#03 中学受験に塾は必要か??
皆様、新年あけましておめでとうございます。yasuchinです。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、今年最初の記事ですが、ちょっとご無沙汰になっておりました、中学受験シリーズの「#3 中学受験に塾は必要か??」を書きたいと思います。
1月に入りいよいよ中学受験が本格化してきます。東京都内は2月1日がその本番ですが、1月は東京都以外の首都圏(千葉・埼玉・神奈川)や、関西や九州など多くの地域で本番を迎えていきます。東京都内で受験を目指す子どもたちも、本番前に力試しの意味合いで1月受験をする場合があります。
本番に挑む子供たちは、その多くが進学塾に通っています。前回の#2で書きましたが、本日は潜在能力を秘めた子供たちのチカラを引き出すために「塾通い」は必要なのか?「塾通い」をせずに受験をすることはできないのか?といったことを中心に書きたいと思います。
◆ 塾通いをするか?しないか?の前に…
まずは、「塾通い」せずに中学受験を目指すということがどういうことかを考えてみましょう。これは、つまり自学自習、または親が教えるといったことで受験を目指すといったことになるでしょう。この場合、子どもが自学自習でまたは親が、目指すべき中学受験問題を解ききれることが必要になってきます。それは当然ですよね、受験問題が解けなければ合格できないのですから。
「子どもの自学自習で…」と書きましたが、これは本当に稀なケースで現実的にはとても少ないと思います。では、「親が受験問題を解ききれるか?」…といったことに関してですが、これは現実的には大いにあると思います。今は、中学受験経験のある親御さんも多数いらっしゃいますから…
ただし…親が受験問題を解ききれても、それを子どもに教えることができるか?理解させることができるか?自分の仕事とは別に子供に中学受験に向けた勉強(小学校の勉強ではありません)を教える時間を確保することができるのか?
まずはこの点がクリアできるのであれば、「塾通い」をせずに中学受験を目指すことも可能ではないかと思います。
ただ補足をすると、「塾通い」をせずにということになると、ただ教えるだけでなく、受験を目指すカリキュラム・プランも必要になってきます。受験をする上での有益な受験情報も自分で集めてくる必要も出てきます。6年生になれば対外模試等の申し込みや日程の調整なども必要になってきます。「教える」こと以外にもいろいろとやることが多いのも、ご家庭のみで臨む中学受験になります。
しかしながら、あらゆる点を踏まえ、それでも「塾通い」をせず、ご家庭のみで受験に臨むのであれば、それは子どもにとっては一番心強いかもしれません。
#1で中学受験に臨む上での覚悟について書きました。中学受験の責任を絶対に子どもに背負わせてはならないのです。親がいつも傍にいることで、子どもに責任を背負わせないという覚悟が子どもに絶対的な安心感を与えます。また、「塾通い」となると長い時間を拘束され、遊びたいのに遊べない、スポーツや習い事もしばらく我慢、活発で且つ子どもの成長過程において大事な時期を「子どもらしくない過ごし方をさせる」のは非常識ではないか??といった考え方もあります。その点などからみても、ご家庭のみで受験合格を目指すことは、ある意味、本来理想の形と言えるかもしれません。
◆ 「塾通い」のメリットと注意点
とはいえ…「ウチはやはり塾に通わせないと難しい…」…現実的にはこのようなご家庭が多いと思います。「負担」という言い方をすると大変失礼な言い方になってしまいますが、受験合格を目指すにあたり、ご家庭のみで臨むのは本当に大変で、家庭内のどこかに「負担」を生じさせてしまうことが多くあります。
では、「塾通い」を選択することのメリットはあるのでしょうか??
