39歳×開腹×子宮全摘した話 ⑦入院2日目|手術当日
39歳独身OLが子宮筋腫で開腹手術により子宮全摘した記録を記事にしています。
手術当日のお話です。長い記事になってしまいました。
朝
絶食です。7時以降絶飲となるので、それまでにお水を飲んで排尿排便を済ませました。昨日の下剤がまだ効いていました。
さらに看護師さんが浣腸もしてくれました。2~3分待ってトイレに行ってくださいと言われ、限界まで我慢してトイレへ。これで出し切りました。
万年便秘なので手術前にお腹を空にできるかどうか不安でしたが、ちゃんと排便できて安心しました。
手術用に、紙パンツと着圧ソックスを着用して、病室で待機です。
主治医も顔を出し、体調を確認していきました。「じゃ、あとで手術室でね。」と言って去って行きました。(手術室では麻酔で眠らされており、意識がある状態で主治医と会うことはありませんでした。)
あと数時間で子宮のない体になることを少しさみしく思う一方で、手術を決めてからここまで意外とあっさりだったな、と冷静な自分がいました。
いざ、手術室へ
手術の15分前にお迎えの看護師さんが来ました。
私の手術セット(バスタオル、婦人科手術セット、ストレッチャー)とともに、手術室前へ歩いて向かいます。
関係者以外立ち入り禁止の分厚い自動扉を抜けます。扉の先は、とても広い廊下がつながっていました。
手術着(タオル生地のバスローブみたいなもの)に着替えて、頭にヘアーキャップをして廊下で待機します。私以外にもう1人患者さんが待機していました。5人くらいの看護師に取り囲まれ、名前と手術内容を言わされます。
時間になり、手術室に入りました。放射線状にたくさん手術室がありました。日々ここでたくさんの手術がされているんだなと思いました。
私の手術室は、思っていたより狭い部屋でした。手術の規模によって部屋の大小が決まっているのでしょう。あまり大きな手術ではないってことですね。
部屋の中はオルゴールのBGMがかかっていました。
部屋の中では麻酔科医師が1名準備をしていましたが、ほかにはまだ誰もいませんでした。
眠くなる麻酔入れていきます
手術室に入ると、自分で手術台に上がります。
手術台の幅は狭かったですが、小柄な私には丁度です。タオルが敷いてあり、ふかふかして暖かかったです。
腕に点滴をしたあと、背中から硬膜外麻酔の挿入です。
横向きになり、看護師さんの方を向いて背中を丸めます。看護師さんがしっかりと体を支えながら、「今こんな処置をしていますよ」と逐一説明してくれました。
硬膜外麻酔の管を入れる時は、背中のアルコール消毒が冷たいと思ったのは覚えていますが、痛みや不快感はほとんど覚えていません。麻酔科医師が超手際よくて、「もう管が入ってますよ。」と言われて、「え、もう?」という感じでした。
仰向けに戻り、酸素マスクを付けられました。不織布のマスクをしていたのですが、そのマスクの上から酸素マスクを付けられたので、「マスクonマスク!」と心の中で突っ込んでいると、「眠くなる麻酔しますね。」と言われて、「まだ主治医に挨拶してない」と思っ・・・
・・・・・・(わたしだけ時間がワープ。)
・・・
手術終了
「ymさん、手術終わりましたよ~」と麻酔科医師の声がしました。意識がはっきりしているのは、ストレッチャーで部屋に戻るところからです。左!右!と高速で曲がり、もとの病室に戻りました。寝ながら高速で動かされるという貴重な体験でした。
わたしの体に付いていた管たち。
①硬膜外麻酔(背中)
②ドレーン(脇腹)
③点滴(腕)
④尿の管
⑤心拍数計るパッチ(胸部)
⑥パルスオキシメーター(指)
⑦フットポンプ(両足)
①と②は首から提げられたポシェットに繋がっていて、ポシェットには、麻酔が入った筒、手術部から出た液体を貯める小さいケチャップ入れのようなチューブが入っていました。
酸素マスクと血圧計は、すぐに取っていただけました。
お腹は点滴からの痛み止めと硬膜外麻酔のおかげで、鈍痛はありますが、耐えられる痛みです。麻痺している感じもあります。手は動かせますが、体には力が入らず、ベッドの上で置かれたままの仰向け状態でロックです。私の腹筋どこ行った!?
