「パラサイト 半地下の家族」感想
ホラー映画かと思ったらホラー映画じゃなかった!
ホラー映画かと思ったらホラー映画じゃなかった!
(大事なことなので2回)
もっと「人間怖い」サスペンスかと思ってたら前半コミカル、後半ハラハラな上に、日本で言うところの「相対的貧困層」を大げさながらも生々しく描いていて、相対的貧困層出身者としては涙なしには見られなかった。
住んでる場所を「団地」に置き換えればまんま日本の「相対的貧困層」になる家族。(とは言えあっちは大学落ちたら職につけないので、絶対的貧困層のほうが近い)
スマホがないと職が探せないからスマホは必須、wi-fiは盗むかフリーのを。服はよそ行きのがちゃんとある。(ファストファッションとかで日本だったら簡単に揃う)この辺の描写が生々しくて相対的貧困層出身としてはどうしてもこの半地下の家族に感情移入してしまう。一緒に見ていた友達はその辺あまりピンときてなかったので、これが刺さるのは相対的貧困層の人だけなのかなと。
最後の場面で感極まって泣いてしまった。警察にマークされている上に大学にも行ってない息子がお金を稼ぐことなぞ不可能なのだ。ここが日本との差だと思う。そんな不可能な夢を描いてしまう息子が苦しかった。
ここで「いやそんな良い話風にまとめるな」と突っ込んだ人も正解。だってこいつらがしたのは悪いことですからね。ただ、計算外の人物が居たせいで報いというにはあまりにも大きい結末になってしまったけど。
個人的にはアレルギーの悪用はかなり罪が重いと思うが。本当にやめろ。
「臭い」の描写。ただ臭いとかじゃなくて、色んな意味が込められた「臭い」なのだと思う。貧乏とか、格差とか。大人が「臭い」を感じ取れたのは父親のだけだったし。
金持ち夫妻がセックスしている横で机の下で悔しそうにしている父親、あそこが一番象徴的だったなぁと思う。なんか、その悔しさがこっちにまで伝わってきて本当につらかった。
ところで金持ち夫妻の娘は何か計算して男たらしてるのかと思ったら、全然そんなことなかった。韓国では恋愛の価値観ってあれが主流なの…?