
ラズパイを窓から投げ捨てそうになったけど踏みとどまった話
前回の投稿にはそれなりの反響があって、Xの方でも無事に成功したというリプライもありました。参考になったようでよかったです。
そこまではよかったのですが、皆さん普通に使えているということを投稿されていて、自分はBluetooth(以降BT)を接続するとカックカクのモッサモサで使えたもんじゃないからホリデーアプデでBTが使えなくなったことで悪夢にうなされ、夜しか眠れない日々を送っていました。
なお、前回の投稿はこちら
あと、人生ハードモードで生きていて、初期不良の引きの強さは群を抜いており「またいつものかもしれない」と思うほど。
なんで俺のだけこんなに重いんだ!とラズパイを窓から投げ捨てようかと思った。

投げ捨てなくてよかった
Rev 1.2ゆえの
いつ購入したかは詳しく覚えていないが、4Bが出てそんなめちゃくちゃあとから買ったわけではなかった。覚えてないんだけど。
ガジェヲタ的なとこがあって新しいものは気になってしまうのもあり、発売してそこそこて購入していた。
調べてみると最新のRevは1.5らしいけど、自分の物はRev 1.2でした。日本だと初期の頃な感じ?
y3kddt@raspberrypi:~ $ dmesg |grep Machine
[ 0.000000] Machine model: Raspberry Pi 4 Model B Rev 1.2
ということは?もしかして?初期不良とかではなくてファームウェアが古いとかワンチャンある?
解決方法は判明
古畑任三郎方式で先に結果をお伝えすると、ファームウェアをアップデートしたら解決した。そんなけだった。
何が起きていたか?
とにかく重いのである。
ただ普通にAndroidだけをOSとして操作する分にはあまり違和感を感じていなかった。
が、予定していた用途である動画再生は重いのは重いのだが、BTを接続すると使えたもんじゃない。音はブツブツ切れるし画像も停止する。なんならフリーズ。もうあとはUSB-Cを引っこ抜くだけが俺に残された手段だった。
これは推測なんだが、BTやハードウェアアクセラレーターというかエンコーダー/デコーダーのファームがまだ熟成してなかったのかもしれない。ハードが持つスペックを発揮しきれていない、もしくはバグがあってまともに動かない。そんな感じだった。
この記事はそんなラズパイ古参の方へ
前回の記事をみて「そいえば眠ってるラズパイあるしやってみるか!」という同じ境遇の方で、同じ症状に悩んでいる方に向けた内容です。
ラズパイに本気を出してもらおうじゃないか
というわけで、上記の解決方法をステップバイステップで更新しましょう。
SSHで接続して実行するか、rasbianのOSを別SDなどで用意してコンソールから実行します。
パッケージ一覧の更新
パッケージ一覧の更新は下記のコマンドを実行
y3kddt@raspberrypi:~ $ sudo apt update
Hit:1 http://deb.debian.org/debian bookworm InRelease
Hit:2 http://deb.debian.org/debian-security bookworm-security InRelease
Hit:3 http://deb.debian.org/debian bookworm-updates InRelease
Hit:4 http://archive.raspberrypi.com/debian bookworm InRelease
Reading package lists... Done
Building dependency tree... Done
Reading state information... Done
All packages are up to date.
パッケージの更新
さらに次のコマンドで更新を実行します。
下記はすでに更新してしまっていたので、更新はない状態です。
y3kddt@raspberrypi:~ $ sudo apt full-upgrade
Reading package lists... Done
Building dependency tree... Done
Reading state information... Done
Calculating upgrade... Done
The following packages were automatically installed and are no longer required:
libcamera0.3 libwlroots12
Use 'sudo apt autoremove' to remove them.
0 upgraded, 0 newly installed, 0 to remove and 0 not upgraded.
なんとなく更新してるのでこのあと再起動しました。
ここまではなんとなく最新にした状態がいいのかなと思って実行しました。必要かどうかはわかっていません。
最新ファームウェアの更新有無確認
次にファームウェアの更新をします。
下記のコマンドを実行するとCURRENTに現在のバージョンが、LATESTに最新バージョンがなにかわかります。
y3kddt@raspberrypi:~ $ rpi-eeprom-update
*** UPDATE AVAILABLE ***
Run "sudo rpi-eeprom-update -a" to install this update now.
