メンヘラ女とビル爆破を眺めるシーンは最高のラストだった。
最近、中国でラストが変更されたと話題だったが、これは変更しちゃダメだろう。素晴らしい。破壊は最高だ。
貧弱デブなので、ボブが一番好きだ。
ファイトクラブに憧れるのもよくわかる。死んじゃった時はつらかった。
最後、主人公は本当に主人公だったのかな…というモヤモヤ感も良い。
主人公が「でもでもだって」を克服したのか、それとも…タイラーになってしまったのか…。
ああああ~~~僕もブラピになりて~~~~~!