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SF映画のような地球防衛の可能性

映画「アルマゲドン」が公開されたのは1998年のことですが、当時から巨大隕石の恐怖とその対策として核爆弾を使うという発想は有名でした。
しかし、そううまく核爆弾で地球を救うことはできるのでしょうか?
それを検証したという記事がありました。

核爆弾を爆発させれば、小惑星の一部を細かく砕き、より小さな破片にして、完全に地球に当たらないか、大気圏で燃え尽きるようにすることが可能と考えられる。しかしながら、小惑星が緩く集積した物質でできている場合は、衝撃波を吸収するだけで、小惑星の運動には影響が及ばない可能性がある。

どうやら結果的には「小惑星の組成によっては成功しないかもしれない」ということのようです。
たしかに爆発のエネルギーで軌道を変えるというのは反作用があってこそなので、反作用を打ち消すほど柔らかい組成だと効果を得られないという、ごく当然の結論が得られたわけですね。

しかし、ここで終わらず、しっかり解決案も提示されています。

今回の研究で、これに代わる仕組みを提案している。小惑星を完全に破壊するのではなく、核爆弾を小惑星の表面近くで爆発させる方法だ。核爆発で放出される高エネルギーX線で表面物質を蒸発させ、このガスの急速膨張をロケットの推力のように使って小惑星を押し進めるのだ。

爆発のエネルギーそのものを使うのではなく、放出されるX線で表面にガスを発生させてそのガスを推進力として使うという案ですね。
つまり、対象の惑星の組成によって、爆心を見極める必要があるということになります。

ちなみに惑星との衝突は絵空事ではなく、実は近い将来に訪れるかもしれないことなんです。
アポフィスと名付けられた小惑星の地球との衝突の可能性が高まったという記事もありますし。

先の研究成果の応用で、SFの域になりますが、強力なX線放射装置があれば、核爆弾でなくても惑星表面を焼いてガスを発生させることが出来るかもしれません。
むしろ照射位置の微調整が出来るような装置の方が核爆弾より良いかもしれませんね!

2068年に間に合わないかもしれませんが、将来、惑星から地球を防衛するX線衛星が地球を周回する……なんて日が来るかもしれません。

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葉月 陽
ゲーム業界に身を置いたのは、はるか昔…… ファミコンやゲームボーイのタイトルにも携わりました。 デジタルガジェット好きで、趣味で小説などを書いています。 よろしければ暇つぶしにでもご覧ください。