37/100『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』若林正恭
オードリー 若林さんの旅行記。
この本がすごいのは
ただの旅行記ではないということだ。
「やりがいのある仕事をして、
手に入れたお金で人生を楽しみましょう!」
ニューヨークに仕事で訪れた時
ここから発信されている価値観が太平洋を渡って自身の耳まで届いたのではないかと若林さんは直感したそうだ。
私は2016年に適応障害で仕事を辞めた。
それから約3年間引きこもりニートをしていた。
その時の私にも
そして現在 週3でパートに出ている私にも付き纏い 罪悪感を感じさせているのが まさにこの価値観だ。
3年間療養しながらいろいろ考えた。
自分に丁度いい働き方を。
もう以前のように週5で会社員として働くのはイヤだと思った。
幸い私は 一緒に暮らすパートナーが家賃や光熱費等支払ってくれているため
今の働き方で暮らすことができている。
自分に丁度いい働き方をしているつもりだが いつも常に罪悪感がある。
週3しか働いていない自分。
この罪悪感の正体は
アヌンナキという宇宙人が
私達のDNAに埋め込んだ情報操作のせいなんだという話を以前聞いて
なるほど!と納得したし
この感情は当たり前なんだ!とホッとした。
それでも 罪悪感を感じて
まぁ しかたないかDNAレベルの話だしと諦めて…の繰り返しの日々を送っていた。
でもこの本を読んで
それも違うのかもしれないということに気付かされた。
「20代の頃抱えていた悩みは
宇宙や生命の根源に関わる悩みだと思っていたけど それらは新自由主義の
人間がつくったシステムのなかの悩みだと気付いた」と書かれていた。
この本を読み それを理解した。
日本の経済の仕組みが
自身に与える影響の大きさ。
悩んだり苦しんだり生きづらかったりするすべての原因は
この日本の経済の仕組みによるものなのだということに。
そう アヌンナキうんぬん関係ない。
私は自分の住む国のことを
何も知らなすぎるのだと反省した。
(もっと社会の勉強しっかりしとくべきだった。とか言いつつそんなこともすぐに忘れてしまうのだけど)
「寂しい人は金やフォロワーを持っていても持っていなくても寂しい」
この言葉が印象に残った。
笑えて泣けて考えさせられる。
天才かよ 若林正恭!と思った。