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【弓道】遠的大会に向けての取り組み【遠的】

先日(自分にとって)大きな試合がありました。
全日本遠的選手権大会の選考会を兼ねた遠的大会です。私はこの大会で8射6中を出し、遠近競射にて第4位になり全日本遠的選手権の出場権を獲得しました。
今回は大会に向けて取り組んだことを備忘録として書き記していきたいと思います。

まず大会に向けて(自分にとって)最も重要な課題が「竹弓を使用して当てること」でした。私は普段並寸のカーボン弓を使用しているので、竹弓の感覚に慣れる必要がありました。この大会の2ヶ月ほど前から普段の遠的練習で半分はカーボン弓、もう半分は竹弓を使うようにし、1ヶ月前から竹弓オンリーで、2週間前からは国スポ強化練習参加時にも竹弓を使用するようにして竹弓の感覚に身体を慣らしていきました。通常カーボン弓と竹弓で大きく感覚が異なることはないのですが、私の場合竹弓はカーボン弓より若干弱く且つ握りが細いため、カーボン弓と同じように引くと矢が下に落ちる傾向が強く出ます。より伸び合いを意識して離れを鋭く出すように意識することで、カーボン弓に負けない矢勢を出すことが高的中の近道と考え、大会当日の2ヶ月前からの対策を講じることにしました。
また遠的練習の頻度も大会が近づくにつれて増やしていきました。1ヶ月前までは週1~2回、1週間前までは週2~3回、直前では週4回にまで近的練習の頻度を減らして遠的に取り組む機会を増やしました。これは自分の特徴として近的と遠的で引き方が若干異なるためです(直すべき射癖です……)。遠的は練習すればするほど中るようになる、というのが持論ですので大会直前は特に気合いを入れて練習しました。
練習方法ですが私は6本しか遠的矢を持っていませんでしたので、4本を大会本番を想定して引き、その後残りの2本を先程の反省を踏まえて引くという形式で行っていました。的は79cmの霞的か100cmの色的を使用しました。色的の場合は半径にして10cm毎に色が変わりますので、黒い部分(直径80cm)までの内側に的中すれば79cmの霞的でもほぼ的中と考えて練習しました。

最初のころは79cm以内に的中することはおよそ50%くらいで、とても勝ち残れるような的中ではありませんでした。狙いが定まっていませんでしたので、まず初めに狙いを決めるところから始めました。6本1セット分、適当に狙いを決めて弓を引き、矢取りの際に矢所を確認して次のセットで修正した狙いで弓を引く。そしてまた矢所を確認して修正して……という作業を繰り返し、大雑把に狙いを決めました。1度狙いを決めたらそれ以降の練習では大きく狙いを変えることはせず、矢所が変わった場合は自分の射を見直し、それでも変なときは矢番えの場所を上下させる、ほんの少し前後に狙いをずらすなどして調整していきました。
また馬手が強いことも的中が安定しないことの原因でした。馬手が強いと、離れが一定でなくなる、捻りがかからないので離れが出にくくなる、日によって的中率が変わりやすいなど良いことがありません。竹弓はカーボン弓より矢が飛ばない、という先入観から余計に馬手が強くなってしまいました。竹弓とはいえ同じ弓ですから、目一杯引いてロスなく離れれば矢は弓が十分飛ばしてくれるはず。そう考えて馬手に頼りすぎず大きく引いて矢筋に真っ直ぐ離れることを大会まで意識して練習しました。おかげで大会前日では矢所はまだ荒れるものの的の中に収まる程度には的中率が向上していきました。

大会当日は近的ほどではありませんでしたが緊張していました。私は1番最初の立ちの落ちでした。練習ではずっと落ちの場所から弓を引いていたので立ち位置の不安はありませんでした(人によって立ち位置で的中率が変わるという人もいる)。単純に中るかどうか不安、という心境でした。ただ「これまでたくさん練習してきたし、前日は調子良かったし、1~2本外しても多分大丈夫!」と若干甘い考えで気持ちを落ち着かせて挑みました。結果は〇‪✕‬〇〇 〇‪✕‬〇〇で6中。2~5位決定戦を5人の遠近競射で行い、ギリギリ的に的中させて4位となりました。この5人の中に全日本遠的大会の選考対象者が自分を含めて3人いて、それぞれ3位、4位(自分)、5位でした。この遠近で負けていたら自分は選考から外れてしまっていたと思います。今考えると恐ろしい……。

当日は知り合いの方が自分の射を撮影してくださっていて、大会後映像を共有してくださいました。練習のときはあんなに上手に引いていたのに緊張するとどうしてこんなに下手になってしまうのでしょうか……。会でブレブレ、離れは浮ついていてこれでよく中ったものだと思うような射でした。課題であった馬手の収まりは緊張するとまだ不十分だということがよくわかりました。また焦りからか会が浅く、矢所が荒れてしまうのも納得という印象でした。しかし練習ではできているということはこれからの取り組み次第で大会の射も良くなることが想像できますので、さらに稽古を積み本番ではさらに安定した射で的中を高めようと強く決意するのでした。

全日本遠的は10/26~27に栃木県のユウケイ武道館で行われます。予選は6射(1手+4矢)引き上位24名が決勝に進出します。決勝は10射(1手×5)引き、的中数上位から順位が決定します。男子は例年予選は5中でほぼ通過、決勝は優勝するのに10射皆中が必須なようです。現時点ではまだまだ的中が足りませんので残り2ヶ月強で的中率を高めて、優勝の座を勝ち取りたいと思います。社会人になってから初めての全国レベルの大会ということでかなりプレッシャーもありますが、せっかく出場する機会をいただきましたから、できることは全てやり切って今後に繋がる経験が得られればと考えています。

また大会が終わった後に反省の記事を書こうと思います。その際はぜひご一読くださると嬉しいです。
拙い文章でしたが最後までお読みいただきありがとうございました。大会、がんばります!

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