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島の森づくり@草地家_20220829

島の森づくり8月

立ち枯れが目立ちはじめた山の風景と旺盛なつる植物

ふと夏山を眺めてみると、立ち枯れしている樹が目立つようになってきました。もし樹の幹を観察して穴が空いて木の粉がパウダー状になっていたらカシノナガキクイムシが発生しているようです。

森歩きの講師の先生、環境省自然公園指導員の生嶋史朗さんによると、戦後70年以上経って、炭焼きの習慣がなくなり放置された広葉樹が大きくなったブナ科の樹に多く発生するそうです。

いつもの森の散策も先月まで枯れていなかった樹が枯れ始めていて、樹の幹からパウダー状木屑がみられました。カシノナガキクイムシはブナ科の樹木もセルロースが食べたくて、樹の幹に穴を掘ってその中にキノコ(菌類)を繁殖させてそれを食べているそうです。

また今の時期はツル植物が旺盛でした。

秋の白い花2種

今ちょうど、車を運転している道路沿いにもみることができる白い花
センニンソウとボタンヅル。

センニンソウClematis terniflora(キンポウゲ科センニンソウ属)は日本産のクレマチス、白い花弁のようにみえる萼片が4枚あるので十字に見えて涼しげです。有毒植物なので、茎や葉の汁などによるかぶれに注意。

センニンソウ
Clematis terniflora
キンポウゲ科センニンソウ属

センニンソウよりも白い花にみえる部分の小さいボタンヅルClematis apiifolia(キンポウゲ科センニンソウ属)こちらも白い部分は花弁ではなく萼片で、同じく有毒です。

ボタンヅル
Clematis apiifolia
キンポウゲ科センニンソウ属

カエデドコロ、タンキリマメ、トキリマメ、クズ

黄色の小さな雄花をつけているカエデドコロもつる性の多年生草本です。雌雄異株です。
食用できるヤマノイモと似ているため、有毒成分を含むので食さないように注意。

カエデドコロ

タンキリマメ
関東地方以西から沖縄にかけての山野に生育する多年生のつる植物。葉は葛の葉をミニチュアにしたような、丸みを帯びた菱形をしています。豆果が淡緑黄色や濃赤色で、中の豆が光沢のある黒、豆果と豆の表情が面白い。
よく似ている植物にトキリマメがあります。

タンキリマメ

クズはマメ科クズ属のつる性の多年草で、日本では、根を用いて食材の葛󠄀粉や漢方薬が作られ、万葉の昔から秋の七草の一つに数えられています。つる性の多年草で、絡みつく相手を求めながらつるを長く伸ばし、広い範囲で根を下ろし、繁茂力が高い。クズは根茎と種子により増殖する。

日本では古くから食用や薬用に用いられてきました。長くて大きな根から、葛粉がとれます。

今回花は見れなかったけど、もうすぐ花が咲きそうですね。

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