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【悪夢日記】カニバリズム

※グロ表現あり

2021/07/12

暗い室内でペアを組まされた。
片方がもう片方を食べる、という決まりらしい。

そのことを知っているのは、私ともう一人の別のペアの男性だ。
しかも男性はここの常連らしく、楽しそうに舌なめずりしていた。悪趣味なやつめ。

主催者の呼びかけで挙手した方が調理される。
なんのために挙手するか、その説明もない。

私は躊躇うことなく、ペアの女性に挙手するよう囁いた。
単純に、死にたくなかったからだ。

しばらくして何人か挙手したほうが別室に案内された。

またしばらくして、大きな悲鳴と何かをゴリゴリ切断する音が聞こえてきた。
他の参加者は目を丸くしている。
事情を知っている男は目をギラギラと輝かせていた。

許してくれ、私はただ自分が死にたくなかっただけなんだ。許してくれ、許してくれ

耳をずっとふさいでいた。

許してくれ、許してくれ。

男の高笑いが、耳を塞いでも聞こえてくる。

お前と一緒にするな。

女の悲鳴が、耳を塞いでも聞こえてくる。

それでも私は死にたくなかった。

やがて、茶色くドロドロに煮込まれた女の生首入りのスープが鍋に入った状態で、私の前に差し出された。

不思議と、もう何の感情も湧かなくなっていた。

私も鬼畜になり果てたか。

お世話になった友達全員に焼き肉とかおごりたいです。