父が大好きなこの茶菓子を求めて
京都を訪れると必ずこちらへ立ち寄る。
今回もいつも通り立ち寄った。
「あっ、小さい桐箱の業者さん見つかったのですね!よかった」
とお話しする。
前々回訪問した際に、「桐箱を作ってくれていた業者さんが廃業して、小さいのが二つしか残ってない」との話だった。
前回伺った時はガラスケースから小さい桐箱の展示が無くなっていた。
そして今回は小さい桐箱が!
「そうなのです、見つかって…」といろいろ経緯をお話ししてくれる。
お会計が済み、お迎えの車を待っていると、
「そうそう、この木の看板ね、先先代のお爺さんが戦時中にね作ったんですよ。大手なら軍事工場向けの菓子作りが許されたんだけど、こんな小さな業者はね、許されなくて。時間を持て余したお爺さんが手作りしたんですよ」と手作りとは思えない立派な木の看板の歴史を話してくださった。
商品だけでも美味しいのに、
素敵なストーリーが加わると、一層愛着が湧いてきて美味しくなってしまう。