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距離は時間に比例するのか?

大学生の頃、安く帰れるからと帰省のために鳥取駅から熊本駅まで青春18きっぷで帰省した。距離にして約700kmで、鈍行だと17時間で始発に乗ってギリギリ帰れる距離だった。

同じ距離でも鳥取から岡山経由で新幹線で帰ると、5時間程度だった。それでも特急乗り換えだから時間がかかる。。。高い金払っても5時間かかるのであれば、めっちゃ安い金額で長時間かけて帰ったほうがいいというのが、大学生の若者の発想だった。

熊本までのルートは2つ。日本海ルートと瀬戸内海ルートだ。瀬戸内海は年中綺麗で、漁師町は風情があるけれど、夏晴れの日本海の綺麗さには変えられない良さがあった。だけど美味しいものが多いのは瀬戸内海ルートで、、三島のタコや津山のホルモン焼きそばは美味しくて、そこでご飯を食べることも多かった。

電車に乗っている17時間は何をしていたかというと、契約の切れてwi-fiしか繋がらないスマホに、kindleとAmazonプライムビデオをたっぷりダウンロードして、モバイルバッテリーに繋いでずっと読む。読んでいるとだんだん眠くなって、寝て起きると大体乗り換えのタイミングだった。ただ、山口県は静岡県と同じぐらい横に長くてしんどかった…。

始発ー終点を4回ほど繰り返すと熊本に着く。始発に出て、実家にたどり着くのは夜の11時くらいだった。

あるとき、アメリカへ行くことになった。10日程度の海外旅行。成田空港から乗り換えなしで1本。所要時間は15時間だった。

実家に帰るより、短い時間でアメリカに行けるのだから、案外地球は狭いのだなと思ったし、いつ親が危篤になってもすぐに戻れるなと思った。

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