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【ロースクール生の勉強法】ロースクール授業と司法試験予備校との両立法を伝授|ロー生の最短合格法はコレ!学術的議論への深入りはNG!

はじめに

こんにちは。弁護士のマイクです。

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今回は、ロースクール授業と司法試験予備校との両立の仕方について、ロースクール生・ロースクール進学予定者に向けて、解説していこうと思います。

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なぜロースクール授業と司法試験予備校との両立が問題となるかというと、ロースクール授業がそのまま司法試験合格に直結した授業内容でないからです。

それは、ロースクールが文科省管轄で、司法試験が法務省管轄であることから起きるギャップです。

ロースクール授業に熱を入れてしまうと、その分司法試験の合格からは遠ののいてしまいますし、他方で、司法試験勉強ばかりに熱をいれるとロースクール内で進学できず司法試験の受験資格が得られません。こんな狭間に、ロー生は立たされているわけです。私もロースクール既習コース出身なので、身に染みて分かっています。

そこで、今回は、ロースクール授業と司法試験予備校との両立について、解説していきます。

Youtubeでも同内容の解説動画をアップしているので、そちらも併せご覧ください<(_ _)>


本編

説明の骨子は3つです。

① ロースクールの授業とは距離をおく
② 司法試験予備校に通う
③ 情報は一元化すべし

(1)ロースクール授業とは距離を置く

さて、ロースクール生にお伝えしておくことは、ロースクールのテストでは、単位を落とさない程度に授業内容を理解し、テストを受けるという割り切りがある程度必要です。ロースクールとの距離の取り方は、後ほど詳しく説明します。

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ただ、将来的にLLMへの進学を既に考えているという方は、ロースクールでのGPAや司法研修所での成績がものをいうので、ロースクールでの授業・テストも真剣に取り組む必要があります。

他方で、1年でも早く司法試験に合格したいという方は、進学に必要な範囲でテストでいい点を取ればイイんですが、ロースクールのテストで何が出題されるのかわからないのがボトルネックです。テストに受かるために必要な範囲で勉強するといっても、それ自体無理じゃないかという疑問がわいてくると思います。

しかし、ロースクールの授業で、これまでにも授業を受け持ってきた先生であれば、ローの先輩らから過去問を持っています。なので、その先輩から過去問を遠慮せずにもらいましょう。ロースクールの先輩らも、その上の期の先輩らから過去問をもらっているはずなので、かなりの数の過去問の蓄積があるはずです。

これらの過去問をみれば、ある程度テストの傾向をつかむことができます。

あと、教授らの性格にもよりますが、ロースクールの教授らは、何が試験問題に出題されるかを試験間近の授業の際に、教えてくれることがあります。これらを注意深く聞いておくことは、案外重要です。ですので、試験間近の授業には必ず出席するようにしてください。

反対に、どんなことをしてはいけないのかというと、例えば、民事訴訟法の授業の際に、有斐閣が出している「ロースクール民事訴訟法」という教科書を使うことが多い思います。

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この教科書には数多くの問題が記載されていますが、これらの問題について、何が正解かを考えるために、教科書以外の文献に当たって正解を導き出すことです。このような不毛なことはしてはいけません。

そのような特別な文献を当たらなければ答えを導き出せないような問題は、司法試験の問題にも、ロースクールの試験にもほとんど出ません。

出たとしても、配点は少ないはずです。ロースクールの試験で、教科書にのっていないような、特別に文献を調べなければ回答を出せない問題をテストに出題するはずがありません。そんな問題を出題していたら、進学できなくなるロー生がたくさん出てくるのが目に見えているからです。

このようなことは、決してしないようにしてください。

心に深く刻むべきは、あなたが将来司法試験に合格するためにロースクールに通っているということです。司法試験に出ないような、先進的な学術的議論を学ぶためにローに通っているわけではないということです。

はっきり言って、ローで学ぶような先進的な議論は、実務にでても使いませんから。これは断言できます。

目的意識ははっきりさせましょう!

(2)司法試験対策をする

次に、ロースクール授業と距離を置くことで生み出された時間をつかって、司法試験の受験勉強に充ててください。

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以前に動画で紹介した予備校の講義・答練・問題集を使って1年弱勉強すれば、司法試験に合格するだけの実力は裕につきます。これは安心してもらって大丈夫です。

私自身、ロー入試の時に「伊藤塾」に通ったくらいで、ロー時代にはほとんど予備校を使わず、ロースクールの授業にのめり込んでしまいました。そのため、2回も不合格になってしまいました。皆さんは、このようなことにならないよう気を付けてください。

私は、3回目の受験のときに、以前に動画で紹介した予備校の講義・答練・問題集を使ったことで、600番台で受かったのですから、司法試験の最短合格を考えれば、お金を払って予備校の講義を受けた効率的です。


詳しくは、その動画を見てもらえればと思いますが、ロー生であれば、インプット自体は、アガルートアカデミーの司法試験総合講義100短答知識完成講座を受ければ、足ります。後は、辰巳法律研究所の福田クラスのスタンダード論文答練で問題の解き方をマスターしていくだけです。これだけで正直司法試験は受かります。

旧司法試験の頃とは、決定的に試験内容が異なっているので、事務処理能力だけあれば簡単に合格していくのが今の司法試験です。

少し脱線しますが、私は、2013年にローを卒業したので、まだその頃は予備試験は黎明期にあったので、受けられませんでした。私が今ロー生だったら、ロー在学中に予備試験を受けて、受かればローを中退して司法試験を1年でも早く受けるだろうな思います。

ロー卒と予備試験合格は、司法試験受験資格を得るという点で全く同じなので、学費がかかるローはさっさと辞めます。

あくまで私の考えですが。参考までに。

(3)情報の一元化

補足的に、ロースクール授業内容の一元化について、お話をしようと思います。

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ロースクールでは、教授指定のテキストを買わされますし、配布されるレジュメの多いです。その情報量はかなり多いです。

それらの情報をどこに一元化すべきかという問題がありますが、私は、そのときもっていた「伊藤塾」の基礎マスター講義のテキストに一元化していました。

どのように一元化していたかというと、テキストに書き込めるところは書き込んで、書ききらないところについては、B5用紙1枚にまとめて、26穴の穴をあけて、バインダーで綴じていました。

ただ、見境なく予備校本に一元化するということはやめてください

これをしてしまうと、せっかく必要十分な範囲で記されていた予備校のテキストが台無して、知識偏重のテキストになってしまうからです。あくまで追記するのは関連する事柄についてだけにとどめ、予備校本に情報を加筆するという姿勢でいてください。

知識偏重型の勉強法では、司法試験の合格からは遠のいてしまいますので。

この知識や記憶偏重の勉強法も、受験生が深みにはまる点ですので、くれぐれも気を付けてください。


最後に

いかがでしたでしょうか。

今回は、ロースクールとの付き合い方を解説してきました。

司法試験合格に関しては、ロースクールは面倒を見てくれません。司法試験の情報や勉強法については、司法試験予備校をおいて他にありません。餅は餅屋です。

ですので、ロースクール授業はほどほどに、司法試験合格が何よりも最優先事項であることを思い起こし、予備校を活用してほしいと思います。

私の記事では、今回のように司法試験勉強法、生活に役立つ法律知識などを紹介しています。司法試験受験生は、必ずフォローをお願いします。損はさせません。

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それでは、また別の記事・動画でお会いしましょう。

さようなら~

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