001|ゼロテーパーの紙成型「シルキーモウルド」by 株式会社モルディア
蓋と容器が隙間なく垂直に嵌合する、究極にシンプルな箱。
実はコレ、紙で出来ています。
展示会で出会い衝撃を受けた、美しいA5サイズの箱をYオンラインストアで取扱開始いたします。※1個から購入できるのは、ホワイト1色のみとな
ります。
お道具箱、裁縫箱、小物入れにいかがでしょうか?
パルプモウルド とシルキーモウルド
環境配慮の視点から近年注目されている”紙の成形技術”パルプモウルド。
従来のパルプモウルドは、水で溶かした紙を金型で立体形状に抄き上げて立体的な形をつくります。段ボールや古紙を水で溶かして使用するため、特殊な処理なく容易にリサイクルが可能、また使用後もは製紙原料としてリサイクルされ環境負荷の少ない素材です。
卵のパッケージなどで古くから使われており、目にされたことのある方も多いと思います。
しかし「シルキーモウルド」はパルプモウルド の成型技術をより発展させたもので、私たちが知っているパルプモウルドとは一線を画しています。
ゼロテーパー・フランジレス形状
まず特徴的なのは形の自由度。
タイトルにもなっている”ゼロテーパー”、そして”フランジレス”。
つまり「頭に思い描くザ・シンプルな形がそのまま実現できる」という素晴らしさを持っているのです。
樹脂などの成型品でゼロテーパーを実現しようとすると、外側にパーティングラインが出る・深くなるほど肉厚になってしまうなど様々なバータ関係に悩まされるものですが、シルキーモウルドにはその悩みが存在しません。薄く均一な厚みで、内外どこを見ても継ぎ目なく仕上がります。
また、従来のパルプモールドはトムソンにより、フランジと呼ばれる水平面のフチがついてしまいますが、シルキーモウルドは側面から刃を当てる”サイドカット加工”で仕上げているのでフランジがつきません。冒頭の画像は四角形ですが、なんと丸や多角形でもサイドカット可能だそうです。
シルクのように滑らかな仕上げ
そしてもう一つの特徴が、なめらかな質感と多彩なカラー、印刷表現といった外観の仕上げです。
シルキーモウルドを製造する”株式会社モルディア”は、製紙会社、印刷会社、モウルド会社の3社で2021年4月に立ち上げられ、それぞれの特徴が存分に活かされています。
表面の滑らかさは”WETモウルド”製法によるもの。成型後、湿った状態でプレスすることで光沢のあるなめらかな質感に仕上がるのだそうです。細かなエンボスも綺麗に表現できます。
特種東海製紙株式会社はお世話になっているデザイナーも多いのではないでしょうか?会社名でピンと来なくても、紙の”TANT -タント”を製造している会社と聞けばわかると思います(我々もタントと聞いてあぁ、あの!となりました)
多彩なカラー、様々な機能を持った特殊紙の開発技術でシルキーモウルドのカラーや機能を提案されているそうです。展示会で出会ったサンプルも美しいカラー展開で展示されていました。
そして上六印刷株式会社は化粧品をはじめとした高品質の加飾パッケージを得意とされています。シルキーモウルドの箱に印刷をのせることで、更に魅力的に仕上がります。
多様なデザイン
サンプルコレクションでのサンプル販売は、ゼロテーパーの魅力が最も表現されたシンプルなA5サイズボックス1種類のみですが、現在モルディア様でトライされているデザインは多種多様。どれも素敵なものばかりです。
ご購入・お問い合わせはこちら
プロダクトデザインをメインに活動している私たちがパッケージを手がける機会は多くないのですが、この「シルキーモウルド」はパッケージはもちろん成型品として様々な用途の可能性を感じました。
ご興味を持たれた方は、ぜひYオンラインストアにて実物をご確認くださいませ。
シルキーモウルドについてのお問い合わせはこちら
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