『つきとつりをする少年』 第4話
こんにちは。みなさんおげんきですか?
なつにおそとにでると、あつくてあせをかきますよね?
なぜひとはおおきなこえをだして、なみだばかりながして、あせをかかないのでしょうね。
赤ちゃんもそうですよね。
あっ、おっきなひともそうか。
ぼくはちょっとねむたいなあ、とおもっていたところだったんです。
なんどかパパやママのこえがきこえたきがしたのですが、
なにをいわれたかわからないまま、
たぶん、ねむってしまったのでしょうね。
いたいとか、きぶんがわるいということはとくにありません。
あるときにきがついたら、くものうえにいたんです。
うそではありません。
やっぱりぼくは、つりがすきなので、くものうえからでもつりにちょうせんしたいとおもいます!
わすれものはないかな、とおどうぐばこをしらべたのですが、
なんとかぜんぶそろっています。
くもさんははじめてのぼくのあいぼうです。
こんかい、はじめてあいました。さっそくおはなの先をすこしかしてもらいました。
『お空のくものうえからおかさなをつろうっていうことかい?ママとパパより先にきたの?』
『いいえ、気がついたら先にきてしまってました。パパとママもしばらくしたらきてくれるんじゃないかな、とおもいます!
つりをするときはいつもひとりなので、とくにしんぱいしていません。』
『そうかい。じゃあゆっくり、つってみればいいよ。』
『あの、ぼく高いところからつるの、じつはとくいなんです!』
『きみはしんじられない子どもだねえ!くものうえからつりをするなんて、みたこともきいたこともないよ。
まるでじぶんのたましいとか、からだとかをバラバラにふきとばして、そのかけらをこのくもまで、とどけてくれたみたいだねえ。
だれもそんなことできないし、もともときみにはゆうきがあるんだねえ。』
ぼくは、くもさんが言ってくれたことがわかりませんでしたが、
ひたすらつり糸をさおからたらしました!
うん、かならずおさかなはつれることでしょう!
なんせ、お月さまもぼくをおうえんしてくれてるの、しっていますからね。
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