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じっちゃん、ありがとう


祖父が亡くなった。91歳。人生全うしたと思う。


透析しつつも、軽い認知症を患いつつも、テレビ電話するときはいつも私の子どもたちの名前を呼びかけてくれてた。


娘の出産で里帰りした時、いつ死んでもいいんだ〜と言ってたじっちゃん。

まぁまぁそんなこと言わず、ひ孫の顔見てから天国行きなよ、と返したのを覚えている。

透析してると栄養指導が厳しくて、生のりんごを食べるなら水に15分くらい浸してから、というルールがあり。

じっちゃんはりんご農家なので、自分が作ったりんごを自由に食べられないのは辛かったと思う。


家族に内緒で、りんご食べてるの何回も見たけど。やめといたら、とサラッと注意することも出来たけど、なんか注意する気になれず。

いつ死んでもいいって思ってるくらい、透析に疲れてたんだと思うし、じっちゃんはあまり生き「延びる」ことにこだわってなさそうだから、

好きなことして、好きなもの食べて天国に行けるなら、それでいいんじゃないかなと思った。

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じっちゃんは、11月初旬、柿の実を取ろうとして、エレベーター式の台から転落した。

3メートルくらいの高さから、だったらしい。

背骨とか骨折して、ずっと寝たきりになってしまい、血圧が下がってしまった。

正直、転落して生きてること自体がすごいと思ったし、救急車で運ばれるときも、「この機械(エレベーター式の台)、ちゃんと片付けておいて」と言ってたくらい、意識がハッキリあったらしい。


1ヶ月くらい、ずっとソワソワして過ごしてた。

12月14日の夜、植物状態だったじっちゃんの容態が急変し、

12月15日の朝、じっちゃんが旅立った。

出勤前に母からLINEがきて、ポロポロ涙がでてきた。

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実家に帰り、棺に入ってるじっちゃんに会うことが出来た。

じっちゃんはよく寝てたから、死んだって感じじゃなくて、綺麗にしてもらった状態で寝てる、って感じだった。

2日間くらい、実家で過ごしたじっちゃんは、火葬場に運ばれてた。

じっちゃんの遺体といよいよお別れ、父が喪主として、火葬場に集まってくれた人達の前で挨拶をした。

父が泣いている姿を初めて見た。

弟も泣いていた。

私も泣いた。

2時間くらい経ったら、じっちゃんが骨になった。

人が死ぬって、悲しいなぁと思った。


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じっちゃん、天国に着いたかな。

やっと天国に着いた〜って思ってそうだね。

じっちゃんと話せないのは寂しいけど、まぁ仕方がない。

私もそのうちそっちに行くから、また会おうね。


じっちゃん、安らかに。たくさん、ありがとう。

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