2020-2021 道営POG指名馬ラインナップ

ホッカイドウ競馬は2回開催後半が始まりました、2日間に組まれている4鞍のフレッシュチャレンジに道営POGの指名馬から3頭が出走するので、サボっていた指名馬ラインナップをまとめます。
YouTubeのB'zのライヴ映像を貪るように見ていたら時間だけが過ぎてしまって…(小声)

さて指名のコンセプトは
前回のエントリーで書いた通りではあるのですが、簡単におさらいしておくと
・道営の2歳重賞は牝馬限定戦が多い
・道営の2歳重賞では角川厩舎が好成績
この辺りに注目しました。
それで牝馬7頭、牡馬3頭という布陣にしたのですが、牝馬を多く指名した理由はこれだけではありません。
https://twitter.com/dokeiba/status/1242413229365530624

概定の番組表を見ていただけるといいのですが
・未勝利戦にも牝馬限定戦は多い
・フレッシュチャレンジの大半は1000mである
この2点が牝馬多めの理由でもあるわけです。

ポイントの高い重賞狙いはどうしてもバットを長く持つワケで、的確にミートすれば長打コースにもなりますが、当たり損ねでも塁に出ることを考えたら「未勝利戦にも牝馬限定戦がそこそこある」というのはバックアップの観点では大事です。

また、今シーズンの門別ではフレッシュチャレンジ限定で1100mという距離が設定されたことが話題になりました。
全部で16鞍が予定されていたのですが、よく見てみると
1200m:6月4日、18日
1500m:5月28日
1700m:6月11日、25日(スーパーフレッシュⅡ)
違う距離のレースは以上の5鞍だけ。
当初の予定ではフレッシュチャレンジ60レース中39レースが1000mなんですね。
やはり重賞狙いであればフレッシュチャレンジ勝ちが理想ですし、フレッシュチャレンジを勝たないと未勝利→アタックチャレンジ回りの可能性が高くなります。
いや、未勝利→アタックチャレンジで2勝すればそれはそれで嬉しい話ですけど、重賞勝ちを狙うなら遠回りになるわけで。
これはあくまでも個人的なイメージですけど、牡馬で1000mで強くても奥行きが足りない感じがあります。かといって牡馬で1000mでデビューして負けた後の使い方を考えると難しいものがあります。使いつつ良くなるタイプならまだしも、短い方が良さそうなタイプだとすると冬季の移籍先まで考えると1400mでは長いことになりそうで…。
いずれにしても牝馬の方が融通が利く印象はあります。

そこで今シーズンのメインテーマは名付けて
「角川3姉妹大作戦!」

でも勘の言い方は、この瞬間にネーミングがズッこけていることにお気づきでしょう。
角川調教師はカドカワではなく『かくがわ』ですから。青本にも書いてありましたね。

でもね、角川厩舎の牝馬を指名馬選びの軸に据えるというのがゲームプランのコンセプトですし、失礼を承知で言えば字面的には変わらない。読む時に注意すればいいだけの話なのでこのまま押し切らせていただきます。

それではまずは角川厩舎の3頭から。

①ルイジアンナ(牝・角川)
父:ダブルスター
母:ナナツボシ
生産:グランド牧場
馬主:グランド牧場
能検:3月12日 1R 51.4 466kg
生年月日:2018年4月10日

まずはグランド牧場枠と言うべきか。
能検初日の1Ŗで1位入線を果たしたルイジアンナ。
スタートセンスが良くて馬格も牝馬としてはそれなりにあるとくれば、ある程度は計算の立つ存在になるだろうと考えて指名。
角川厩舎・グランド牧場の黄金タッグは王道感があるので、薬師丸ひろ子はこの馬で決まり!

