15年
15年前、自分は何をしていたか。
年齢で言えば10歳。小学4年生。
身体が大きくなると同時に心も成長し、早めの思春期を迎えていた頃合いでしょう。野球をやっていたので、野球に遊ぶことに勉強に恋愛に、全てに全力投球だった毎日。
今思えば、あの頃が最大限に毎日を楽しんでいたのかもしれない。
当時そんな細けえこと考えながら毎日過ごしていないので分かりませんが、
そんな気もします。
物分かりがはっきりした今、自分は「今が一番楽しい」と思いながら毎日を過ごしています。それもこれも”今までの25年があったから”強くそう思えます。
今日ご紹介する「forme」も今年で15年を迎える年となります。
時代は変化し、求められるニーズも、生産の背景や作り方の変化も、
多大な経験をされたこの15年だったのではないかと、
何も知らない身ではありますが、強く感じます。
ブランドを立ち上げて15年。これはこの文字面じゃ分からない次元の本当に本当に素晴らしい事です。
それだけ多くの方々に、それだけ長い期間、今もなお愛されて続けているブランドであるという事。
そんな記念すべきタイミングでお取り扱いさせていただいたこと、
改めて、心より嬉しく思います。
「15周年記念新型ブーツ」
まで勝手に言っちゃうと大げさなのかもしれませんが、
そんな格好いいブーツをご紹介します。
その他も、シューズに小物とformeが潤いを見せております、店内。
是非こちらから、ブーツも含めて色々ご覧ください。
formeにしか感じられないパワーは、履かないと理解できませんから。
24年新型内羽根ブーツ「Moleton」。
見たことも無いデザインながら、何とも綺麗で唯一無二な完成度高い仕上がり。
先芯がなく、のっぺりしたトゥデザインからは想像もつかない、
内羽根の綺麗に締まった立ちの綺麗なシャフト。
ブーツながらに、ドレスシューズだと勘違いさせる仕様にフォルム。
言葉にできない感動が詰まっている、他にない一足です。
その見た目ながら、先芯を入れていない事で履けば履くだけしわが入り込み、独特の経年変化を靴全体へしてゆきます。その変化に一番適合しそうと感じた「バッファローカーフ」を今回はチョイス。バッファローカーフは耐久性が高く、強固な革で知られていますが、一番の魅力は「馴染みの良さ」にあります。
しっかり履き馴染む事で、表面の艶も増し、この独特のしわの入る内羽根ブーツとの相性が抜群に良いと感じました。案の定先々月にさせていただきましたforme受注会では、圧倒的な人気を誇る結果ともなりました。
もちろん天然のシボなので、どれだけ沢山履いても型押しの様に消えていくようなことはありません。
製法はグッドイヤーウェルテッド製法。
お馴染みかつ、安心感のある、長く愛される作り。
コバの処理も徹底しており、
アッパーのカジュアルな面を引き締めるような、完璧な処理に心躍ります。
ヴィンテージシューズからインスピレーションを得たと聞く今作。
ハンドの多い工芸的なシューズを作るformeらしいイミテーションのステッチも、この内羽根ブーツの存在感を強め、他にない一足と仕上げています。
LASTは、formeお馴染みの10番を採用。
セミドレスな作りで、日本人の足型に合いやすく、フィッティングも心地いい。先芯がない事で足の先のホールド感も程よく緩いので、下手に堅い印象は全くなく、初めから割と快適に履き込んでいただける嬉しい点も。
そして余すことなく張りこまれた上質なホースレザーのライニング。履くほどに綺麗なドレープを生む品ある変化をくれる、だけでなく滑りにくい特性のあるホースレザーを張り込む事で、履き心地を極限まで底上げしてくれています。
細部までの拘りが、
「流石formeだ」と納得をくれる、
15年を感じさせてくれる完成度です。
何が良いって、
「どんなスタイルでも履けるブーツ」
と言う点だと、展示会で初めて見た際に感じました。
オーナーの新宅さんも心底惚れ込んだ一足。
ブーツを一体何足買うんですかって突っ込みたくなるくらい買われていますが、それくらい説得力のある一足だった、という事でしょう。
今シーズンはこのブーツに、
定番の「Loafer」(8~9月納品予定)の黒という節目な、ミニマムな仕入れとしています。
是非一度足を通してご検討ください。
見たことも、感じた事もない高揚感を感じさせます。
イシカワ