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39歳×開腹×子宮全摘した話 ①発覚とミレーナ挿入

39歳独身OLが子宮筋腫で開腹手術により子宮全摘した記録を記事にしています。

子宮筋腫の治療方針は様々です。将来子どもを希望するかどうかなどライフプランにも大きな影響があるため、患者側の決断にも時間がかかります。今回は、手術決断までに辿った長い道のりの途中のお話です。


発覚と症状|29歳

20代半ばから毎年職場の子宮がん検診を受診していました。このことは自分を褒めてあげたいです。
29歳のときの検診で小さい筋腫が見つかりました。
医師からは、「経過を見ましょう。毎年受診してください。」と言われ、すぐ手術しなくて良いということで安心しました。

でも、実はこの頃すでに経血量が多く、タンポンと多い日用のナプキンを併用していました。貧血のせいで、夏でも体が寒かったり、人から「顔色が悪い」と言われることもありました。
生理痛もひどく、毎月ロキソニンを服用してやり過ごしていました。
旅行などの予定を入れたくても、常に生理のことを気にしていました。

生理の出血や生理痛は、女性なのだから仕方ないことだと思っていました。
自分が特別症状が重いとも思っていませんでした。
子宮筋腫がわかり、自分の子宮は異常な状態なんだと自覚することができました。

経過観察という名の放置

その後も毎年、子宮がん検診で「筋腫がある」と指摘されましたが、経過観察でいいんだよね?と事実上の放置を続けました。

人生初のMRI|33歳

33歳のときの子宮がん検診の際に、医師から「筋腫がかなり大きくなっている。MRIをとった方がよい。」と言われ、MRI検査をしました。いよいよかといった感じです。

医師がMRI画像を見せながら説明してくれました。はじめて自分の「中身」を見るので、なんだか恥ずかしかったです。
大きな筋腫が2つある。そろそろ真剣に治療を考えて。薬で小さくする方法もあるから。パートナーとも相談して。」と言われました。医師はMRI画像をプリントアウトして、私に持たせてくれました。

33歳で子宮の手術はしたくない。医師には申し訳ないけど、これからの人生どうなるかわからないのに決断できないと思いました。
もしかしたら今後結婚して子どもを産みたいと思うかもしれない。そのときは筋腫摘出の手術をすればよい。今後結婚することは無さそうとなったら、子宮摘出手術をすればよいと思っていました。

ミレーナ挿入|36歳

その後も生理過多が続いており、さらに月に2回生理が来るなど、周期も不安定になっていました。
36歳、会社の人事で、約半年間地元を離れてプロジェクトに参加させていただくことになりました。生理に振り回されず仕事に集中したいと考え、婦人科にピルの処方の相談に行きました。(検診を受けた病院ではなく、近所のクリニックへ。)

クリニックでは、「筋腫がある場合はピルは服用できない。ミレーナを入れて生理を抑える方法がある。生理過多なら保険適用になるので、試してみないか。」と言われました。

ミレーナ52mgは、黄体ホルモンを子宮の中に持続的に放出する子宮内システム(IUS: Intrauterine System)です。低用量経口避妊薬(OC)の避妊効果と、子宮内避妊用具(IUD)の長期の避妊が可能であるという特徴を持っています。また、過多月経+月経困難症の治療薬として国内外のガイドラインですすめられています。
ミレーナ52mgから放出される黄体ホルモン(レボノルゲストレル)は、子宮内膜の増殖を抑える働きがあるため、内膜は薄い状態となり、月経量を減少させるとともに月経痛を軽くします。

バイエル薬品株式会社のサイトより

1年後には生理が止まる人も多いし、5年間入れっぱなしでよいとのこと。
子宮に異物を入れるのに恐怖はあるものの、5年間放置で生理が止まってくれるならやってみたいと思い、ミレーナを挿入しました。

しかし、ミレーナ挿入は大変でした。
私は筋腫が大きいので、子宮の奥にスムーズに挿入できず、医師も器具を変えたり子宮を引っ張ったりしながら、カーテンの向こうで四苦八苦しているのが伝わってきます。こっちも脂汗は出るわ、今まで体験したことのない痛み。体感で約10分間、麻酔なしで子宮の中で機械を動かし続けられました。よく耐えれたなぁ。なんとか挿入できた頃には全身ぐったりでした。

大変な思いをして入れたミレーナ。その効果は抜群でした。
生理の回数が減り、1回あたりの出血量も激減。2年後はほぼ生理はありませんでした。出血量、貧血、生理痛の苦しみから解放され、子宮筋腫や生理のことを忘れて生活を送ることができました。

ミレーナについての補足

子宮筋腫がある人へのミレーナの適用については、医師とよく確認することが必要かと思います。

挿入後は、定期的に検診を受けて、正しい位置に挿入されているかチェックするのですが、私は筋腫が大きいせいでミレーナが子宮の奥まで入り込んで、エコーでは確認できなくなっていました。
生理が止まっているので、おそらく入っているのだろうということでした。

5年ごとに交換する必要があるのですが、物理的に困難だったのではないかと思います。
私の場合は、5年経つ前に子宮を全摘したのでミレーナ交換は必要なかったのですが、そのまま5年を迎えていたらどうなっていたのかと考えると怖いなと思います。

次は、「手術への決心」

#子宮筋腫 #子宮全摘 #開腹 #ミレーナ #子宮がん検診 #アラフォー

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