埼玉県営プールで開催予定だった「水着撮影会」が中止になった件の時系列まとめ
時系列まとめ
6月6日
日本共産党埼玉県議会議員団が下記ツイートを発信
※本稿ではツイートは埋め込みではなくあえてスクショを掲載しています。埋め込みの場合、元ツイートが削除されると内容が確認できなくなってしまうためです。
6月8日
日本共産党埼玉県委員会ジェンダー平等委員会と同埼玉県議会議員団が「県営公園における『水着撮影会』について」を埼玉県あてに実施
10日、11日に川越水上公園またはしらこばと水上公園で開催予定だった水着撮影会の中止が各イベントの主催から発表される
6月9日
24日、25日にしらこばと水上公園で開催予定だった水着撮影会の中止が発表される
ライターでグラビア評論家の徳重氏が、今回の関係者(水着撮影会の主催者、中止を求めた日本共産党埼玉県議会、中止を決めた埼玉県公園緑地協会※)に取材した記事を公開
※埼玉県公園緑地協会…埼玉県内の公園その他の公共施設を管理運営している団体。
埼玉県知事の大野氏がTwitterで状況を説明
17日にしらこばと水上公園で開催予定だった水着撮影会が、会場を変えて開催されることが発表される(この発表をもって、6月に埼玉県営のプールで開催予定だったすべての水着撮影会が中止となった)
6月10日
フレッシュ撮影会を運営する株式会社エーテルが撤回を求める署名活動を開始
6月11日
大野知事が緑地協会に聞き取りを行い、経緯や状況を報告。
ライター徳重氏による、上記の知事ツイートの意訳
6月12日
大野知事が定例会見で水着撮影会について触れる(質疑応答パートにて)
会見の内容(テキスト版)は下記に13日に公開。
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0001/room-kaiken/kaiken20230612.html
6月13日?
Nスタ(TBS)で取り上げられる。(これまでの経緯をまとめて紹介)
開催が不安視されていた6月25日の「いなプーフォトフェス(千葉県・稲毛海浜公園)」の開催が発表される。
ABEMA Primeで取り上げられて議論が交わされる。
ABEMA Primeの気になる箇所について触れていたツイートを引用しておきます。
6月14日
近代麻雀水着祭のTwitterと公式サイトにお詫びの文章が掲載される。
7月19日
埼玉県公園緑地協会のホームページで、9月、10月の水着撮影会の許可条件が公開される。
公開された許可条件の画像を添付しておきます。
PDF版はこちら→https://www.parks.or.jp/association/association_news/files/4962/004962/att_0000001.pdf
一見したところ……
・従来のしらこばとの許可条件とほぼ同じものを、他2か所(川越、はなさき)にも適用
・これは2023年9-10月の暫定的なもので、それ以降は別途許可条件を定める
とのこと。
また、従来存在していたかわかりませんが、「条件に従わない場合はイベントを中止できる。その際に発生する費用・損害について、公園側は一切責任を負いません」という文言もありました。
7月23日・24日
県営プールにて、近代麻雀水着会、フレッシュ撮影会の開催が発表される。
2024年
令和6年(2024年)の夏前のイベント前に開催許可条件が公開。(内容は2024年2月~3月頃に決まった模様)
以前の暫定的な水着やポーズの規定がより詳しくなったようです。
「埼玉県営水上公園における水着撮影会 開催許可条件」
https://www.parks.or.jp/association/association_news/files/6098/006098/att_0000001.pdf
埼玉県営水上公園における水着撮影会 開催の手引き
https://www.parks.or.jp/association/association_news/files/6098/006098/att_0000002.pdf
(メモ:2024年5月にしらこばとのプール撮影会に参加。これまでは会場にプール側のスタッフがいることはあっても、撮影会参加者を監視していることは全くと言っていいほどなかった。しかし、この日は終始、プール側のスタッフが巡回して監視していた。同年9月のしらこばとのプール撮影会も同様だった。)
追記用スペース
各団体の問い合わせ先
・日本共産党埼玉県議会議員団
・公益財団法人埼玉県公園緑地協会(ページ下部に「各公園のお問い合わせ先一覧」あり)
・埼玉県知事への提案
参考にしたもの
「開催2日前にいきなり電話で言われ…」共産党の申し入れで「水着撮影会」が中止に 騒動の裏側に迫る(抜粋) | デイリー新潮
https://www.dailyshincho.jp/article/2023/06091810/
執筆時に筆者が納得できない点(あくまで個人の感想です)
23.06.11 明け方
中止の決定が急すぎる
→共産党の中止要請から緑地協会(各施設の管理)の中止の決定があまりに急。
ルール違反について
→緑地協会は「ネット上の過去の開催の画像を確認した」「過激な衣装やポーズが見受けられた(=ルール違反だ)」と主張しているが、中止要請から中止決定が急すぎて少なくとも現地調査をしていないと思われる。本当にルール違反を確認しましたか?