※5月5日の門別7Rのフレッシュチャレンジに出走。
単勝4.1倍の3番人気でしたが、道中2番手追走から4角で逃げた1番人気の馬を競り落とし後続を完封。勝ち時計は1.02.3(重)でした。
結果的に外枠で揉まれなかったのが奏功した感はありますが、長くいい脚を使えた点は収穫と言えそうです。
改めて血統を見てみると、道営で重賞勝ちすれば中央へ。オープン勝ちor他場での重賞勝ちならば南関東へ、ということになりそうです。
そして上の成績を見てみると、概ね人気より走る傾向にあるというか、走っても人気にならないタイプのようです。
現にフレッシュチャレンジも最終的に3番人気でしたから、皆さんのお財布に優しい馬になってくれるかもしれませんw

②プランナイン(牝・角川)
父:アッミラーレ
母:ミラノリッチ
生産:新生ファーム
馬主:新生ファーム
能検:3月12日 14R 50.7 472kg
生年月日:2018年2月18日

角川厩舎の2枠目はプランナインをチョイス。
能検でのスタートはモッサリしていましたが、二の脚が速くハナへ。
最後は差されてしまったもののいいスピードがあるところは見せていました。
実戦でゲートが決まれば勝ち負けに持ち込めそうだと思います。
この馬もサイズがあるのは好材料。
血統的には母のミラノリッチの4番仔で初の牝馬です。
2番仔のアイオブザタイガーは門別では1勝のみもオール3着以内に成績をまとめて、移籍した金沢で兼六園ジュニアCと金沢ヤングチャンピオンの重賞勝ちの活躍を収めました。さらに園田でも3勝しており、順調に使えればそれなりに活躍できそうです。
原田知世枠なので競馬場を駆ける少女として頑張ってもらいたいですね。

③カガヤキ(牝・角川)
父:ホッコータルマエ
母:インディストラーダ
生産:ヤスナカファーム
馬主:安中公成
能検:3月12日 18R 52.0 444kg
生年月日:2018年5月12日

角川厩舎の3枠目にはカガヤキを指名しました。
能検はお世辞にもいい内容ではなかったけども、なんだかんだで前に行けた点と5月12日生まれの分、伸びしろを見込んでのチョイス。
母は追分Fの生産馬で社台RHの勝負服で現役生活を送っていたので出自はしっかりしています。
ホッコータルマエ産駒という点も興味を持ちました。
角川厩舎なのにまさかの単独指名ということで、この先、大化けしてくれたら嬉しいです。
渡辺典子のような実力派に成長してほしいですね。


もちろん他にも角川厩舎勢でチェックした馬はいるのですが、種牡馬と生産牧場からは複数の指名ができないルールがあるので選外になった馬がいます。
その因となったのがこの馬の存在でした。

④トンデコパ(牝・田中淳)
父:サウスヴィグラス
母:イマスグキスミー
生産:西村牧場
馬主:小林祐介
能検:3月12日 16R 50.0 430kg
生年月日:2018年3月26日

3月12日の能検初日に一番時計を叩き出したトンデコパです。
能検の出馬表を見た時にはスルーしようかと思っていました。
なぜなら昨シーズン、半姉のクレンジングハードを指名していたのですが、門別では12戦して未勝利戦の3着が1回だけと期待に反してしまったから。
その後、水沢と船橋で勝ち星を挙げたので全然ダメだったワケではないのだけど、このクレンジングハードの指名者は自分を含めて3人ぐらいだったであろうか。とにかく少なかったことは確かです。

ところが能検初日の見出しを飾る一番時計を出してしまった。
明らかに、よくPOGで自分がやってしまう1年早かったヤツだと感じた。
そして畳みかけるかのように、ふるやっちが言ってました。
「能検初日の一番時計は目下4年連続で門別の2歳重賞勝ち」

なんですか、まるで「明日の初球、ど真ん中にストレートを投げます」と言っているかのような義経君感。
そこまで言われたら土井垣ならずとも「1番キャッチャー山田」って書くよね。
田中淳厩舎は過去6回のフルールCで4勝を挙げているので、さしあたりフルールC制覇が個人的な目標ではあります。
というわけでサウスヴィグラス枠及び西村牧場枠はトンデコパに進呈しました。

果たせるかな、4月23日のフレッシュチャレンジでデビューしておりまして、好スタートからハナを切ると直線では後続を突き放して1.02.3(良)の時計で8馬身差の大楽勝。見た目にも派手な初陣を飾りました♪
ただ今回は思いの外、楽に行けた印象が強く、内枠を引いた時に外にテンに速い馬がいたらどうなるのか?という不安はあります。
あれだけ末脚もしっかりしていれば控える競馬も距離延長も大丈夫ではないかと思うのですが、能検から16kg減って414kgでのデビュー戦になったので馬体重はこれ以上減らない方がいいかと思います。
個人的な注文が多いかもしれませんが、それも期待の裏返しです。
より高みを目指していってほしいですね。


