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母から渡された2つの指輪 〜ヴィンテージジュエリーのリメイク〜
突然鳴った電話で母が話し始めたのは、
「地元のショッピングモールでやっていた宝飾展へ、指輪をペンダントに作り替えれるか相談しに行ってきた」という話でした。
還暦も過ぎて、持っているものの整理を始めたようで、それは両親の老いを感じる出来事でもありました。
30年以上もの間タンスの奥にしまわれていたアメジストの指輪とトパーズの指輪。これをペンダントに作り替えて、わたしと妹にあげたいという。
ショッピングモールでの見積もりは、二つ合わせて30万円以上。
これは、市場価格で見たら妥当な金額なのだと思います。
母が迷ったのは、デザインも価格も、何が良くて何が良くないのか分からないという点でした。
そんな訳で、母はわたしに任せるから好きにリメイクしてくれないかと連絡をしてきて、その後すぐに2つの指輪も送られてきました。
20代の頃、わたしはジュエリー作家になることを夢見て専門学校へ通い、その後は山梨のジュエリーメーカーで働いていました。
毎日飽きもせずジュエリーのことばかり考える日々。
学校で彫金や研磨を学び、仕事を通してデザインや企画を学び、東京へ行って市場調査したり美術館を巡ったり。充実した毎日が目まぐるしく駆け抜けていきました。
そこから離れて氣づけば随分と時間が経ち、あの頃のことは昔の思い出として記憶の中にしまわれていました。
母の電話によって再び訪れたジュエリーに触れる機会は、わたしにとってとても懐かしく楽しい時間になりました✨
2つの指輪のうち、2月生まれのわたしは誕生石のアメジストを。もう一つのトパーズは妹用にリメイク。
当時働いていた会社と元上司が協力してくださり、製作は信頼する職人さんへ依頼することができました。
快く協力してくださって本当に感謝しています✨
アメジストは、地金で包み込むような覆輪留めにしてペンダントへ。
誕生石でもあり母から受け継ぐアメジスト。
わたしのパワーストーンとして日常使いできるよう、飽きのこないデザインにしました。
トパーズの指輪は、石枠が透かし模様でかわいらしかったのでそのまま残すことに。
妹の希望もききながら、ダイヤモンドを付けて揺れるペンダントにしました。
それぞれが新しく生まれ変わり、こうしてまた活躍することは、贈る人と受けとる人だけではなく、ジュエリーにとっても幸せなことではないかなと感じます。
後で聞くと、この2つの指輪は、母が結婚するときに親戚の叔母さんがお祝いに作ってくれたものだったそうです。
母から受け継いだジュエリー✨
私たち姉妹にとって特別なものになりました。
これからも大切に使っていきます(*´˘`*)♡︎
※ ヴィンテージとは20年以上経っているものをいい、100年以上経っているものはアンティークといいます。