12/23 プログラム・ノート①ヴィラネル
こちらも過去(2015年10月9日 l'atelier &12日 ドルチェ・アートホール名古屋)のプログラム・ノートのリサイクルです。長さや文体などがバラバラになるかもしれないので、結局はあとで12/23用に加筆することになるかもしれません(^^; これは簡潔めですね。
ポール・デュカス : ヴィラネル
晩年納得のいかない作品をすべて破棄した、という完璧主義者デュカス(1865-1935)の、現存する唯一の室内楽作品。19世紀前半、フランスは、ドープラ、ギャレイら名手の輩出でホルン演奏技術の向上を先導し、その中心たるパリ音楽院では、ヴァルヴホルンが普及した後もなおナチュラルホルンだけが教えられていましたが、ようやく1897 年から1903年までヴァルヴホルンのクラスと併存、その後ヴァルヴホルンに一本化されながらも、伝統的なハンドストッピングのテクニックも教えられ続ける、という過渡期の状況でした。ヴィラネル(「田園詩」の意)は 1906年に試験曲として初演され、序奏とその再現部分には上記の事情から「ピストンを使わず」という指示が残っています。
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