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のりたま物語 かごんまのやま 第一話

この物語は、フィクションです。


 1984年ごろのある日

オラオラ〜!
オラオラ〜!

 三輪車を乗り回している子ども。
 のりたま 4歳だ。

 暴走族のごとく三輪車を乗り回している。

 この日は、天気のいい日だった。
 桜島は、今日も煙を上げていた。

 場所は、かごんま(鹿児島)の桜ヶ丘というところで、のりたま の家の前の小道。
 T字路になっていて、T字路の先に大きめの通りがある、そんなところだった。

 しばらくの間、のりたま は三輪車で暴走していた。

 どのくらい遊んだのかは覚えていないが、何処からか声が聞こえてきた。

「のりたまー。のりたまー。」

のりたま「ん?」

 のりたま は、呼ばれた方向を見た。

 そこは、大きな通りの向こう側。

 向こう側に、同い年くらいの女の子とその子のお母さんが立っていた。

 その子の名前は、確か…南(みなみ)さんだ。
 下の名前は、覚えていない。

南さん「のりたまー。ボールとってー。」

 手前を見ると、大きな通りにボールが転がっていた。

のりたま「いいよー!」

 のりたま は、三輪車から降りて大きな通りに向かった。

 ここで遊ぶのは慣れていたので、
 右、左、右、
 と見て、大きな通り右側の下り坂、
 たぶん200mくらい下の方に大きなトラックが止まっていることを確認。

のりたま(トラックは止まっているから大丈夫だな。)

 かごんまの桜ヶ丘は、あまり車の通りが多く無い。

 この日も、ほとんど車は通っていなかった。

のりたま は、他に車がいないのを確認して大きな通りにボールを拾いに入っていった。

 のりたま は、ボールを拾った。

 のりたま は、ボールを南さんに向かって、ポーンと返し

 た
 ドンッ!

 ふわっ

 のりたま は、飛んだ。

 綺麗な弧を描いて飛んだ。

 そういう競技があったら、日本代表になれるくらい綺麗に飛んだ。

 そんな競技は無い。

 そして地面に叩きつけられた。

 バタンッ!

 のりたま は、真っ暗になった。


エンディングテーマソング

かごんまのやま - 2024 Remastering -
KeepWalking
作詞 のりたま
作曲 のりたま

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