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【Xiaomi RedmiBook 14 Ⅱ 锐龙版 実機レビュー】 超コスパのノートPC

RedmiBook 14 Ⅱ 锐龙(Ryzen)版が届いたのでレビューします。

購入したのはRyzen 4700U/メモリ 16GB/SSD 512GBのモデルです。


RedmiBook 14 Ⅱ 锐龙版について

中国の大手スマホ・家電メーカーであるシャオミ(小米/Xiǎomǐ)による14インチWindowsノートPCです。
シャオミはコスパの良いスマホで知られていますが、中国国内ではスマホのほかにテレビやイヤホン、洗濯機に炊飯器などいろいろな家電も取り扱っています。ノートPCは中国国内とインドのみで販売しています。

スペック

  • Ryzen 4700U 2.0GHz(最大4.1GHz) 8コア/16スレッド

  • メモリ 16GB DDR4

  • SSD 512GB SATA

  • 14インチ 1920x1080

  • Wifi 5(最大867Mbps), Bluetooth 5.0

  • 英語キーボード、バックライトなし

  • USB-C 2ポート(うち1つが電源に使用可能)

  • USB 3.0 1ポート、USB 2.0 1ポート

  • HDMI 1.4ポート

  • イヤフォンジャック

jd.com(京东)より購入

RedmiBook 14 Ⅱ 锐龙版は中国でのみ販売されているため、購入には個人輸入の必要があります。
RedmiBook 14 Ⅱ 锐龙版は発売したばかりのため、シャオミの直販サイトでしかまだ扱いがなく、Gearbestといった中国ガジェットを扱うサイトでもまだ販売が開始されていませんでした。

今回は中国大手の通販サイトであるjd.com(京东/Jīngdōng/ジンドン)内のシャオミの直販ストアから購入しています。

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シャオミの製品を中国外から買うには、このjd.com内のシャオミのストアからなら中国内と同じ価格で購入でき、海外発送もしてくれます。
jd.comは中国語なので簡単な中国語ができる必要がありますが、漢字の雰囲気とGoogle翻訳でなんとかなるかと思います。

超コスパな価格

RedmiBook 14 Ⅱ 锐龙版のRyzen 4700U/メモリ 16GB/SSD 512GBのモデルの価格は定価で4499元(約68,000円)とスペックに対しかなり安価なのですが、新発売セールで200元(約3000円)引き + クーポン20元(約300円)引き4279元(約64,700円)で購入できました。
ここに送料が171元(約2,600円)とクレジットカードの外貨決済手数料が加わり、クレジットカードで決済された額で約68,800円でした。

これに加え、のちほど配送業者から消費税が請求されます。これがおそらく5,000円程度になるかと思います。

他のモデルの価格

これ以外のモデルだと本体の価格が、
Ryzen 4500U/メモリ 8GB/SSD 512GBモデルは3599元(約54,500円)、
Ryzen 4500U/メモリ 16GB/SSD 512GBモデルは3699元(約56,000円)
になります。
後者のRyzen 4500U・メモリ 16GBのモデルが価格も安くて性能もよさそうでおすすめできそうです。

8日で到着

6月頭に注文していたのですが、6月15日が発売日だったようで6月15日に広州の倉庫から出荷され、手元に届いたのが6月22日。出荷から8日ほどで到着しました。

jd.comの購入からから日本国内の手元に届くまでは1〜2週間を見ておけばよさそうです。

ハードウェア

外観

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安価なのにプラスチックボディではなくアルミボディです。色はシルバーのみ。
全体的にシンプルなデザインです。

CPU

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メモリ

メモリの種類はDDR4 2666MHzでした。

メモリはオンボードのため増設や交換できません。
購入時にあらかじめ容量を確認しておきましょう。

SSD

SSDはサムスン製のMZNLH512HALU-00000というSATA SSDが載っていました。

SATAのSSDはPCIeのSSDに比べて遅いため、今回は最初から載っていたSATAのSSDを外しPCIeのSSDに載せ替えています。載せ替えたSSDにはWindows 10 Proをインストールしています。

