時代劇を楽しむための簡単用語集
先日、「遠山の金さん」がYouTubeで観られるよとお話ししましたが、時代劇を見る上で厄介なのが当時の専門用語です。今回は「遠山の金さん」を楽しむ上で、知ってるとより楽しめる時代劇用語を私なりに紹介したいと思います。
私もざっくりとしか語れませんので、時代劇を楽しむにあたって、分かりづらい役職のパワーバランスを知る程度に思ってください。
奉行(ぶぎょう)
江戸時代の役職の一つです。基本的は金さんが担当している(北町または南町)奉行という役職を指し、江戸の行政や裁判を一切取り仕切っていました。町人からは「お奉行様(おぶぎょうさま)」と呼ばれています。
奉行所(ぶぎょうしょ)
金さんの表の仕事場。江戸の司法と行政を担う場所ですが、劇中では警察署と裁判所の役割だと思っていればOKです。
与力(よりき)
奉行所に努める侍。お奉行様の次に偉い。
当時の警察官イメージ的には警部と同じかと思います。
同心(どうしん)
奉行所に努める侍。与力より身分が下。
当時の警察官。イメージ的には刑事さんといった感じです。
岡っ引き(おかっぴき)
与力、同心に私的に雇われていた調査員です。イメージ的にはおまわりさんがより親しみやすくなった感じです。あまり良い呼ばれ方ではないので、正式な場面や自ら名乗るときは目明し(めあかし)と名乗っていました。
お白州・お白洲(どちらも読みは「おしらす」)
江戸時代の裁判所もしくは裁判そのものを指します。
抜け荷(ぬけに)
貿易品を正規の方法以外で取引する事。悪い商人がやっている定番の悪事。
見つかると死罪(死刑)となるので、目撃者には金を握らせて口止めしたり、命を奪って物理的に口を塞ぐ場合もあります。
火事(かじ)
江戸時代の家は長屋(ながや)と言って横長とアパートが大変多く、一か所で火事が起こるとどんどん燃え広がってしまう状況でした。
消防を担当していた火消し(ひけし)という人もいましたが、彼らの役割は燃え広がるのを防ぐために火元の近隣の家屋を壊わすというものでした。
一度どこかで火が付くとそこら中で大騒ぎになるので
「火事と喧嘩は江戸の華」と呼ばれるほどだったそうです。
火付け盗賊(ひつけとうぞく)
火事と喧嘩は江戸の華と言われる程度には火事が多かった江戸時代では火事場泥棒も沢山いました。火事場泥棒は火事が無ければ盗みができないので自分で火をつけて盗みを働こうというのがこの火付け盗賊です。江戸の町民を多く危険にさらす行為なので捕まれば重罪ですし、専門の役職(火付け盗賊改め方)が対策にあたる程度には危険視されていました。
浪人(ろうにん)
家がない貧民層。賭博(ギャンブル)やスリや強盗といった犯罪に手を出している者も多く、社会的信用は低い。腕の立つものは金で雇われて用心棒や汚れ仕事をするも者もいたようです。
以上、ざっくり話を理解するうえで役に立つ用語紹介でした。時代劇を理解する上での説明ですので歴史の用語と完全に一致しない事があったり、厳密に言うと違うという場合もありますが、時代劇を見る方が用語を知ってより話を楽しめればと思いっています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?