区域の境目に巨大な藁草履が一つ

以前、営業の仕事で車で走り回っていた頃。
ある村の外れあたりの大きな岩に、長さ1メートルくらいの藁草履が置いてあり、土地の人から信仰されていたらしく、お供え物がしてありました。
大きな石碑の様な岩に藁草履を貼り付けた感じだったと記憶しています。

これって何かというと、近隣の村の住民に
「ウチの村には、こんなに大きな藁草履をはく巨人の守り神がいるぞ」
という、昔の風習の名残りらしいんですね。
不思議なのは、巨大な藁草履が一つだけしかない事。

私が思うに、その巨人が一本足なのか、もしくは残った藁草履をはいて、村の中でお社か何かで祭祀されてくつろいで、そのお社の前あたりに対になる藁草履が祀られているのではないだろうか?
仕事の途中だから、そういうお社や祠(ほこら)を探すわけには行かないけれど、どこかでそういう祠を見つけたら、私は嬉しくなるだろうな。

そして、その集落の近くの別の集落への入り口にも、よく似た藁草履が祀られていたりする。
集落同志で、守護巨人の巨体合戦(?)をしているのかもしれない。
それはそれで、興味深い。
「ウチの守護巨人様の方が、大きいぞぉ」
とか言い合って、競り合っているわけか。
両方の村人同志が本当にケンカをしない智恵でもあるかな、とも思う。

ここらあたり、本当は法政大学の民俗学研究室などに確認したい気もするし、そのへんの勉強をしたくて、法政大学出版局の書籍(吉野裕子先生の著書など)を買い込んで読んでいるのだけど、さすがに直接問い合わせる程のご縁は、今の所ない。

いいなと思ったら応援しよう!