「未経験からIT業界で働きたいけど、自分じゃ無理だ...」と思っている人への手紙
今自分たちの生活に深く浸透している「IT」という世界。
生活を豊かにしてくれるだけでなく、このコロナ禍において人と会わずしてオンライン会議ができたり、コミュニケーションが取れるということで、仕事やプライベートでも多くのメリットを享受した方は多いのではないでしょうか。
そんなITの世界で働きたいと思う方もすごく増えてきたと思います。
ぼく自身も思い返せば6年前にこの業界で働きたいと思ったクチの一人です。
その大きな理由としては、さまざまあると思いますが、一番大きいのは、自由に働きたい時間、場所を選べる(印象もあると思いますが)というところじゃないでしょうか?
またこれだけ世の中に普及しているということは、それだけ需要も高く、収入としても悪くないということもあるかもしれません。
全体的にそれっぽい理由じゃないですが、みんな最初はそんなもんだと信じています。笑
(巻き込んでごめんなさい)
自由を手に入れるためにはスキルが必要
ただ実際にIT業界に転職する(特に未経験で思い浮かぶようなエンジニアやwebデザイナーなどの職種)にはスキルが必要です。
最近では少し落ち着いてきた感じもありますが、ITに転職(副業)という文脈のエンジニアスクールやwebデザインスクールはかなり多くみられるようになりました。(ご多聞に漏れず、実際6年前にエンジニアスクールに通いました)
これらはIT業界への入口としては申し分なく、実際ぼくものめり込むようにコードを日々書き殴っていました。
そんな勢いそのままにIT業界へ転職した自分ですが、大きなハードルにぶち当たります。
エンジニアスクールで教えてくれるのは、教科書通りのような綺麗なコードだったり、本当に基本的なことだったりします。またわからないことがあったらパッとすぐに聞ける環境でもありました。
しかし実際の現場はそんなことなく、既に作られたシステムのコードを読むのが大変、そもそも人がほとんどいなくて聞ける人がいないといった状況はよくあります。
今までの働き方で考えた時、わからないことがあったら基本は誰かに相談したり、自分で調べればなんとか進んでいく感じがありました。
しかしこれはエンジニアあるあるだと思いますが、その日に全く何も進まない(実際は試行錯誤しているので「全く」ではないのですが)ことがあったので、かなりのカルチャーショックだった記憶があります。。
転職した当初はこの状態が度々あり、「お金を頂いているのに、こんなんでいいのだろうか、、?」とすごく悩んだこともありました。
やりたかったことはこれだっけ?
それでもエンジニアになって3年が経った頃には、自分なりに書籍を漁ったり、人になんとか質問して情報をもらって前に進めるようになってきていました。
そんなタイミングでふとIT業界を志した理由を改めて思い返すと「自由に働きたい」だったことに気づきます。
「自由に働ける」というのはエンジニアで言えば、自分一人(もしくはチーム)で責任を持ってお客さんの要望に応えるようなものが作れること。
今の自分を考えた時にそのレベルに届くまではまだまだ時間がかかる。そしてその道でいけばもっともっと上がいる。
そう考えた時にそこに追いつく以外に、「他に何か身につけないとダメだ」と自然と考えるようになっていました。
これから活躍できるのはITの翻訳者
当時エンジニアとしては携わらせてもらっていたのは、ちょうどまさに伸びているベンチャー企業で、次々と人が入ってくるような時期に差し掛かります。
ベンチャー企業はエンジニアだけでなく、マーケ、営業、人事、総務、経理など様々なポジションが必要ですので、ITとは無縁だった人も多く入ってきます。
とは言えメインのサービスはITです。
つまりはそこに対する理解はある程度必要。
しかしなかなか聞ける人もいず、そもそも聞ける状態ではない。。
というところで今までの恩返しも含めて、何か力になればという想いから「どんなことをやっているか?」「〇〇はどういうことか?」といったことを説明することを始めてみました。
自分自身がよくわからない経験が長かったので、「その前提にあるのは何か?」「身近なものに例えると何か?」といったできるだけわかりやすく伝わることを心がけました。
そうすると少しずつその人たちから感謝されたり、質問される機会が増えるようになります。
不思議だったのが、入ってくる人のほとんどは大企業からの転職組も多く、すごく優秀なはずですが、ITには苦手意識を感じていました。
確かによく考えてみると、これだけ日本でITは生活に根ざしているにもかかわらず、それについて学ぶ機会はほとんどなく、多くの方は「なんとなく怖い、不安」と思っている人は案外多いです。
社会人になりたての自分もその一人でした。
もちろんぼくも複雑なことまでは説明できないですが、「なぜそれが必要か?」「どう活用できるか?」といったことは説明できるようにはなっていました。
そしてそれこそが、多くの人が求めていることでもありました。
そこで気づいたのは、ハイスキルでなくても、それをわかりやすく伝えるだけでも十分価値はあるということ。
言ってしまえば「ITの翻訳者」。
そしてその気づきこそがぼくのターニングポイントともなりました。
そこから開発するエンジニアではなく、そのシステムをどう活用すれば良いか?といった導入支援をメインで行うようになります。(その流れは省きます)
未経験者にこそチャンスがある
ぼくは未経験者にこそ、このITを翻訳する力を発揮するチャンスがあると思います。
それは純粋に「それはどういうことですか?」と自分で思うことがたくさんあるから。
これはすごく貴重な感覚で、それがあるからこそそれがわかったときにお客さんに自信を持ってそのことについて話ができます。
そしてこういった話はその業界にいれば「まぁこんなもんだろう」という感覚になってしまい、初心者の気持ちを失ってしまいがちです。
そして今では「どういうことか?」というのを説明するに留まらず、コードを書かずしてシステムを組んだり、webサイトを作成できるいわゆる「ノーコード」といったサービスが多くでてくるようになりました。
ここでノーコードの詳細は省きますが、ノーコードはITに転職したいと思ってきちんと学習された方であれば、問題なく扱えるものだと思います。
そしてこの「ITを翻訳する力」と「ノーコード」を組み合わせていくことが未経験者がITで生き抜いていく道だと思っています。
それは「なぜだろう?」というお客さんの課題を理解し、自分で「ノーコード」を活用して要望に応えることもできるようになりつつあるからです。
そしてこれはぼくが当初描いていた「自由な働き方」の定義である自分一人で責任を持ってお客さんの要望に応えることができます。
ここで誤解しないように書いておくと、コードをバリバリかけるエンジニアの方が必要なくなるということは全くないということ。
というのもノーコードではまだまだ全てを解決できるわけではなく、エンジニアの方にコードを書いてもらうことが必要な場面は多々あります。
そこは役割分担。
「とりあえず始めたい、だけどなんだかよくわからない」そう思っている人にぼくを始めたとした未経験からIT業界にきた方が向き合い、それでも解決できなさそうと思ったらもっときちんとできるエンジニアの方と連携していく。
そうするともっともっといろんなことは便利になっていきますし、また結果として最初にこう働きたいと思ってIT業界にきたみなさんの夢も実現することでしょう。
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