SSDの交換・増設方法

機種は違うのですが、下記の動画と同じ方法でSSDの交換・増設ができます。裏蓋のネジの1つが足の下にあるので、そこが分かれは比較的簡単に裏蓋を外すことができます。
裏蓋の取り外しにはトルクスドライバー(T5)とプラスドライバー、クレジットカードなどのプラスチックカードが必要です。

キーボード

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キーボードは英字のみがプリントされたUS配列です(これは中国では一般的な方式)。配列に変則的な部分はなく、USキーボードとして一般的な配列です。
左Ctrlキーは一番外側にあります。キーボードにはバックライトはありません。

キーストロークは1.4mmほどありそうですが、触った感じは最近の一般的なノートPCくらいのストロークです。

キータッチや耐久性は使い込んでみないと分からないのですが、ちょっと触った感じでは普通のキーボードです。少なくともキータッチにすごい優れていたりはしないと思います。

タッチパッド

独立したボタンはなく、タッチパッドは広めでクリックはタッチパッドそのものを押し込む方式です。

タッチパッドの使いやすさは微妙かな…という気がしますが、私がWindowsノートのタッチパッドを使ったことがなくて他と比較できないので、Windowsノート的にはこれくらいが普通なのかもしれません。

ディスプレイ

14インチ 1920x1080のディスプレイで、sRGB 100%となっています。
あまり明るくならないようで、室外での使用はちょっと厳しいかもしれません。

Wifi

Wifi/BluetoothのチップはRealtekのRTL8822CEでした。
Wifi/Bluetoothはオンボードではなくm.2のワイヤレスカードのため、仕組みの上ではWiFi 6カード等に載せ換えることができます。

なお、RedmiBook 14 Ⅱ 锐龙版は技適がないため、今回のレビューではWifi/Bluetoothのカードを取り外しています。

USBポート

合計4ポートのUSBポートが付いているのですが、本体にはどれがUSB 3.1 Gen1でどれがUSB 2.0なのかが記載されておらず、デバイスをつなぐときに毎回気を遣います。
ビデオ出力ができるUSB-Cポートは電源と共用のため、USB-Cポートからビデオ出力する際には電源につなげません。

電源アダプター

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USB-C 65W、100V-240V対応のUSB PDアダプタが付属します。コネクタの形状は日本で使われるAタイプなので、コンセント変換器を用意する必要はありません。

ウェブカメラ

RedmiBook 14 Ⅱ 锐龙版はウェブカメラが付いていません。ビデオ会議等で使用する場合には別途ウェブカメラを用意する必要がありますのでご注意ください。

指紋センサー

RedmiBook 14 Ⅱ 锐龙版は指紋センサーが付いていません。ウェブカメラも付いていないためWindows Helloでのログインが行えず、ログインはパスワードになります。

ファン

ベンチマークソフトを実行し少し時間が経つとファンが回り出しますが、それ以外ではそれほどファンが回ったりはしないようでした。また、ファンがまわってもそこまで速度が落ちるということもなさそうでした。

以前にシャオミのノートPCを持っていたのですが、そのモデルは熱容量に余裕がなさ過ぎて、夏場だとファンが回りっぱなしの上にファンが回り出すと速度がガクンと落ちるというひどいものでした。夏場はほとんど使い物にならず手放してしまいました。RedmiBook 14 Ⅱ 锐龙版はそんなことなさそうです。

ソフトウェア

OS

中国版のWindows 10 Homeが載ってます。この中国版Windows 10 Homeは多言語対応がないので日本語や英語といった中国語以外の言語に切り替えることができません。

