
そういう星に生まれて
今年は日記のように、を目標にゆるっと書いていきます。
私は最近になって、「そういう星に生まれた人」だと悟った。
友達にも言われるようになった。
誤解を招く前に言っておくと、才能があるとか、生まれ持った美貌とか、全然そんな良いものではない。
すごく、変な人に出会う。
変と言っても一概には言えなくて、すごく多岐に渡る。
仕事帰りに阪急うめだのショーウィンドウ前を通ると、デニムにポロシャツをぴっちりとインしたおじさんに並走(並歩?)され
「君いくら?」
と言われたり。
これはシンプルに(ここでシンプルもクソもないけど)変な人。アッパーをお見舞いすべきタイプの変な人。
初めてこんな風に声かけられた時は、多分まだ大学生で22歳くらいだったかな。すごく怖かった。
でも、その日を境にあらゆるおじさんに並走されるようになって、「5億。」と答えて走り出せるようにまで成長した。
友達にその話をすると、「いや、怒らせたらどうすんねん。無駄に会話すな。」と怒られた。これは成長ではなかったみたいだ。
そんな感じでいろんな人に絡まれるから、私のセンサーも精度を上げてきて、「あ。」と事前に気づいて回避できるようになった。おじさんに関しては。
恋愛が絡むと、それはそれは頭を抱える。
並走おじさんのような類の変な人ではないけれど、何度頭を抱えたことか。
今回はそのうちの一つだけ書いてみる。
2年前くらい。彼氏がいなかった私に友達が「この人と会ってみて!」と突然に、2個上の人を紹介してくれた。
当時の私は関係各所に「背がうんと高くて、おしゃれな人がいい!!!」と言っていたところまさにピッタリな人だったらしく、
ただ、友達もその人の写真を持っておらず、会うまで手がかりはLINEのアイコンだけだった。
アイコンは全身を横から撮っているような写真で、顔の表情はわからなかったけど、画像を必死に指で拡げてなんとなくこんな人かなっていうのを確認した。サッカー関連の場所?だったので、お、スポーツも好きなのか!と印象がいい方に進むばかりだった。確かに背もスラっとしていた。
初めて連絡を取り始めて、お互いの簡単なプロフィール、趣味などから他愛のない話をした。
2個上ということもあって、落ち着いた感じがすごく良かった。
よし、ご飯行こうか。ってなった時も、「食べられない物ある?」と聞いてくれてお店を予約してくれた。また別の機会に話したいと思うが、私の恋愛を踏まえると、お店を予約してくれる彼に心で拍手喝采だった。スタンディングオベーション。
嗚呼、いい人と出会えた。。つきあっちゃうなぁこれ。。なんて思いながらその日を迎えた。
梅田定番のビッグマン前で待ち合わせをした。
「もうついてるよ」
待ち合わせの3分前くらいにそんな連絡がきた途端に、心臓がバックバクしてきた。
一つ言い忘れていたけど、私の恋愛観において大事なことは「可愛いと思えるかどうか」。
歯に胡麻が挟まってようが、なんだろうが「も〜ゴマ挟まってるよ♡」の気持ちを持てるかどうか。これが本当に重要なポイント。
多分この価値観は一部の方にはご理解いただけるのではないだろうか。
…で、いざ待ち合わせ。
私は念入りに確認したメイクに、当時一番お気に入りだったワンピースをまとい、あのLINEのアイコンでズームしまくった彼をビッグマンを目指しながら探した。
ずば抜けて背が高く、Barbourをきた人が50メートル先から確認できた。
あの人だ。絶対あの人だ。
…だけど。
50メートル先でもわかった。画像と顔が違う。。
ごめんなさい。もちろんね、本当に人は顔じゃないです。でも、タイプというものが自分の中にある以上、何かしらの気持ち
確かに画質の荒い横顔しか知らなかったからしょうがないか。じゃ済まない顔の違いに別の意味でドキドキしながら、30メートル、10メートル…と徐々に現実で高画質になる彼の元に近づいていった。
でも人は顔じゃないから。タイプでなくてもちゃんと一緒に時間を過ごしてみよう。そう自分に言い聞かせながらの「こんにちは〜。」
モヤモヤをかき消すように言ったので相当声がデカかったんだと思う。ちょっとびっくりしてた。しかも名乗らずの「こんにちは〜。」
色々登場を間違えてしまった。まあいいや。
人間の想像って本当に悪いもので、実際彼に会うまで、私は彼の声も雰囲気も綾野剛にしていた。
カッコ悪いとかそんなことではなく、当たり前に彼は綾野剛じゃなかった。
でもその時の私は、人の中身を見るモードに切り替えているので、早くご飯屋さんについていろんな話がしたかった。
焼き鳥屋さんに入って、他愛のない話をしながらお酒を飲んだ。美味しそうな焼き鳥が運ばれてきた。
ここで先程の「可愛いと思えるかどうか」問題を思い出してほしい。
・お箸グーで握ってる。
・くちゃくちゃご飯食べてる。
・くちゃくちゃしゃべりながら食べるから、口からピョーンて出てくる。食べてるのに3割出てきてる。
これ可愛いと思える人がいたら本当にその心を詳しく聞いてみたい。
むりや。可愛くない。
お会計の時お金ぶちまけちゃった。とか
走り方が変だった。とか
店員さんへの「すいませーん」の声通らない。とか
私はそのレベルで可愛いと思えるかどうかを判断したかったのよ。
極め付けには指についたタレをしっかりしゃぶっておられた。
やりすぎなんよ。
その右手の行先を決して見失わないようにすることで頭がいっぱいになった。しゃぶっておられながら前の彼女とのすごい下ネタとか喋ってた。
ラブホでこんなことしてな〜あんなことしてな〜とか
彼女の携帯は絶対見るタイプやねん〜とか。
付き合ってそういう部分が発覚するケースはたまに見るけど、最初にそれらを話してくれるタイプなんやと思うと逆にありがとうねとさえ思った。
最後に今度水族館とか行こうかって言われたけど、「仕事休めなそうなんでまた予定わかったらいいますね。」と返して帰った。
ちなみに当時私が働いていた会社はちゃんと土日休み。
友達にその話をすると「え、そんな人だとは知らんかった…ごめん…」と謝ってくれたけど、友達は何も悪くない。
世の中にはいろんな人がいるなぁ。と改めて知った日だった。
この日のことは一つの経験、思い出として、楽しかった〜と思うようにした。
こんな感じで、私はいろんな変な人に出会っている。
こんな感じのお話が、まだまだたくさんある。
だから、そういう星に生まれている。のだ。
ここでまたいろんなお話を書こうと思うので、何も考えず笑っていただけると幸いです。