勝負の世界 〜人としての在り方とは〜
こんにちは。
1月末に拠点を移して、早いもので2月ももう3分の1が過ぎました。
原因不明の体調不良からも回復して、コンディションは良い感じになってきました。
さて、先日一つ上のカテゴリーのクラブのテストに参加するために
Lublin(ルブリン)という街に行きました。
首都のワルシャワからバスで南に2時間程の綺麗な街です。
拠点から電車で約9時間の長旅で
着いた翌日に1日練習に参加し、その翌日には練習試合に混ざりました。
前のクラブで一緒にプレーしていた選手数人と
偶然にも練習試合で再会することが出来ました。
結果から言うとテストは「不合格」でした。
後半の20分だけプレーし、試合終了後に更衣室で監督から
「ありがとう。君はもう帰って良いよ。」
と言われました。
その後の監督の話はポーランド語ということもあって
あまり耳に入ってきませんでしたし
正直聞きたくありませんでした。
何か説明してくれている感じで、唯一理解出来たのが
「このカテゴリーはそんなに甘くはない。」
というセリフでした。
29歳となった今でも勝負の世界に身を置かせてもらっています。
高校や大学を出て就職するという一般的な社会の流れをハズれて
30歳目前ながらもやりたいことを続けています。
僕が勝負の世界に戻ってきたキッカケについては今回は割愛させて頂きますが
この歳になっても勝負の世界の厳しさを味わえていることは
時に幸せだと感じる一方で
物凄く悔しい気持ちを抱くこともあります。
正直言って悔しい気持ちを抱くことが大半です。
監督からもう来なくて良いと言われた時に
色々と言いたいことがパッと浮かびました。
ココには正直に書くのが僕のルールです。
自分に実力が無かったから仕方がないと思いながらも
「1日練習参加してたったの20分だけ試合出て何が分かるんや?」
「自分より下手な奴沢山おるやろが。」
と食い下がることも出来たと思いますし
何より素直に結果を受け入れられない自分が居ました。
そうでありながらも
「テストに参加させてくれたこと」
「貴重な時間を割いてもらったこと」
に関して感謝を伝えなければと葛藤する自分も居ました。
かなり言葉に詰まりました。
ですが悔しい気持ちをグッと押し殺して
ようやく「ありがとう」の言葉が出てきました。
本来ならばすぐに感謝を伝えるのが所謂「大人」であり
この世界では特に「プロフェッショナル」と呼ばれる人達だと思います。
人間性も含めたプロフェッショナル
「人としての在り方」
です。
「勝負の世界は厳しい」
よく言われることです。
自分が想像していたよりも遥かに厳しい世界です。
僕が居るのはトッププロでもない世界です。
まして僕はポーランドでは外国人という扱いを受けるため
限られた外国人枠を勝ち取らなければなりません。
今回のテストで改めて厳しさを痛感しました。
ポーランドに来て常に僕が思うのは
「人としてどう在るべきか」
ということです。
これは主観かもしれませんが
海外にいると日本人というだけで物凄くアドバンテージがあります。
それは全て先人達が苦労の末に築き上げてくれた功績によるものです。
先人達が頑張ってくれたお陰で今の自分達の生活があり
日本人としての評価があります。
僕の言動がこれからの日本人の評価を作っていきます。
大それた話かもしれませんが日本を代表してここに居ると思っています。
偉そうに綴っていますが
今日に至るまでに沢山恥ずかしい行いもしました。
大人になれば感情のコントロールは自然と出来るだろうと思っていましたが
実際はそうではありませんでした。
チームメイトに暴言を吐くこともありましたし
監督に反抗したこともあります。
普通ならクビです。
誰も日本人がいないクラブでの僕の行いが今後の日本人への評価に繋がる。
分かっていながらも人としての在り方というものに気を回せませんでした。
技術もですがそれ以上の課題だと思っています。
「人としてどう在るべきなのか」
今回のテストで改めて思い知らされた部分であり
今後の自分の人生の基盤になる部分です。
サッカーに限らず全ての分野において
「プロフェッショナル」
となるための良い経験になりました。
移籍期間終了まで残り約2週間。
何処に流れ着くのかは誰にも分かりません。
幸いにも可能性がゼロではありません。
可能な限り足掻き続けます。
ではまた。
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