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北海道から牛乳を運ぶ船③

前回のブログからの続きです。

前回は南東北・関東・甲信越向けの船と航路についてでした。今回は西日本向けの船と航路について紹介します。

牛乳を運ぶ船_01

①新日本海フェリー(小樽港ー舞鶴港&苫小牧東港ー敦賀港)

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北海道から中京・関西・岡山への牛乳タンクローリーを最も運んでいるのが新日本海フェリー(写真・新日本海フェリーHPより借用)。新日本海フェリーには4航路ありますが、うち小樽(北海道)ー舞鶴(京都府北部)航路と苫小牧東港(北海道)ー敦賀(福井県)航路を利用しています。冬の日本海は荒れる事が多い中、就航から50年以上の運航実績、また小樽ー舞鶴、苫小牧東港ー敦賀は大型カーフェリーでは高速船を導入し、デイリー運航している事が評価されています。

またタンクローリーの他に中京・関西向けのパック牛乳も輸送中。どちらかといえば、苫小牧東港ー敦賀航路の方がタンク・パック牛乳共に乗船しています。これは北海道側は苫小牧の方が便利な牛乳出荷地が多い、運送会社が多い、本州側は敦賀が関西だけでなく名古屋など中京圏でも近くて便利だからです。

②近海汽船(苫小牧西港ー敦賀港)

kykサイトより「つるが」

新日本海フェリーの最大のライバルが近海郵船(写真・近海郵船HPより借用)の苫小牧西港ー敦賀航路。新日本海フェリーより遅く就航し、航海時間も24時間から24時間30分と遅いです。ただ旅客をほとんど乗せない分運賃が安く出来、スピードより安さを求めるお客には好評。牛乳タンクローリーも新日本海フェリーほどではないですが乗船していますし、パック牛乳も乗船しています。

③台風などで日本海側・太平洋側どちらかが欠航する場合

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南東北、関東、甲信越、中部、関西、岡山までがタンクローリーやパック牛乳が直送される船について紹介しました。ただ時化や震災などにより、通常トラックが乗船する船が欠航になる場合があります。よほどでない限り牛乳が品切れにならないのは、う回路が設定されているからです。

日本海側は穏やかで、太平洋側が大しけで、ほくれん丸、商船三井フェリー、太平洋フェリー、近海郵船・川崎近海汽船の太平洋側RO-RO船が欠航する時は、新日本海フェリーの小樽・苫小牧東港(北海道)ー新潟航路(写真は小樽ー新潟で就航する「らべんだあ」)に乗船します。通常ほくれん丸に乗船する釧路・根室地方のタンクローリーがこの時は小樽や苫小牧東港まで走ります。また主に関東へパック牛乳を急ぎで輸送するトラックも乗船する事があります。

逆に日本海側が大しけで、太平洋側が穏やかな場合、急ぎなら太平洋側の船に乗せて関東や仙台で降ろし、中京以西向けに向けてトラックが走ります。ただ関西や中京から引き取りに行くトラクターヘッドが確保出来ない場合は、日本海側の運航再開まで止まる場合も。

なお北海道と本州を結ぶ船は太平洋側、日本海側の長距離航路だけでなく、短距離・中距離の航路も運航しています。

ここまでご覧くださり、ありがとうございました。次回はそんな短距離・中距離の船を使った牛乳輸送について書きます。

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