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上手な子どもの叱り方って?子どもの心を大切にするために「子どもの叱り方」を解説します!

「また怒っちゃった」「他の子はお母さんの言うことを聞いているのに、どうしてうちの子は注意しても聞いてくれないのだろう」と自分を責め、悩んでいる方はいませんか?

あなただけではなく、子育てを経験する人はみんな「子どもの叱り方」に悩むものです。子どもの心と個性を大切に叱るにはどうしたら良いのか、ポイントを解説していきます。

<h2>叱ると怒るの違いとは?

「叱る」とは、相手の問題行動に対して冷静にアドバイスしたり注意したりすることです。それに対して「怒る」とは、感情的に自分の不満や怒りをぶつけることです。

調査によると、95%の方が「子どもを叱ることが難しい」と感じており、80%の方が「感情的になってしまう」と答えています。

相手のことを想う「叱る」と、自分のために「怒る」には、かなりの違いがあります。

社会のルールやマナーを全く教えないと、子どもは「悪いこと」と「良いこと」の区別がつかなくなってしまうという焦りから、「怒ってしまう」方が多いのです。

それでは、どのように叱ったらいいのでしょうか?
出典:ベネッセ「子どもを叱る時に難しいことは」

<h2>大切な子どもとの信頼関係

𠮟る前に大切なのは子どもとの信頼関係です。信頼関係ができていない場合、いくら上手な叱り方を実践しても効果はあまり出ません。

<h3>子どもとの時間を作りましょう

子どもも親も、お互いが一緒に過ごす時間は大切です。

家事や仕事、子育てに追われて、子どもとの時間をなかなか取れない方もいるかもしれません。しかし、子どもにとって、親と一緒にいる時間は24時間ずっとではなくても良いのです。

本を読んであげたり、一緒にテレビを見て笑ったり、1一日にあったことを話したり、ほんの少しでも、子どもにとってはかけがえのない時間になります。

<h3>子どもを褒める

子どもが叱られたことを受け止めて直せたら、しっかりと褒めてあげましょう。

子どもが悪いことをした時は叱るのに、正しいことをした時は何も言わないということが多い傾向があります。毎回叱られると叱られることに慣れてしまい、叱っても子どもに伝わりにくくなってしまいます。

小さなことでも褒めると、子どもは親から褒められたくて正しい行動をするようになります。最初から成功する人はいません。失敗を繰り返して成功につながるのです。子どもの成長のために、親も成長しましょう。

<h2>どんな時に叱る?

好奇心旺盛で予測不可能な子どもの言動に、毎回反応していてはきりがありません。近年、叱らない子育てが評判になっていますが、場合によっては叱る必要があることが事実です。

<h3>大怪我や命の危険がある時

怪我をしたり、命の危険がある時は強く叱る必要があります。

命の危険があるという時とは、ボールを追いかけて道路に飛び出してしまったり、火や刃物に触ろうとしたりという時です。事故が起こってから後悔しても遅いのです。

命の危険がある場合は、絶対にしてはいけないということを伝えるために、しっかりと子どもを叱りましょう。叱ることにより、子どもは危機管理能力を身につけることができます。

<h3>他人を傷つけたり迷惑になったりする時

お友達をたたいたり、物をわざと壊したりする時もしっかり叱りましょう。身体を傷つけるたり、言葉で心を傷つけたりするのに対しても叱る必要があります。

自分の言動により、相手が傷つくことがあるという事を理解させなければなりません。自分がやられて嫌なことは、相手にもしてはいけないということを伝えましょう。

<h3>社会や道徳のルールに反した時

子どもは好奇心旺盛で、大人が思ってもいないような行動をしてしまうことがあります。スーパーの店内を走り回ったり、大声で騒いだりした時には、正しいルールやマナーを教えなければいけません。

今教えないと、将来困るのは子どもです。子どもの好奇心を育てるのは大切ですが、時と場所を考えましょう。

<h2>上手な子どもの叱り方とは?

ただ冷静に伝えれば良いと言うものではありません。場合によっては、親子関係が上手くいかなくなってしまう恐れがあります。

上手な子どもの叱り方には、タイミング・聴き方・話し方にポイントがあります。

<h3>子どもを叱るタイミング

叱るのは、なるべく子どもが悪い言動を起こした時にしましょう。すこし時間が経ってから「あの時はダメだったよ」や「またやったの?この前注意したばかりだよ。」と伝えると、大事なポイントが伝わりにくくなってしまいます。

ただし、今いる場所が危険な場所や、多くの人がいる場所である場合は、その場を離れる必要があります。たくさんの人がいる場で叱ると、「〇〇をすることは悪いことなんだ」と納得するよりも、「みんなの前で怒られた」という恥ずかしさが残ってしまうので注意しましょう。

<h3>子どもを叱る理由をはっきりと説明する

なぜ叱るのか、しっかりと子供に分かるように説明しましょう。大人でも「だめでしょ!」としか言われなかったら、納得できませんよね。子どもは大人のロボットではなく、一人の人間です。

