沖縄県多良間島の名所を回ろう!③
前回の続きです。今回は前回で紹介した以外の歴史的な名所を紹介します。今回は島の北側にある集落付近にある真北にある海岸線側の名所から始めていきます。なお表紙写真は多良間ふるさと民俗学習館です。
1.イビの拝所
島の北部・前泊港から近い場所にある史跡。航海の安全を祈願したり、イビの広場はウブリという虫よけの行事が行われた場所です。
2.ウェーンマの碑
イビの拝所からすぐ近くにある碑。琉球王国時代、多良間島に派遣される役人の世話をした島の女性が、任期を終えて多良間を離れる役人との離別を悲しむ歌が書かれています。
3.宮古遠見台
昔の島民が宮古島から来る船を見張る展望施設。訪問時は草で覆われ、かすかに当時の石積みが確認出来た程度。もちろん上に登る事は不可です。
4.里之子墓
平敷屋朝敏(へしきやちょうひん)の家系の墓です。平敷屋朝敏とは18世紀の琉球王の士族で和文学者。1734年に彼が処刑された時、彼の子供たちが多良間島や水納島に島流しになりました。
5.アマガー
多良間島には川がありません。真水の確保は大変な問題でした。自然の洞窟の中に湧水があり、古くから使われた貴重な水源。
6.ウプメーカ/土原豊見親のミャーカ
入口にはウプメーカ、奥の案内はミヤーカとありました。多良間島の開拓に貢献した土原豊見親(んたばる とぅゆみゃ)のお墓です。沖縄県指定文化財。
中を進んでいくとこちら。人家のそばでした。
7.多良間神社
多良間島の開拓に貢献した土原豊見親を祀る神社。明治35年(1902年)、小学校の校舎改築により御神木を伐採する事になります。伐採後不穏な事が起こらなかったので、当時の小学校校長が創建して島の英雄を祀った事が始まり。神社祭りが最近では毎年11月10日に行われています。
8.ブナジェーウカム゜
昔、南の方から大波が押し寄せ、ブナジェーという兄妹がウイネーツヅという丘に登り、波にさらわれようとする所をシュガリ゜ガギイ゜ナ(オヒシバ)にしがみついて難を逃れました。多良間島では2人しか生き残らず、2人から島の再建を図った歴史伝承神話に基づきます。島立ての神として崇拝されているとのことです。
9.ピトゥマタウガム
集落がある塩川地区にある八月祭りが行われる会場。そばには幹の長さ約1.5mのフクギ2本と数本のガジュマルなどがあります。私が訪問した時は誰もおらず、ひっそりしていました。
10.寺山の遺跡
1697年から1711年まで14年間、多良間島で村民に指導した奥武山龍洞寺(おうのやまりゅうどうじ)の住職、心海上人(しんかいしょうにん)が多良間島で暮らした場所です。「とんはら」という岩の上に写真の碑があります。
11.シュガーガー
集落の東部にある洞窟で、こちらも島では貴重な真水の水源。島では最も古くから使われていました。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。次回は私が多良間島に来島した時に使った船「フェリーたらまゆう」の紹介と乗船記です。