ヤングケアラー
先日、国会図書館主催のヤングケアラー研修を受講してヤングケアラーについて調べてみました。
なぜか?我々家族も共働きで娘に息子の面倒を見てもらっている実態があるからです。
問題はヤングケアラーの社会的認知度が低く、支援が必要な子どもがいても、子ども自身や周囲の大人が気付くことができない。中高生の8割以上が
ヤングケアラーについて、「聞いたことがない」と回答しており、適切な支援につなげるためには社会的認知度の向上が重要と厚生労働省、文部科学省の 資料に記載があります。
ヤングケアラーの支援に関する令和4年度概算要求等についてhttps://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000831374.pdf
ヤングケアラーの概念
家族にケアを要する人がいる場合に、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行っている、18歳未満の子どものこと。(日本ケアラー連盟)
ケアによる影響(学校生活)として学校と欠席・遅刻・早退しがちになる、宿題や勉強の時間が取れない、友人との時間が持てない、学業・部活でよい成果を出せない⇨不登校・退学の原因
ケアによる影響(進路)として教育の機会を逃し、望む仕事に就けない、就職の面接時に自己アピールが出来ない、他者から評価される経験が少なく、自己肯定感が得られない、と記載があります。
引用:国会図書館資料「レファレンス」849号P81
ヤングケアラーの問題がなかなか表面化しない原因として私は「レファレンス」849号に記載がある、「家族や周囲の大人に子どもがヤングケアラーである認識がない」「子ども自身がやりがいを感じていたり、自身の状況を問題と認識しておらず、支援を求めていない」が大きな部分ではないかと考えます。
ヤングケアラーの支援に関する令和4年度概算要求等の資料にヤングケアラーの支援体制を強化するため、実際調査又は福祉・介護・医療・教育等の関係機関(要対協構成機関も含む)職員がヤングケアラーについて学ぶための研修等を実施する地方自治体に対して、財政支援を行うとあります。
私も医療・介護現場で働いて来た経験、今も経営を行い、地域医療・介護事業所と関わりを持つなかで人手が足りないと言われている現状、ヤングケアラー問題に対して対応出来るのか?疑問です。正義感の強い現場スタッフがヤングケアラー問題に直面した際に手が足りず対応出来ない事で悩んでしまうなども想定しなければならない、重要な事は諦める事を選択させない制度設計だと現場業務で実感して来ました。
省庁を横断する事で制度設計が遅れる、また新設される可能性がある「こども家庭庁」が担うのか?など議論を早急に進めていかなければヤングケラーがケアに費やす時間は待ってくれません。
偶然、記事を書いているとTVからヤングケアラーについて放送がありました、社会問題として多くの方々に認識して頂く事で省庁の動きも早くなると思います。
この問題に対して一人の国会議員として、そして、親としてスピード感を持って役目を果たして行きたいと思います。