さてこの道営POG。勝ちに拘るのであれば角川厩舎と田中淳厩舎だけを選べば良さそうな気もします。
でもそれぞれ管理する2歳馬の手駒は豊富なので当然、指名が回らない馬も出てきます。また、全ての馬が期待通りの結果を残せるわけではありません。
指名馬をリストアップする際に、ホッカイドウ競馬が門別通年開催となった2009年からの勝ち馬の所属厩舎を調べたところ、かのツートップ以外にも林和弘・米川昇・小野望辺りの厩舎はコンスタントに活躍馬を輩出していました。
なのでこの辺りの厩舎からもピックアップしていこう、と考えたのが次の2頭。

⑤エムオーシャトル(牝・林和弘)
父:マクフィ
母:ファインセイコー
生産:市川牧場
馬主:大浅貢
能検:3月26日 3R 50.7 440kg
生年月日:2018年2月5日

3月26日の能検に登場したエムオーシャトル。
スタートはモッサリした感じでしたが、軽快に逃げていた馬をほとんど追わずに差し切った末脚が好印象でした。
血統的にはSeeking the goldの4×3のインブリードが興味を惹きました。
母が17歳の時の産駒で高齢の域に差し掛かっており、活力の点で下り坂に入っているところを補えるのではないかと考えてみました。その視点では新種牡馬のマクフィ産駒というのも魅力的です。
半兄にアイビスサマーダッシュを勝ったセイコーライコウがいるので、うまく噛み合ってくれれば道営の重賞戦線に加われないかと期待しての指名です。

⑥ユーティリテイ(牝・米川昇)
父:ケープブランコ
母:レッドアンコール
生産:森永聡
馬主:森永聡
能検:4月9日 8R 50.6 442kg
生年月日:2018年3月28日

続いては4月9日の能検を走ったユーティリテイです。
スタートは普通でしたけど、6番ゲートから出たなりに外を回して直線を向いたところで軽く気合をつけた程度。最後は流す余裕がありながら1位入線と能力の高さを感じる走りでピックアップ。
そこから血統を調べてみたらヨハネスボーイの半妹なんですね。父がケープブランコになって成長力もありそうなので指名に踏み切りました。


次は完全に「ネタ」枠ですね。通常の馬券でもいわゆる名前買いというのはほとんどしなくて、況してやPOGで名前だけで選ぶ人は「本当にマジメに考えているの?」と冷ややかな目で見るところがあるのですが、この馬だけは『地方競馬情報サイト』で道営に籍のついた2歳馬をザッとチェックしていたところで気になったのでその時点でほぼ指名を決めていました。
まあ“北海道“だから「バカ枠」みたいなのがあってもいいだろう、とw

⑦リーチ(牡・林和弘)
父:グランプリボス
母:スイートローレライ
生産:シンボリ牧場
馬主:原久美子
能検:3月26日 4R 52.1 534kg
生年月日:2018年2月25日

それがこのリーチです。
このネタがどこまで響くかわかりませんが、シンボリ牧場の生産馬にリーチという名前をつけるのは明確な意図があるとしか思えなかったから。
いやね、昔、リーチというKris産駒の種牡馬がいたのですよ。
シンボリ牧場の肝いりで日本に導入されたもののSharpen up系らしい気性の悪さが災いして不振に終わったのですよ。

だからね、馬主さんは知っててつけたんだよね?と思わずにいられなかった。ホント、ホッカイドウ競馬のアカウントの中の人は関係者に命名由来をぜひとも聞いて欲しいものです。

さて3月26日の能検では1番枠で出遅れ。道中は追い通しで3位入線と見た目の印象は良くなかったですが、砂を被っても怯まなかった点はポジティブに捉えていいのではないでしょうか。
長い目で見たい1頭です。


残り3頭は社台グループから選びました。
個人的にダイナガリバーで競馬を覚えているので広い意味での社台というのは自分の原点だと思っています。
傍から見れば節操ない印象があるかもしれませんが、自分のベースはここなので。

⑧サブルドール(牝・田中淳)
父:カジノドライヴ
母:ビスクドール
生産:坂東牧場
馬主:キャロットF
能検:5月4日 4R 51.4 478kg
生年月日:2018年4月4日