最初は痛みよりも、体の震えが止まらなかったのが怖かったです。上半身が勝手に震えて、歯もガタガタいっていました。麻酔から覚めるときに見られる現象だそうです。ゆっくり寝ていたいのに、ガタガタ震えて落ち着きませんでした。
すぐに主治医と助手がベッドサイドに来てくれました。手術でお疲れだったと思うのですが、全然そんなことを感じさせない爽やかな笑顔でした。
癒着もなく卵巣の腫れもなかったので、予定通り子宮と卵管の摘出で済んだとのことでした。手術時間も予定通り、麻酔も含めて3時間でした。
摘出した子宮は約1kg。出血量は300cc。輸血はしませんでした。
主治医が「摘出した子宮と卵管、見たい?」と言うので、「見たい」というと、手持ちつきのジップロックみたいな袋に、血まみれの丸い臓器が入ったものを見せてくれました。
ジップロックいっぱいに臓器が入っていました。
主治医も私も「これは大きいね!」とやや興奮気味でした。
子宮入りのジップロックを手にした主治医は、大きいものが取れてすごく満足そう&誇らしげでした。
摘出した子宮は、これから病理検査に送られます。
体の震えがとまらず、主治医に「震えが止まりません。」と訴えました。「大丈夫だよ。」と言っていただいて安心しました。
夜まで
1~2時間おきに看護師さんがバイタル測定と点滴の交換に来てくれました。
点滴に痛み止めが入っているので、点滴が入ると少し楽になります。38℃以上の発熱がずっと続いていましたが、出血はなく様態は安定していました。
母が面会に来てくれました。体はしんどいですが、意識ははっきりしているので、「コレを持って帰って、アレを持ってきてほしい」と口は達者に動きます。コロナ対策のため15分経ったらすぐに帰って行きました。
夕方に再度主治医が来てくれました。傷口を見て、「キレイだ」と言っていました。
気がついたらいつの間にか震えがとまっていました。
長い夜
寝たのか起きているのかよく分からない状態で、夜になりました。
体勢
ずっと仰向けで体勢を変えれずキツかったのですが、やっと横向きになる許可が出たので、看護師さんが体を横向きにしてくれました。背中にクッションをあててくれて、楽になりました。
自分で足が動かせるようになってきたので、ひたすら足をもぞもぞ動かして気を紛らわしていました。ただ、フットポンプが付いているので、あまり思うようには動かせませんでした。
痛み
麻酔が抜けてきたからか、お腹の鈍痛が続き寝れません。点滴を交換したあとは楽になって、30分くらい寝れました。
時間が過ぎるのがとても遅かったです。スマホで時間を確認するのですが、10分しか経っていなくて絶望でした。
早く次の点滴が来てほしいと思っていました。
飲水許可
水を飲む許可が出ました。持ってきた吸い飲みに、看護師さんが水を入れてくれました。寝ながら久しぶりの水分を口に含みます。売店で買った普通の水なのですが、美味しかったです。
看護師さん
夜中も2時間おきに看護師さんが来て、点滴の交換と、体勢を変えてくれました。つらいときに定期的に様子を見に来てくれるという安心感。ありがたかったです。
眠れない
アイスノンをしていましたが、一晩中熱は下がりませんでした。
お腹の鈍痛、思うように動かせない体、ベッドサイドにあるモニターがしょっちゅうビービー鳴る音。落ち着かない時間が続き、結局ほとんど寝れませんでした。
早く朝が来てほしい。ご飯を食べたり起き上がって歩いたりしたい。そう思いながら悶々と時間をやりすごしました。
次は、「入院3日目|手術翌日」
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