39歳×開腹×子宮全摘した話　⑧入院３日目｜手術翌日～食べて歩き出す～

39歳独身OLが子宮筋腫で開腹手術により子宮全摘した記録を記事にしています。

手術翌日から全粥食を食べて、歩くことができました。

手術翌日の朝

ほとんど眠れず朝を迎えました。点滴の間隔が長くなったので、痛み止めが切れるとお腹の痛みが増します。

ここで、硬膜外麻酔のスイッチの存在を知ります。背中には硬膜外麻酔の管が付いていて、常に一定の量の麻酔が腹部に流れているらしいのですが、首から提げられたポシェットにある麻酔のボトルにはスイッチが付いていて、それをカチッと押すと麻酔の量を追加できる仕組みになっていました。（一度押すと、しばらく押せないようになっている。）

看護師さんに習いながら、カチッとな。すぐに楽になってきました。麻酔をワンプッシュ「キメた」わたしは無敵状態です。
調子に乗って、看護師さんに朝ご飯を催促しちゃいました。

久しぶりのご飯｜全粥からスタート

看護師さんが急いで朝食を持ってきてくれました。

食べる前に、体についた器具を少し外してもらいました。
ここで外してもらったものは
①フットポンプ（両足）
②心拍数を計るパッチ（胸部）
③パルスオキシメーター（指）
です。これだけでも結構すっきりしました。

約１日ぶりに上半身を起こします。自分では起きられないのでベッドのリクライニングで強制的に起こします。腹圧がかかり、ぐぐぐっとお腹が押されます。麻酔をワンプッシュキメているのと、目の前のご飯への執着で、痛みはそれほど感じませんでした。しかし、１日ぶりに頭を起こすので、血が頭に流れるまでに時間がかかるのか、ボーッとします。

まずは、暖かいお茶を口に含みます。
「ん、んま～！」

次に、お粥をほんのちょびっとすくって、口に入れてみます。
「し、しみわたる～！」

１時間ほどかけて、お粥、わかめとタマネギの味噌汁、ほうれん草とにんじんのおひたしを、ゆっくり食べました。優しいお味で、体中に栄養と水分が染み渡る感じでした。
７割くらい食べました。手術翌日からこんなに食欲があることに驚きでした。食べられるって幸せ。
この頃には、熱も37℃台まで下がっていました。

初めて傷口を見る

入院中は毎日朝と夕に主治医が回診に来てくれます。
「傷口、きれいに縫っておいたよ。」と言われ、手術後初めて自分の目で傷口を見ました。下腹に横10cmくらいの黒い線が入っていて、その上に透明なテープが貼ってありました。もっと糸が縦横に縫われてぐちゃぐちゃになっているのを想像していたのですが、ただ横に黒い線があるだけで驚きでした。
おへそ付近までぽっこりしていたお腹は凹み、下腹部の傷口の周りだけが腫れている感じでした。脇腹には大きなガーゼが貼ってあり、ドレーンの管が伸びていました。
主治医からは、「血栓防止のため、よく動くように。」と指示がありました。ご飯を食べてチャージ完了したわたしは、気合い十分です。

歩行訓練→尿の管を抜く

ずっと寝ていたので、早く歩きたくて仕方なかったです。朝ご飯後、看護師さんに「立ち上がってみましょうか」と言われ、待っていましたとばかりに、介助をお願いしました

まずはベッドのリクライニングをあげ、足をベッドの横に下ろします。
上体を起こすとボーッとするので、しばらく休憩してから、点滴スタンドと看護師さんの手を借りて立ち上がります。

すくっ。立ち上がり問題なし！
その場で足踏み。問題なし！
病室の外に出て、点滴スタンドと看護師さんに捕まりながら、廊下を数歩歩きます。歩ける、歩けるぞ～！

まだまだ歩けそうでしたが、無理は禁物。ベッドに戻り、腰を落ち着けます。早く尿の管を抜いてほしくて、「全然問題なし！大丈夫です！」とドヤ顔でアピールしました。

看護師さんに尿の管を抜いてもらい、体を拭いて着替えさせてもらいました。尿の管を抜くときは少し変な感じがするくらいで、痛みはありませんでした。抜くのは一瞬でした。抜いた瞬間に漏らすんじゃないかと思っていましたが、そんな心配も不要でした。
昨日からずっと着ていた手術着＋オムツスタイルから、パジャマ＋パンツスタイルになりました。段々普通の姿に戻っていくのがうれしいです。

日中の生活

手術翌日は、まだ体はゆっくりしか動かせず、起き上がるのはリクライニングに頼るしかないので、何をするにも時間がかかります。

歩行練習

点滴棒を転がしながら、部屋の中をウロウロしたり、１～２時間おきに病棟の廊下を１周歩いていました。
腹筋に力が入らないことに加え、点滴棒と首のポシェット（ドレーン＋硬膜外麻酔の管）をさげているため、腰を少し曲げた状態で、小さい歩幅でゆっくり歩きます。

食事

この日は３食全粥でしたが、ゆっくり時間をかけて食べました。３食とも７～８割程度食べました。入院初日に買っておいた水やお茶を飲んで、窓から外をボーッと眺めると心が落ち着きました。

洗面など

歯を磨いたり、顔を洗ったりしました。持参したシャンプーシートで頭を拭くと少しさっぱりしました。シャワーや洗髪はできませんので、できる範囲で身綺麗にしていきます。

排尿

尿の管を抜いてもらったので、トイレで排尿しました。最初は、体が排尿の動きを忘れていてなかなか出ませんでしたが、一度出だしたら、ダムの放水のようにめっちゃ出ました。

読書

益田ミリさんの「マリコ、うまくいくよ。」を、休み休み読みました。３人のOLが社会で働く女性のモヤモヤや小さな葛藤が書かれていて、でも最後は前向きになれる作品でした。

テレビ
午後やっとテレビを見る気になり、相棒の再放送を見ました。平日なんですね。

ガスが出ない

歩行もできて、排尿もできて、ご飯も食べられたので、今日のミッションはほぼ完了。あとはガスが出れば完璧でしたが、この日はガスは出てくれませんでした。
夕方、主治医の回診で、まだガスが出ていないことを伝えました。よく動くようにと言われました。

就寝

２１：３０頃、就寝しました。腹筋を使わずに何とか自力で軽く寝返りが打てるようになりました。寝返りをうつときや、看護師さんが点滴の交換に来るときに目が覚めますが、すぐに眠れました。昨晩ほとんど寝られなかったので、疲れがたまっていたのだと思います。
寝ているときも、首からのポシェット２つ（ドレーン、硬膜外麻酔）が少しうっとうしかったです。でも、痛みを抑えてくれている私の大事な相棒です。

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