To configure the bootloader update policy run "sudo raspi-config"
BOOTLOADER: update available
CURRENT: Wed 11 Jan 17:40:52 UTC 2023 (1673458852)
LATEST: Mon 15 Apr 13:12:14 UTC 2024 (1713186734)
RELEASE: default (/usr/lib/firmware/raspberrypi/bootloader-2711/default)
Use raspi-config to change the release.
VL805_FW: Dedicated VL805 EEPROM
VL805: version unknown. Try sudo rpi-eeprom-update
CURRENT:
LATEST: 000138c0
一度アプデしてたのかな?
2023のバージョンにはなっていたので、過去に一度更新していたのかもしれない。全く記憶はないが、いずれにせよ2024の最新ではなかったので更新します。
最新ファームウェアへ更新
ということで「-a」を付けてアップデートする。
y3kddt@raspberrypi:~ $ sudo rpi-eeprom-update -a
*** PREPARING EEPROM UPDATES ***
BOOTLOADER: update available
CURRENT: Wed 11 Jan 17:40:52 UTC 2023 (1673458852)
LATEST: Mon 15 Apr 13:12:14 UTC 2024 (1713186734)
RELEASE: default (/usr/lib/firmware/raspberrypi/bootloader-2711/default)
Use raspi-config to change the release.
VL805_FW: Dedicated VL805 EEPROM
VL805: up to date
CURRENT: 000138c0
LATEST: 000138c0
CURRENT: Wed 11 Jan 17:40:52 UTC 2023 (1673458852)
UPDATE: Mon 15 Apr 13:12:14 UTC 2024 (1713186734)
BOOTFS: /boot/firmware
'/tmp/tmp.uSfd4x2UAx' -> '/boot/firmware/pieeprom.upd'
Copying recovery.bin to /boot/firmware for EEPROM update
EEPROM updates pending. Please reboot to apply the update.
To cancel a pending update run "sudo rpi-eeprom-update -r".
「保留されてるから、良いなら再起動をせい」と言っているので再起動をします。再起動後にアプデされているか再度確認する。
y3kddt@raspberrypi:~ $ sudo rpi-eeprom-update
BOOTLOADER: up to date
CURRENT: Mon 15 Apr 13:12:14 UTC 2024 (1713186734)
LATEST: Mon 15 Apr 13:12:14 UTC 2024 (1713186734)
RELEASE: default (/usr/lib/firmware/raspberrypi/bootloader-2711/default)
Use raspi-config to change the release.
VL805_FW: Dedicated VL805 EEPROM
VL805: up to date
CURRENT: 000138c0
LATEST: 000138c0
されとる!
ちなみにファームの最新情報はこちらのコマンドで確認できるようです。
上記のタイムスタンプが下記の最新になっていることを確認しました。
y3kddt@raspberrypi:~ $ vcgencmd bootloader_version
2024/04/15 14:12:14
version e608a69d210bb737ebb095ad04f7f1a05373a6ec (release)
timestamp 1713186734
update-time 1738476028
capabilities 0x0000007f
ついカッとなってRPI5を買う寸前だった話
そういえば?と思ってTeslaAndroidのGitHubを見に行った
GitHubのディスカッションのタイトルで「RPI5でもTeslaAndroidは動作するのか?」というのがあったのを覚えていた。なのでカッとなってポチるまでに覗いてみた。
とてもとても重要なことが書いてあって勢いで買わなくてよかったぁ。と思った話です。なんと、4Bには搭載されているH264のハードウェアアクセラレーターが5には搭載されていないそうです。
処理速度は2倍、処理負荷は1/4ということ(エンコーダーが、だったとはおもう)なので、やっぱハードがあるのとないのでは違うな。ということで踏みとどまってよかった。
ただ、おもちゃとしてもう一個欲しくなっている
結局TeslaAndroidかな?Androidのアプリが使えるし。
となってはいるけど、メディアセンターOSとかを入れて遊んでいたら、家サーバーとかを作っていた時期の楽しさが蘇ってきて、めちゃくちゃおもちゃになっている。楽しい。
昔はPCを組んでLinux入れてサーバーたてたりNASにしたりしていたが、全然消費電力も違うし小さいし発熱も少ないし。こんな優れたおもちゃは他になくね?って思うとラズパイなんていくつあってもいいな。ってなってきているのがヤバい。TeslaAndroidを超える動作軽量かつ車内にラズパイを設置せずサーバーアクセスでできる環境を作りたい欲はまだ残っているので、やっぱもう一個買おうかな?