俺のオレンジ②
前作のヘンリーネックEx.に続く、「俺のオレンジ」シリーズPart2となります。
お陰様で「ヘンリー買ったのに、、、」なんて言いながらも、このダークなオータムオレンジに感動を受けて2枚目となってしまっている方も居る程、このオレンジとドーターの掛け合わせは言わば、本気の革命を起こしている事でしょう。
ひとまず、前作「俺のオレンジ」はこちらより読んでみて下さい。
内容がスッと入ってくるはず。
東京ポップアップより、大阪へと続き、オンシーズンな気温変化と共に瞬く間に完売となったヘンリーネック。本当に沢山のご購入、御愛好のほど有難うございます。
そのヘンリーとはまた視点が違う、言わば元祖ブリブリウール。まあ元祖はタートルネックで、クルーネックは昨年、このブリブリウールをこよなく異常愛しているうちのオーナー新宅さんの発案による完全別注がきっかけとなったスタートでした。
このクルーネックの目指したポイントは、愛らしさのある古き良きセーター感とのこと。梳毛ウールとドーターのこの仕掛けが生きて、全くどこにも属さない唯一無二なぷるぷるセーターに仕上がった。
昨年、非常に好評でした。こればっかり着ている人もいた。受注会ではタートルを上回るほどの勢い。程よく詰まりすぎない絶妙なテンションのネック周りに微調整を繰り返して最高の所に導いていただいた究極のクルーネックの「オレンジ」が僕のSud.には必要不可欠でした。
重さ約1.5kg程。異常ですよ。ヘビー級のセーター。
しかし、各所計算され尽くした設計をしており、身体への異常なフィット感と独特の余白は、着れば着るほどに自分だけの至極のフィット感を高めていく。驚く程に重さを感じさせず、各所分散する、他に例えようのない包み込まれるような、温かい心地良さを感じることができます。
手に取った時のずっしり感は、試着を躊躇う程のものではありますが、着て纏った時の印象は真逆、まるで違うものです。これがドーター究極のメンズフリーのストロングポイントです。誰が着てもまるで「自分用のマイサイズだ」と錯覚をしてしまう程、なぜか以上に心地よいサイズ感に仕上がっています。
上でも書きましたが、かなり目がぎゅっと詰まって、むちむち、ぷるぷるとしています。押すと跳ね返る、そんな反発感を感じる程にぷるぷるです。見るからに異彩を放ち、今まで見てきたそれとは違う只者ではないセーター。これもヘンリー同様の極細梳毛ウールの多本取り。とはいえヘンリーよりも質量は向上。もちろん本数は極秘ですが、きっと想像をはるかに凌駕するほど束ねてもらっています。
ハイゲージ用の糸と撚りの仕掛けをローゲージの構造にはめ込んで応用したのがこのシリーズ。極細糸を束ねて撚って撚って撚って、、、そして大きく太い糸を作っている。それをかけ合わせ濃い、濃すぎる密度で形成させる。知っているローゲージセーターの常識から大きく逸脱したほかにないセーターです。だからこその、この弾むようなぷるぷるの弾力感とウールらしからぬ光沢感。ローゲージセーター特有のほっこり感、そしてガシガシ感はなく、厚みはあるのにスマートな感じ。ドーターらしさも感じられつつ、きっと他にまねが出来ない本気のウールセータープロダクトです。
ヘンリーネックはスレッド編みで、クルーやタートルよりは薄く、フレキシブルに使えるメリットがありました。ただこれはヘンリーの構造じゃ産み出せない”一枚でアウターのように決まる”そんな独自性、そして優位性を持った一枚となっています。見た目だけでなくも一番必要な”保温性”も含めて。
やはり良い色オータムなオレンジ。良い色良い質感。
正直、一番沢山使っていただける気がするのは、間違いなくこのクルーネックな気がします。言葉がホント要らない程あたたかいんですよ。
今年含め、今までで沢山買われたであろう「ベスト」や、これから買う時期に突入するであろう「アウター」の中にサラッと自然に差し込む事で、このハリとコシ、腕の独自のパターンが生きてコートにライナーを通したようなあの感覚に、さらにはコートにまで影響を与えて変貌させてしまう。今年買った(これから買う)一張羅なアウターと組み合わせ、色合わせを存分にお楽しみください。
靭では受注会も相まって、沢山のご来店の金曜日。いつも本当にありがとうございます。気温の変化も顕著で、少し風邪気味な僕です。皆さん体調管理は徹底して、是非両店舗はしごしてお楽しみください、週末。
沢山のご来店お待ちしております。
イシカワ