【Part1】痛みを知るただ一人であれ
今回は思い出というには近すぎる曲について考えた事を書いてみようと思います
映画「シン・ウルトラマン」を観て、米津玄師さんの「M八七」を聴いて引用した詩に非常に心動かされたので、若き日に学んだ知識を総動員してこの詩の意味を読み取ろうと思います。
上記の詩を日本語の最小単位である単語に分解すると、
痛み/を/知る/ただ/一/人/で/あれ
となります。それぞれの単語について考えてみましょう。
文型 あれ
主語がなく、「あれ」で締めくくられていることから概ね命令形の仲間ではないかと推測されます。命令形の場合その命令を受けているのはだいたい「あなた」となると考えられます。
よってこの詩では「あなたは○○のようになって欲しい」というニュアンスになると思います。
この○○が「痛みを知るただ一人」にあたるのでこの「痛みを知るただ一人」がわかれば、この詩が求めていることがわかるんじゃないかと考えたのです。
痛み
形容詞「痛い」が名詞化した単語です。形容詞の「痛い」の場合、何かの状態を示しているので、同様に「痛み」にも何かしら痛みを感じているものがあるはずです。
なので「××の痛み」と考えれば、わかりやすくなると思います。
この××には例えば「腰の」とか「心の」という場所を指すものと、「私の」とか「彼の」というように対象を指すものがあると推測できるので、
××には”誰か”の”どこか”のというような詳細を詰める事ができる事が考えられます。一旦この××はおいておきましょう。
知る
動詞「知る」という単語です。この詩の中で動作を指している単語だと考えられます。「私は△△を知る」というように目的を指す単語が必要になりますが、この詩においては△△は「痛み」だと考えられるので、知る内容は痛みとなるのです。
ただ
漢字にすると「唯」となりまして、なにかを限定する意味にあたります。
この詩の中では直後の「一人」にかかって一人を強調していると考えられます。
一/人
数詞である「1」に助数詞の人が付くことで「ひとり」となります。一人と数える以上、数えられたものは人であると推測されますが、「人魚は一人と数えるか」という話をすると少し揺らぎます。どうやら自分たちと同類と捉えた空想上の生き物も「一人」と数えるようです。過去に見た動画でも改心した鬼は「一人」と数えるようで、暴れまわる鬼は「一頭」と数えるようなので、自分たちの仲間であれば人間でなくとも「一人」と数えるようです。
このことから命令をされている対象が「人」の場合と「人と同類の何者か」どちらかであると考えられます一旦「同類」とおいてここまでの内容をまとめてみましょう
ここまでのまとめ
「(あなたには)××の痛みを知っている唯一の同類となって欲しい」という意味になると思います。
この先知りたいことは
①命令の対象である「あなた」は何者か
②「痛み」は”誰”にある”何の”痛みなのか
です。
一気に書ききることは難しそうなので、次回この二つの謎についてウルトラマンの設定も考慮の上、考えてみようと思います。
※調べてみるとかなり複雑で諸説ある部分もあったので、私の解釈はその中の一つにすぎない事をご理解ください。
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