ポージングや衣装についてルールがあるならきちんと提示して、どのようなルール違反があったのか明示してほしい。納得するだけの理由が提示されていない。
未成年うんぬん
→デイリー新潮の記事には「未成年NGのルールは6月頭に追加された」と記載がある。4月開催の水着撮影会には未成年のモデルが出演していたようだがこの時点ではルール違反はしていないという点はきちんと留意しておかないといけない。
SNSで未成年うんぬん主張している方もいる。たしかに道徳的にどうなのかという意見も理解できるし、今回の件の引き金が未成年出演だった可能性はあるだろう。
一律使用禁止なのは納得できない
→デイリー新潮の記事には「ルールを守っている水着撮影会もあったが、個々での判断ではなく、水着撮影は一律お断りするとなった」と記載がある。ルールを守っている団体もNGになる理由がわからない。上記に書いたとおり、ルールを守っていなかった団体が“本当にルールを守っていなかったのか”という調査が不足している。
知事はもっと向き合って
→部下から聞いたことをそのままツイートしただけっぽい。詳しくは書かないが政治的な理由があると邪推されてる声も出てます。(私はただの根拠のない邪推と思っていますが、信じてしまう人もいそう) 知事には真摯に向き合って対応してほしいところです。
損失の補填
→これ税金から出るんですよね? 私埼玉県民なんだけど、それこそ税金の無駄遣いでは。決まっているものはすべて開催すれば補填しないで済むし、その方がいいのでは。
とにかく悲しい
→自分が好きなものが理不尽に明確な理由もなく潰されてしまった悲しい。抗議はするけど抗議しても話が通じなさそうな予感がしていてさらに悲しい。SNSを見てもみんな悲しんでいるので悲しい。
批判はいいけど誹謗中傷はダメ
→これは大事。
23.06.11 23時頃(知事のツイートを受けて)
知事の対応について
→ひとまず適切な対応だと思います。9日のツイートでは、緑地協会から聞いた内容をそのまま投稿していただけで、今回は状況をヒアリングして、対応が不適切であった部分については非を認めています。
今回中止になった分の補填、ルール整備、今後の開催など課題は多いのでまだどう転ぶかわかりませんが、状況を見つつ必要があればまた県に要望をメールで伝えたいと思っています。
緑地協会の対応がやばい
→とあるモデルさんがツイートで「各施設で衣装やポーズのルールが違う」と触れていましたが、知事のヒアリングでそれが明らかになりました。
中止要請も県の判断ではなく協会の判断だったようで、対応がルールにのっとっていないというかずさんというか……。
未成年に関するルール
→デイリー新潮の記事には「未成年NGのルールは6月頭に追加された」と記載がある。しかし、協会が知事に説明した内容によると「2022年12月に追された」ようである。どちらの内容が正しいのだろうか。
今後の希望
→きちんとルールが整備されて、撮影会が継続されると望んでいます。
ただ、今回の一件で水着撮影会というものが多くの人の目に触れてしまったことで、仮に継続されるようになっても、何かしら理由をつけていちゃもんをつけて潰しに来る人がいるのではないかと不安を感じています。
23.06.12 夕方(知事の会見を受けて)
県はちゃんと協会を監督して
→県は協会の監督者。指導はするけどうるさく口を出したりするようなことはしないとか。今回の件は協会の不手際が原因で発生したと思うので、県はきちんと引き続き監督してほしいと思っています。
声をあげた意味があった?