また、叱る時は一度につき一つの理由を説明しましょう。一度に2つ以上のことに対して叱ってしまうと、何が悪いのか混乱してしまいます。納得できるように説明すれば、子ども自身が次から気をつけるようになります。

<h3>子どもの話を聴く

叱るのが必要な場合でも、まずは子どもの話を聴きましょう。子どもには子どもなりに事情があったのかもしれません。どんな事情にせよ子どもの話を聞くことは、子どもとの信頼関係を築くのにとても必要なことです。

例えば、「〇〇ちゃんがおもちゃを取ったからたたいたんだ」と子どもが話したら、「無理に取られたから嫌だったんだね。でも、たたくのはいけないことだよ。◇◇ちゃんもたたかれたら痛いよね。」のように、子どもの気持ちを否定せず、寄り添うようにしましょう。

子どもの気持ちに寄り添いながら叱ると効果的です。自分は敵ではなく味方なのだと子どもに理解してもらえるようになり、親子の信頼関係が高くなります。

<h3>子どもの目を見て話す

子どもとしっかりと向き合わずに叱るのは止めましょう。親が誰に向かって叱っているのか伝わらないと意味がありません。

叱る時だけではなく、子どもと話す時にはなるべく子どもの目線を合わせることが大切です。目を見て話すのは、相手に安心感を与えることにつながります。

<h3>感情的にならない

感情的に怒ったり怒鳴ったりすると、何に対して注意しているのかというよりも、「怒られている」という恐怖心に焦点が当たってしまいます。恐怖心を与えないようにすることが必要です。

また、人格を否定するような発言も止めましょう。「だから〇〇はだめなのよ」や「どうして〇〇は何度やってもできないの?」という発言は、子どもの大切な心を傷つけることにつながります。

親も人間です。疲れからつい感情的になってしまうこともあります。もし万が一言ってしまったら、「感情的になってごめんね」と子どもに謝るのもポイントです。間違ったことをしたら謝り反省するという姿勢を子どもに見せましょう。

感情的に怒りそうになった時は、一度深呼吸すると少し落ち着くと言われています。

<h3>誰かと比較しない

兄弟や知り合いの子と比較しないようにしましょう。

「〇〇ちゃんはできているのに何で◇◇ちゃんはできないの」や「この年齢でお兄ちゃんはしっかりしていたよ」と他の子と比較してはいけません。

一人一人別の個性を持っています。ないものやできない部分を見るのではなく、子どもには何ができるのかを知るようにしましょう。

<h3>子どもを叱りっぱなしにしない

叱った後は必ずフォローしましょう。

親が叱りっぱなしの態度を取り続けていると、子どもが萎縮したり、不安を覚えたりしてしまいます。子どもが納得できたらハグをしたり、子どもに何らかの改善が見られたら褒めたりなど、子どもに対してアクションを起こすのが大切です。

<h2>年齢別の効果的な叱り方

子どもの年齢によって異なる効果的な叱り方を解説します。

<h3>4歳~6歳

多くの子どもが幼稚園か保育園に入園し、団体行動を始める年齢です。

大人の言っていることを理解し、相手の立場になって考えることができるようになります。
叱る理由を分かりやすく説明し、どうしたら良いのかを子どもと一緒に考えるようにしましょう。

また、伝え方を工夫すると効果的です。例えば、「うるさい!」を「ひそひそ声でお話しようね」、「走っちゃだめ!」を「歩こうね」など、言い換えることができます。

大切なのは習慣づけです。すぐに効果が出なくても諦めずに何度も試してみましょう。

<h3>小学校低学年

幼児期以上に、「なぜ叱るのか」理由を説明し、どうしたら良いのかを自分で考えさせることが大切です。

理由も説明せずに強く注意すると、子どもは納得できずに反発してしまいます。「親だから注意するのは当たり前」「もう小学生なのだから分かるでしょう」と上から目線で伝えるのではなく、子どもが納得できるようにはどうしたら良いのかを考えましょう。

<h3>小学校高学年

小学生高学年は叱る環境作りが大切です。叱る際には、落ち着いた場所で子どもの意見を聴きましょう。

子どもの身体が大きくなってくると、「何でもできる」「自分で考えられる歳」と安易に考えてしまいますが、まだ精神的には子どもです。ある程度見守りつつ、注意すべき点はしっかりと叱りましょう。子どもの心身を傷つけたり、自己肯定感を下げたりするような叱り方はせず、一人の人間として子どもを尊重することが必要です。

<h2>まとめ

子どもの叱り方は誰もが頭を抱える問題ですが、ポイントを押さえることで、子どもの心を大切に叱ることができます。

タイミングを見極めること、理由を説明し子どもを納得させること、感情的に怒らないこと、子どもの話を聴くこと、子どもの目を見て話すこと、出来た時は褒めることというポイントを解説してきました。

親になった年数は子どもの年齢と同じです。「また怒っちゃった」と後悔するのではなく、悩んで当たり前、失敗して当たり前と考え、子どもを尊重するのが大切です。

今しかない子どもとの時間を大切に、笑顔で過ごしていきましょう。


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