【悪夢日記】人形※ホラー表現アリ
2020/02/26
実家の押し入れにギッチリと「未使用」とラベルが貼られた大量の玩具が入ってた。そんな金がうちにあるわけはないので、これはどうしたと母親に聞いたら、新商品の玩具のモニターをやって宣伝記事を書く仕事を始めたと。うちはまぁそれなりに貧乏なので、そんな焼け石に水の仕事してもどうしようもないだろ、と呆れた。
大量の玩具の中で気になったのはディ○ニープリンセスの人形。
一つの人形がシンデレラ、白雪姫、人魚姫とドンドン変化する上に喋る。また闇落ちがコンセプトなのか、一つのプリンセスでも3バージョンくらい変化する。
シンデレラ一つとっても「継母に復讐してやる云々」と呪詛の言葉を吐きながら体の中心から赤く染まり、ドレスが黒くなっていく。デザインもゴシック調になる。その次はお色直しと若干ロリータチックになる。そこからまた次のプリンセスになる。
モニタリングとは言え、これを一回は購入したんだろうなと考えるとクラクラした。それで差し引きいくらの稼ぎになるのかと。
唐突に母親から「別の商品のモニターを手伝え」と言われる。
古い都市伝説を模倣した玩具なのでやれるだろと、暗く深い森の中に行かされる。暗く深い森にいくつもビー玉が落ちてた。奥には人の頭っぽいものが。
夢の中の僕は「ああ、これは○○姫っていうおとぎ話だ」と心当たりがあるらしかった。
○○姫は目と手足がない。目と手足をねだるので、できるだけキレイなビー玉、それと手足の代わりになる物を見繕ってあげると可愛いお姫様になる。と言うものだった。
ふーん。これをやりゃいいのかと○○姫の人形っぽい物に近づいたが、様子がおかしい。妙に肉感がある。○○姫は元々人形でパーツを集めると人間のお姫様になる…と言うものだったはず。
訝しんてると頭部はこちらを見上げる。森の奥から強烈な光が照らされ、顔があらわになる。グチャグチャに潰れた頭、眼が入るであろう空洞からはどす黒い血のような液体が出ている。
「目をちょうだい」と語りかけてくる。
いやいや、これは売れないだろと思いつつビー玉を目の部分にあてがう。すごく気持ち悪いので、胴体が着ている服を褒めたり、青いドレスを着ているからそれに合わせた色にしてあげるよ、となだめる。その間も「目をちょうだい、目をちょうだい」と同じ音声を繰り返す。できるだけ大きくキレイな青いビー玉を探し、持っていくとドレスは赤くなってしまっていた。
せっかくドレスに合わせてあげると言ったのにこれでは嘘をついてしまったことになる。変な罪悪感を覚えながら、目の空洞部分にビー玉を入れようとするのだが、入らない。黒い壁のような物が邪魔してる。赤い液体が溢れてくる。音声は「目をちょうだい、あなたの目よ」とか言い始める。
冗談じゃない。色が良くなかったのかと他のも入れようとするが、入らない。勘弁してくれ。
焦っていると奥から何人かTVスタッフのような人達が走ってくる。どうもこれをCMとして使うために撮影していたらしい。
「すみません、これ不良品です」と女性スタッフが人形を持ち去っていく。人形はずっと「目をちょうだい、目をちょうだい」と繰り返してる。
「あれは不良品だったのか、そしたらあの子は廃棄されてしまうのか、目も貰えないまま…ならいっそ買い取ってあげようか…」
と思っていると、後ろにいた男性スタッフに
「ああ言うのに感情移入しないほうがいいですよ」
と言われる。
それもそうだ、やめたほうがいい。
諦めて森から帰ることにした。
ここから別の夢に切り替わったので終わり。
内容を書き起こすと怪談めいた恐い印象があるけど、夢の中の僕は妙に罪悪感と哀れみを感じていました。
お世話になった友達全員に焼き肉とかおごりたいです。