出身地マウントの話。
オーストラリア、ブリスベンにきて早3日がたちます。
今回は、出身地でマウントを取られた話です。
自己紹介
新学期を思い出してみてください。新しいクラスに入って、最初の授業で皆さんは何をしましたか?
そうです。
自己紹介
皆さんご存知の通り自己紹介は、「友達(かもしれない人)を作る最初の儀式」です。この認識は万国共通で、ここでは喋ることができない人から、ふるい落とされていき、真の勝者(別名陽キャ)だけが生き残れるバトルロワイヤルが行われているのです。
もちろん、僕は残れるわけもなく、バトルロワイヤルの中盤で大した見せ場もなく死んでいく、そんな役割をしています。つまりモブということですね。
(だって、西洋人かっこいいんだもん、背高いんだもんなんでかしらないけどみんな180センチ以上あるんだもん、そりゃバトルロワイヤル勝てるじゃんずるいじゃん)
出身は?
まあこんな話はさておき、自己紹介では主に2つのことを尋ねます。
What's your name? Where are you from?
一見簡単な質問ですが、とてつもなく奥深い質問です。
僕はみんなの前で
My name is Taichi. I am from Japan.
と普通に答えました。
しかし、追加で先生から”Which is part of Japan?”という流れ弾が飛んできました。
そこで僕は正直に I am from Gifu.と答えました。
(大阪の大学に通っていますが、出身は岐阜の僕です。)
その瞬間、凍り付く場の空気、どこだよと正直な顔をしてしまうタイ人、興味なさそうに携帯を触るスペイン人、そして場を和ませることができない僕の英語力。
終わった、、、そう確信しました。聞いた教師も、「どこだよ」みたいな顔を隠しきれません。そして、半強制的に終わる僕のターン。ああ、きつかった。
灯台下暗しとは言いますが、まさか味方である教師から打たれるとは思ってもみませんでした。出身を答えただけで、凍り付いた空気。ああ、奥深い質問だこと。
ですが、悲劇はそれだけじゃありませんでした。
東京マウント
I am from Tokyo. 一つの英文が教室に響きます。もう一人の日本人から発せられた言葉です。
それを聞いた瞬間、興味を持つタイ人、なぜか携帯を見るのをやめているスペイン人、それをフォローする先生、一瞬にして盛り上がりました。
僕そこ行ったことあるよ、とか寿司食べたよとかなんか楽しそうです。僕の時は違ったのに。
僕の脳内で、岐阜が東京にぼこぼこにされます。
同じ日本人であるのに、この仕打ちの違い。ああこれが現代の差別かなんて考えてました。
そして、岐阜なんて言った僕が悪い、、大阪っていえばよかったななんて思っていましたが、その考えは一変します。
エッフェル塔しかないじゃん
自己紹介は進んでいき、最後のフランス人のターンになりました。
I am from Paris.
その言葉を聞いたとき、「あ、進研ゼミでやったところだ」そんな言葉が浮かびました。
そうです、日本人が「神戸出身です」「横浜出身です」というように世界的に有名な都市名でマウントを取ってくる出身地マウントです。
自分の都市以外ないよ、という感じで答えるその姿はむしろかっこいいとさえ思わせてくれました。
神戸や横浜であればまだ対抗しましたが、パリは無理です。花の都、パリ。一生に一度は行ってみたいランキング49位のセリフ「I am from Paris」を言われてしまいました。
しかし、負けず嫌いの僕は「エッフェル塔しかないじゃん」などと思っていましたが、岐阜にはテレビ塔しかないので何も言えませんでした。
しかし、逆に彼女の自信に満ちた表情を見て、たかが出身地で悩んでいることが恥ずかしくなりました。観光的には何もなくても、そこで育った思い出が詰まっています。その話をして、仲良くなるのも悪くないなと思えました。
自信をもって
僕は誇りを持つことの大切さを彼女から学べました。
僕は明日から
I am from Osaka.
と自信をもって言います!!!
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