→今回、SNSで声をあげたり、直接要望や問い合わせを送った意味があったようです。「協会から受けた報告がおかしいんじゃ?→ちゃんと協会にヒアリングするか→実は公園ごとにルール違うことが発覚。川越はそもそもルールがなかった」ということらしい。決定は覆らないのかと思っていたので、声をあげたことが要因で軌道修正されたようで良かったです。
うろ覚えの意訳ですが「表現の自由うんぬん。水着撮影会そのものは悪いものではない。まずは県の青少年の条例とかそういう法に反していないかどうかが大事」とのこと。当たり障りのない発言かもしれませんが、知事のこういった主旨の発言は良いなと思いました。
23.06.15 知事の会見、いなプー開催決定、キンマーのお詫びを受けて
中止要請の原因となった許可条件違反は「年齢」ではなく「衣装・ポーズ」だった(会見で判明)
→私はてっきり未成年の部分でひっかかったと思て勘違いしていました。(ごめんなさい)
いなぷー開催
→ちゃんと協議したうえで開催許可をもらって実施するとのことでこれは良いことだと思います。いろいろ目を付けられる可能性もありますが、無事に終わってくれることを願っています。ここで問題なく開催された実績ができると、今後埼玉県で開催されやすくなるのではと思います。
また、先日の埼玉県知事の「違反していないものは中止要請を取り消す」っていう発表があったからこそ、いなプーの開催決定につながったと思っています。
いなプーの開催ツイートのリプライや引用を見ると、「さすが千葉だね」「これだから埼玉は」「別に埼玉ダメでも千葉でやればいいじゃん」という意見を見かけますが、あなたたちこの問題理解してますか…?と思ってしまいます。(一部、ネタが混ざっているのは承知しています)
都道府県に関わらず、同じ公共のプールを使用しているイベントなので埼玉県だけの問題ではありません。埼玉が完全NGになったら、遅かれ早かれ千葉も影響あるはずなので、「埼玉がダメなら千葉れやればいい」ということではありません。
キンマーのお詫び
→いい文章だと思います。どの許可条件が守れていなかったか、Twitterで話題にあがっていた未成年出演などについてきちんと説明されています。文章もすごく読みやすいのできちんと監修されたものなのかなと思います。
キンマーというイベントについて
→キンマーはすごくチャレンジングで毎年新しい企画を展開しており、年々進化していてすごいなと思っています。例を挙げると、ファッションショー、出演者の旗(のぼり)などの多様なグッズ、女性無料、幅広い出演者、Twitterでの写真速報、ダイジェストムービーなど。
ファッションショーについては、ステージ設営に膨大な費用がかかる割に費用対効果は高くないと思うのですが、そういうことにチャレンジしていくのは本当にすごいと思っています。
今回は残念でしたが、また開催されることがあればキンマーでしかできないような企画をどんどんやっていってほしいと思っています。
撮影会のスタッフについて
→今回のキンマーの許可条件違反はある意味で必然だった気もしています。イベントの規模が大きすぎて、おそらくスタッフはほとんど派遣や日雇い系のバイト。記憶が正しければ、1人のモデルさんに対して監視しているスタッフは1人いるかいないか。ルールについて質問しても把握されていないようでしたので、ルールなど教育が徹底されていなかったのではと思っています。
対してフレッシュの場合は、モデル1-2人にスタッフ1人。人気のモデルの場合はモデル1人にスタッフ1人。スタッフはバイトらしいが、いわゆるベテランバイトのような感じ。モデルさんとも顔見知りだったり、太陽の位置に合わせてモデルさんの立ち位置を調整してくれたりするスタッフもいる。
(※キンマーとフレッシュはどっちも違ってどっちも良いので優劣をつけるつもりは全くありませんが、そういう部分が違反が起きてしまった原因の一つなのかなと思います)
23.07.30 許可条件が発表されて23年9-10月の撮影会開催が発表されたことを受けて
とりあえずプール撮影会が復活しそうで良かったです。