イベント「PFN西川氏と語る、機械学習の社会実装に向けた挑戦」を開催しました
リーガルテックスタートアップのMNTSQの取締役の堅山です。去る9/28に、株式会社Preferred Networksの西川さんをお招きして、機械学習の社会実装に関してディスカッションする会を開かせていただきました!
当日は、西川さんとMNTSQのCEOの板谷、わたしの3人で下記のようなディスカッションをさせていただいたのですが、PFNさんとMNTSQでのアプローチの共通部分、差異がいろいろ発見でき、個人的にも大変興味深かったです
MNTSQとPFNそれぞれの社会実装へのアプローチの違い
ソリューションとプロダクトをどのように考えるか
ドメインエキスパートとの協業
残念ながらアーカイブなどはないのですが、当日のディスカッションの盛り上がりはTogetterをご覧いただくと伝わってくるかと思います!
ドメインエキスパートとの協働を通じて課題に向き合う
イベントでのディスカッションの中で、特に印象に残っている部分として、どういうアプローチを取ろうと最終的にはドメインエキスパートとの強い協業を通じて課題に向き合うことが重要だという点があります。
PFNさんとMNTSQでは、社会実装へのアプローチが大きく異なっています。MNTSQは弁護士である板谷がリーガル領域に課題意識を持って創業した、先に課題があるスタートアップです。一方でPFNさんは西川さんの「技術の力でイノベーションを起こしたい」という思いから始まっているテクノロジードリブンのスタートアップかと思います。(西川さんのお話を聞くと、本当にその産業を変えるようなレベルのイノベーションを志向されているのを感じます…!)
ですから、MNTSQが領域をリーガルに限定して深掘りするのに対し、PFNさんは先に強い技術があり、その応用領域を探索しつつ事業を作っていくアプローチで、事業モデルとしては対照的です。しかし、ドメインエキスパートとの協業や課題と向き合うことの重要性は全員が合意するところでした。
例えば下記はMNTSQ創業期のスライドです。解いている課題は簡単な事例ですが、リーガルサイドとエンジニアサイドが、解いている問題と、その問題にどうアプローチするかについて、互いの理解を共有することはいまでも大切にしています。互いの専門領域にリスペクトを持ちつつも各々が自分の領域をはみだして、同じ課題に取り組むことが、良いものを作る最短のアプローチだと考えているからです。
一方で、PFNさんでは様々な領域のドメインエキスパートとディスカッションしつつ事業領域を定めていき、事業立ち上げに当たっては、その領域のトップランナーたる企業とのアライアンスなどを通じて、ドメインエキスパートと協働していくというプロセスを踏まれているそうです。様々な領域をやられているからこそ、ドメイン知識などを重要視されていることがわかりました。
PFNさんのイメージはトップエンジニアの方がごりごり技術で突破できる領域を掘っていくというイメージを持っている方が多いのかなと思いますが、その領域の技術的・ビジネス的なインパクト評価や、どうしたらサービスになるかという点で、ある種泥臭いビジネスの探索をされてらっしゃるんだなぁと言う点で、意外に思われる参加者の方もおられたようです。
実際、最近ローンチされているMatlantisのようなサービスはまさにドメイン知識の塊なんだろうな、という感じがします。
今回は、1時間という限られた時間の中でしたが、機械学習の社会実装について様々な角度からのディスカッションができました。すべてに答えることができなかったのですが、参加者の方からのご質問をたくさんいただきまして、ありがとうございました。
今後のイベント情報
今後もMNTSQではイベントを継続的に実施していく予定ですのでお楽しみに!techplayにてフォローいただけると、イベント情報が届きます
また、10月末にはCADDiさん、LayerXさんとのイベントを実施します!ぜひご参加ください