お別れの原体験
卒業式や部活動の引退試合の時など、お別れの際に私はいつも思うことがある。
この人たちの中で、今後の人生で二度と会わない人はどれくらいいるんだろうか。
そんな思いを持った一番古い記憶は、小学校の卒業の時だ。
「明日からの自分の時間に、この人たちはもういない。この人たちがいた世界は今ここで終わるんだ」
卒業式も終わり、最後の集合写真も撮り終えて、みんなが仲の良かった友達とお別れの挨拶を交わしているのを少し遠くから眺めていた時に、私は一つの世界が終わるのを感じた。
そして涙が止まらなくなった。
今まで過ごしていた時間が、自分にとって本当に大切なものだったんだと初めて理解した気がした。別れの際にたって初めて、この人たちと生きてきた世界が本当にいとおしく思えた。
私にとって別れというのは、一つの世界の終わりだった。
だけど、無くなるわけではない。
その人と過ごした世界は、ずっとそこにあり続ける。
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今日、多くの人が、突然の別れに驚き、悲しんでいるのではないでしょうか。
私もその一人です。今はただ悲しいです。
今までたくさんの笑顔をありがとうございました。