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OSの日本語化・再インストール

今回私はSSDごと載せ替えてWindows 10 Proをインストールしてしまったので日本語版のWindowsを使えていますが、中国版Windowsを日本語化するには下記のサイトが参考になるかと思います(この方法でいけるかは私は未確認です)。

OSの日本語化やOSの再インストールの際にドライバの再インストールが必要です。
シャオミはWebサイトからドライバをダウンロードできることが多いのですが、RedmiBook 14 Ⅱ 锐龙版のドライバはまだダウンロードできないようで した。
Double Driver等のソフトを使って中国版のWindows 10 Home上でのドライバーのバックアップと、OSインストール後のドライバの復元がを忘れずに行うようにしてください。

将来ドライバが公開されるとしたら、下記サイトからダウンロードできるようになるはずです。

ベンチマーク

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク 1.2

1920x1080 Standard Quality Windowed

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1280x720 Standard Quality Windowed

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Lite Qualityで最低解像度の1280x720でもパフォーマンスは低めでした。それなりに動きますが、FF15クラスのタイトルを快適に遊ぶのは難しそうです。

ドラゴンクエストX ベンチマーク 1.51

1280x720 標準品質 ウィンドウ

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CINEBENCH R20

マルチコア 2997
シングルコア 479

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CrystalDiskMark 7.0.0h

標準で搭載されていたサムスン製のMZNLH512HALU-00000のベンチマークです。最近のm.2のSSDの速度としては遅いですが、実用だとこれでも十分でしょう。

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裏蓋を開けてみた

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・SSDは写真右下の銀色のヒートシンクの中
・CPUファン右横のモジュールがWifi/Bluetoothモジュール。m.2接続。
・バッテリの両サイドがスカスカなのが気になります

昨今のノートPCと比べると大分余裕がありそうにみえます。バッテリの両サイドに大きいスペースがあるのが分かります。
2020年6月に発売されたRedmibookは13インチから16インチまであるのですが、もしかしたら13〜16インチのモデルで同じ部品を使うためにこれくらいの余裕のある作りをしているのかもしれません。
13〜16インチのモデルの違いは筐体とディスプレイが違うだけ…とかもありそうです。

シャオミのノートPCの日本語情報

5ちゃんねるのノートPC板のXiaomi Mi Notebook Airスレッドがおそらく日本で最も情報が充実していると思います。

故障したら

シャオミの中国国内で販売されている製品は中国外でのサポートがないため、故障時に修理を依頼するといったことが難しいです。
同様に初期不良での交換も中国国外からは現実的には難しいと思います。

Gearbestから購入すると初期不良対応が日本語でできるようですので、保証が必要な場合はそちらから購入するとよいかもしれません。

まとめ:コスパが良いノートPC

Ryzen 4700Uが搭載されたハイスペックなノートPCが7万円を切る価格で手に入るのは驚きです(輸入時の消費税を込みでも7万円前半)。他社で同等のスペックのノートPCを購入しようとすると少なくとも倍の値段はします。

一方で中国からの個人輸入になってしまうために保証が効かないことやサポートがないこと、中国語版Windowsの日本語化に手間がかかること、USキーボードであること(私はUSキーボードの方がありがたいのですが)、技適がないためWifiとBluetoothが使えないこと、日本語の情報が少ないことなど、快適に使うまでにそれなりにハードルがあります。

また、所々が値段なりにチープなので、ThinkpadやLet’s noteといったタフにガシガシ使うためのPCの代わりにはなりません。
GPUもオンボードのため、ゲームや3Dモデリング・動画編集といったクリエイティブ用途もちょっと厳しいかと思います。
(とはいえ、この値段帯としては本当によくできています。他社の同じ値段帯だとチープさがすごく目立つのですが、RedmiBook 14 Ⅱ 锐龙版はそれがありません。)

そういったことを織り込んでいるPCギークならばRedmiBook 14 Ⅱ 锐龙版はコストパフォーマンスの高さからセカンドPC以降のよい選択肢のひとつになりそうです。