キャロットの地方競馬募集馬をチェックしていたところ、道営に入るのがこの馬だけだというので半ば反射的に指名。
キャロットも社台オーナーズも「門別or南関東」という表記になっている馬は南関東直行よりも門別経由の方が成績がいいイメージがあるので、そこが指名の強調ポイントですね。

さて5月4日の能検は2番枠からでしたが、出遅れて二の脚つかず4番手の追走。直線でも前の馬がフラついた影響を受けながらも、特にムチを連打するようなことなく2位入線とロスが多かったわりには上々の内容だったかと思います。

血統的にはコーナー4回の競馬が合っていそうなので、5月28日のフレッシュ辺りに出てくれれば…と思っています。

⑨ノットリグレット(牡・田中淳)
父:クロフネ
母:ノットオーソリティ
生産:社台F
馬主:吉田照哉
能検:4月2日 9R 52.6 446kg
生年月日:2018年3月18日

続いてはノットリグレット。ノットオーソリティの初仔で母同様に田中淳厩舎に入った点がなによりの指名理由ですね。
今年は能検初日に社台勢が出てこなかったことは大きなポイントだと思うのです。まあ能検初日から動けるのはアピールポイントにはなるでしょうけど、能検初日から開幕まで1ヶ月は間が空くし、首尾良くフレッシュを勝ってもウィナーズチャレンジとかまではさらに間隔が空くわけでしょ。そう考えると、無理して能検初日に合わせる必要もないんじゃないかと。

4月2日の能検ではスタート直後にフラついて行き脚つかず。内に潜り込んで追走。直線では外に持ち出そうとするも後続馬の進路を遮る形になって再び内へ。そのまま追わずに3位入線でしたが、ロスが多いながらも余裕は感じられたので悪い内容でもなかったかと思います。
注目のデビュー戦は5月21日という話が出ているようで、母の蹄跡を追う走りを期待したいところです。

⑩オークハンプトン(牡)
父:ネオユニヴァース
母:ダートムーア
生産:ノーザンF
馬主:吉田勝己
能検:未受検
生年月日:2018年1月26日

さて今シーズンの隠し玉がこの馬。
血統的には母の全兄がフラムドパシオンですから右回りの広いコース、門別・大井のコーナー4回の外回りは持ってこいだと思っています。
今から御神本を背に大井のナイターで躍動するシーンが目に浮かびます(希望)
ただそれはそうと、門別でデビューしてくれないことにはお話になりません。入厩先が『門別or大井』になっていたので、リスト提出までに裏を取りたいと調べていたのですがなかなか出てこない。
そこでオーナーズに出資している人が知り合いにいる友人に「どっちかわかる?」と聞いてみたところ「門別」という答えが返ってきたので指名に踏み切った次第。
ズルと言われたら認めるしかありませんが、昨シーズンのブービーメーカーなのでそこは大目に見てくださいw
実際のところ厩舎までは把握していません。まだ籍もついてないみたいだし。

ただ自分なりに推理の根拠はあります。
netkeibaのデータベースで3月上旬に最初に調べた時はまだ「ダートムーアの2018」でした。それが3月中には「オークハンプトン」に変わっていたので、少しは進展していると考えました。
あとは番組表ですね。1700mのフレッシュチャレンジは6月11日と25日。スーパーフレッシュⅡは6月25日だと中央の新馬戦開幕よりも遅いですからね。だから4月上旬の時点で情報が出てきていなくても問題はないのですよ。
だからハナから「大井」と言われている馬に枠は割けなくても、「門別」と言われたらならチャレンジする価値はある、そう考えました。これで仕上がりが遅くて大井直行だというなら諦めもつきます。
ちなみに、オークハンプトンが最初から「大井」と言われていたらサイダイゲンカイを指名していたと思います。要はそれぐらいの器だと考えている馬だと思っていただければ。

さすがにゴールデンウイーク明けにはそろそろなんらかの動きがあってほしいところですが。


以上で今シーズンのラインナップの発表を終わります。
書き終えた時点で道営POGは2戦2勝の好発進を決められましたが、周りを見るとこれが標準のようなのでなんとレベルの高い大会なんでしょう。
もちろん優勝が目標でも目的でもありません。でもそれなりに上位争いに絡めないと面白さも楽しさも感じられないので、まずは道営デビューで権利を取って人並みに戦えるところをキープしたいものです。

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