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39歳×開腹×子宮全摘した話 ⑮退院後の再診

39歳独身OLが子宮筋腫で開腹手術により子宮全摘した記録を記事にしています。

退院後10日目に予約していた再診に行きました。


検尿、採血、内診

検尿と採血を済ませて、主治医の診察がありました。
入院中は病室で毎日お会いしていたのですが、久しぶりに外来でかしこまってお会いすると不思議な感じでした。

まずは、体調に異変がないかなど確認されました。便は出にくいが、マグミットを飲むと出せること、それ以外は特に問題ないと伝えました。
痛みはどうかと聞かれましたが、痛いといえば痛いし、痛くないといえば痛くないし・・・と思って答えに困っていたら、
「まぁ、痛いよね。2~3ヶ月くらいは痛いかもしれないね。」
と言ってくださいました。

退院日にすでに病理検査の結果が良性と教えていただきましたが、この日は、レポートを画像で見ながら詳しく説明してくださいました。

レポートには、まず、摘出した子宮と卵管の写真がありました。事前に手術の説明のときに主治医が私の子宮のイラストをかいてくれたのですが、そのイラスト通り、大きく膨れていびつなかたちをしていました。正常の子宮のかたちは逆三角形ですが、私の子宮は瓢箪のような形で、横からひょろっと卵管が出ていました。
通常は50gのところ、私の子宮は850gだったそうです。
そして、子宮を縦に切り刻んだ断面図の写真もありました。子宮の中は筋腫で埋まっており、空洞はほぼありませんでした。わずかな空洞の奥の方にミレーナが埋まっていました。
自分の体の中にあった子宮ですが、写真で見てもすごく痛々しかったです。

レポートに、
「子宮に悪性のものは見つからず、すべて良性でした」
と記載されていることを確認しました。

内診とテープ貼り替え

中の傷口を見るため、内診がありました。
まだ糸がついているが、特に腫れもなさそうとのことでした。ただ、尿が溜まっていると指摘がありました。自覚がないので、少し排尿障害があるのかもしれません。こまめに排尿するように言われました。

開腹した傷口のテープを茶色いサージカルテープに貼り替えてもらいました。この先少なくとも3ヶ月は、数日おきに自分でテープを貼り替えて傷口を保護した方が良いそうです。テープは傷口に平行にベタっと貼るのではなく、短く切ったテープを傷口に垂直に重ねて貼っていくと良いと教えてもらいました。

お風呂も入ってOKだそうです。

治療終了宣言

血液検査の値は手術前の数値にほぼ戻っていて、貧血はありませんでした。鉄分補給のジュースを飲んでいたのが効果があったのでしょうか。

主治医に「これで、子宮筋腫の治療は終了」と言われました。

この主治医に初診してもらってから治療終了まで、約2ヶ月でした。早かったです。
医学の進歩と主治医の腕の良さのおかげで、少ない負担で治療が済んだことに感謝です。

仕事の復帰はいつでも良いとのことなので、あと10日間ほど休むことにして、復職用の診断書を書いてもらいました。

主治医に聞いたこと

診察の最後に、今後の婦人科との向き合い方(?)について質問したところ、丁寧に答えてくださいました。

子宮がん検診はどうすればよいか。
→ 私の場合は、子宮がんの手術ではなく筋腫も良性だったため、子宮がんの検診は今後不要。

卵巣が残っているが、卵巣の検診は。
→ 人間ドックの腹部超音波で卵巣の腫れが分かる場合があるので、そういうので確認すれば良い。

ここまで聞いていると、もう婦人科には用はないと言われているようで、少し切なくなってしまいました。

主治医は、それに気が付いたのかどうかわかりませんが、将来更年期障害が出てきてもホルモン治療すれば対処できること、子宮全摘した人はホルモン治療がしやすいことまで教えていただきました。
更年期障害があれば婦人科クリニックに相談に行ったらいいよ、と言っていただき、まだ婦人科に行っても大丈夫なのだと安心しました。
子宮を摘出したメリットもさりげなく教えていただき、少し前向きになれました。

最後の挨拶

聞きたいことも聞けたので、主治医とお話するのもこれで本当に最後です。

主治医に、この度の感謝の気持ちを丁重にお伝えして診察室を出ました。
主治医はいつもの調子で、「はいはい、じゃ受付に書類出して帰ってね。」という感じでした。

最後なのに案外あっさりでした。
でも、それは経過が良好であることの証拠。もうこの病院に来なくていいように、健康でいることが最大の恩返しなのだと思います。

婦人科医というお仕事

総合病院の医師は、毎日多くの患者を診察し、手術を執刀し、術後の経過観察、急患受入、他科との連携、研修医の指導・・・と目の回る忙しさでそれはもう大変だと思うのですが、いつも変わらない調子でいらっしゃるのは、並大抵の人間では不可能だと思います。
生まれ持った体力と、これまでの経験で培われてきた知識や人間性があってこその仕事だと思います。

いろんな専門科がある中で、婦人科の医師になってくださって、そして主治医になってくださって、ありがとうございます。

余談ですが、この医師は外科手術がお好きなのだと思います。手術後の傷口がきれいだったり、お腹がきれいに凹んでいる話をすると、とても嬉しそうでした。

子宮筋腫を患って10年、最後に良い主治医にお会いできて幸せでした。

次は「退院後2~3週間|自宅療養」

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