エクストルーダーキャリブレーションの仕方
どもどもYanでっす。
本日のお題は「エクストルーダーのキャリブレーション」でっす。
要するに何をするかというと…
プリントデータが要求するフィラメントの長さを、エクストルーダーが正しく送り出すようにします。
こうしてあげることで、機械的には正しい量が供給されていることになるので、あとはスライサーで微調整をするという形にできるんですね。
100mm要求してるところを50mmしか供給できていない状態でフロー(マテリアルの出る量)が少ないから10%増やそうとしても実際は110mm分出る訳じゃなくて、55mm分しか出てこない訳です。正確じゃないですよね。
調整されていれば、100mm要求して100mm供給される状態で少しだけフローが足りない気がする。1%増やそう。101mm送り出される訳です。
何度か記事内でキャリブレーションが先と書いてきた理由はこういう理由だったりします。
Twitterでキャリブレーションをお勧めするも、あれ?もしかして方法ってあまり知られてないのかな?というリアクションがあったので今回記事書いてます。
キャリブレーションの方法
コマンドを送信しないとならないのでREPETIER-HOSTを使います。インストール方法とかはアップグレード計画②に書いてますので読んでください。
用意するもの
120mmの長さの紐とか
油性マジック
120mmまで測れる定規とかノギス
レッツキャリブレーション!
まずREPETIER-HOSTでプリンタに接続します。
M503 (現在のセッティング値を表示)
上のコマンドを送信するとログウィンドウにずらずら~っと現在の設定値が出てきます。
M92で始まるラインを探してください。E●●●.●●となっているのが今のエクストルーダーのステップ数というやつになります。
次にフィラメントに印をつける作業を行います。
今回はダイレクトエクストルーダーに改造したMEGAでの写真撮影だったのでこういう写真になってますが、普通のMEGAでもスプールからセンサーを通してフィラメントを入れるとこありますよね?あそこの入り口から120mmのところに印をつけます。
油性マーカーで印をつけるのが楽なんですけど、黒フィラメントだと見えないのでテープとか貼って目印にします。キャリブレーション終わったらテープ剥がし忘れないようにしましょう!エクストルーダーで詰まります。
準備はできたのでREPETIER-HOSTでコマンドを入力します。
M104 S210 (指定温度までノズルを加熱)
今回はPETGフィラメントでキャリブレーションするので僕のPETGのプリント温度である210℃まで加熱します。
加熱中はこんな感じで上のとこに「ホットエンド昇温」って出ます。これが「待機中」になったら加熱完了。次のコマンド入力します。
m83 (エクストルーダーを相対値モードに)
おまじないだと思ってください。説明すると複雑になるので。
G1 E100 F100 (100mm送り出す)
エクストルーダーに100mm送り出すように指示します。ノズルからマテリアル出てくるので、事前にベッドから少し上に移動しておくといいです。
60秒たつと100mmの指示を受けての送り出し動作が終わります。
エクストルーダー入り口からマークまでの長さを計測します。今回の場合は24mmくらいですかね?
ここから計算で正しいステップ数を求めます。
120mm - 24mm = 96mm
実際に送り出した長さになります。100を96で割って、M503で調べたEの値を掛けます。
100 ÷ 96 × 480.00 =500
びっくり500でした。いやこれはたまたまキリがいい数字になっちゃっただけです、ホントに。
ステップ数は小数点以下2桁まで指定するので、3桁目で四捨五入してしまいましょう。計算結果が483.56345…だったら483.56みたいに。
M92 X80.00 Y80.00 Z400.00 E●●●.●● (●●●.●●にエクストルーダーのステップ数を指定)
M500 (設定値をEEPROMに保存)
上の2行を1行ずつREPETIER-HOSTで実行します。
M92の行のEの後ろは計算して求めた数値に入れ替えてください。
これで100mm要求されたら100mm送り出せるようになっているはずです。精度を求めるならばもう一度繰り返して確認してもOKです。
まとめ
エクストルーダーのキャリブレーションは最初に書いたようにプリント品質を追求していくために大切な作業なので是非やっておきましょう。
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