①「塾」が生活の一部となり勉強の習慣ができる。
活発で遊びたい盛りの小学生です。いくら受験をすると決めたからといっても、「友達と遊びたい」「ゲームがしたい」「習い事を続けたい」などやりたいことはいっぱいです。しかし、そこに「塾=勉強する環境=受験を目指す場所」が生活の一部に加わることで半強制的に(言い方が少しキツイですが…)勉強するをすることで、勉強が1つの習慣となります。
②勉強する「場のチカラ」の影響でモチベーションの維持が図れる。
いくら勉強が習慣化できても、難しい問題が解けない、成績が伸びないなど思うようにいかないことも多々あります。そんな時、「塾」という場に同じ目標をもった子どもたちや、それを達成に導こうとする先生たちがいることが、くじけそうな気持ちを支えてくれるチカラとなります。また、切磋琢磨し合えるライバルがいたり、競争心も身に付いたりと、受験本番に向けて精神的にも強くなっていきます。以前の記事で「場のチカラ」について書いたことがあります。よろしければ、合わせてお読みいただけると幸いです。
他にも細かく話すとメリットはまだまだあるのですが、誰にでも当てはまることは大きくこの2つかと思います。
では、「塾通い」を始めるにあたり気を付けることはないのでしょうか??
1⃣ 塾選びは慎重に
当然のことではありますが、自分の子どもに合った塾を選ぶことが重要です。特に大事なことは、子どもの性格や特徴、生活のリズムにおいて無理がないかという点です。私が塾講師をしていた頃と比べると、塾の種類や特徴もさらに独自性のあるものが増えてきました。塾の特徴などは次回の記事で書きたいと思いますが、塾の授業形態や授業時間、宿題の量や親のかかわり方や求めることなど、それらの点からも自分の子どもに合っているのかを見極めることが必要になってきます。
2⃣ いつから通い始めるのか?
この点に関しても考え方は様々です。一般的には4年生からという場合が多いですが、早い子は3年生から、あるいは2年生という場合もあります。塾の立場からすると、できれば最低5年生の夏前までには…ということが多かったり…6年生になってからという場合は塾の方からお断りするパターンも多いです。「いつから…」というと、これも子ども一人ひとりの性格や特徴で様々です。早ければ良いということは決してありません。決して強制はせず、子どもとよくコミュニケーションを図って、少し「行ってみようかなぁ…」「見てみようかなぁ…」といった言葉が聞かれたときが1つのきっかけかもしれません。
3⃣ 経済的な面も考慮
意外と馬鹿にならないのが、塾にかかる費用です。一か月にかかる授業料はもちろんですが、それとは別に教材費が必要であったり、最初の入塾時には入会金があったり、学年が上がると夜はお弁当持ちになったり、交通機関を使用すれば交通費もかかったり… 3・4年生から6年生の卒業までにかかる費用は簡単に車1、2台は買えてしまう金額です。晴れて合格の後には、学校によっては多額の入学金、授業料が待っていたりもします。先を見据えた経済的な点も十分考慮しておく必要があります。
◆ 「子ども」「親」「塾」の関係性を考えて
本日のまとめです。今日は中学受験に塾が必要かどうかをテーマにお話してきました。私なりの結論としては「子ども」「親」「塾」の関係性を考えたときに、「親」のみで勉強や生活のリズム・環境など支え切れる、いや支える!という覚悟があるのであれば「親子」による受験は大いに結構で成立するものだと思います。実際に私もそのようなご家庭は見てきています。イメージとしては「子どもが落ちてこないように、親が肩車して支える」といったところでしょうか。
一方、やはり「塾通い」をして合格まで導いてほしいというご家庭の場合は、「子ども」を「塾」が肩車するわけにはいきません。この場合はイメージとして「親」と「塾」が腕と腕を組んで騎馬戦の騎馬の役割をして上に「子ども」載せる感じでしょうか。要するに、「親」は「塾」に預けたから良いということではなく、その間に協力関係、連携が図れなければなりません。預けたからあとはヨロシクといった訳にはいきません。そのためには、信頼のおける、協力関係を築ける塾選びを慎重に行う必要があります。
次回は、それぞれの塾の特徴や、その選び方についてお話したいと思います。
久々の中学受験内容の投稿でした(汗)。
それでは、また。今年もよろしくお願いします!