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一夫多妻制って流行ってるの?
「一夫多妻制」を見かけること、増えましたね
先日の北郷可恩ちゃんの生誕&芸歴25周年ライブの際、可恩ちゃんが何度も「今一夫多妻制流行ってるしね」と言っていたのが印象的でした。
単純に清竜人25の再結成のことを指しているんだと思っていましたし、おそらくそうだったと思うのですが、先日都知事選の掲示板を見てびっくり。
一夫多妻制の導入を主張されている候補者がいたのですね。
私が清竜人25の動向を追っているからなのか、Instagramでも実際に一夫多妻生活を送っている方の投稿が流れてきたりします。
冗談じゃなく、本当に流行っているのか?一夫多妻制。
私は一夫多妻制を真正面から否定するつもりはありません。
本人同士や当該家族が納得しているなら好きにしたらいいし、そんなこと周りがとやかく言うことじゃないじゃないですか。
ただ、こういった場面で主張される「一夫多妻制」と、清竜人25が行っているエンタメとしての「一夫多妻制」は、絵面こそ同じに見えますが本質的に/決定的に異なっていると思うのです。
嫌悪感なく「ハーレム」を見ていられる理由
私の母は、清竜人25圧倒的反対派でした。
私がMVを熱狂して見ていようものなら「気持ち悪いなあ!」と茶々が入ってきたものです。
それは、世間的な「一夫多妻制」に悪いイメージがついているからだと思います。女性から見ると特にそうなのではないでしょうか。
やっていることは不倫に限りなく近い。女の子が性的に、モノ的に消費されている。男尊女卑。そういうようなイメージがついているのでは?と思うのです。
私は、清竜人25を見ていても嫌悪感はまるで抱きませんでした。それどころか、そこにしかない「多幸感」の虜になっていた。
この「多幸感」というのはいろいろな人が清竜人25を評するのに使用していた言葉だと記憶しています。
ゆえに、そう感じていたのは私だけではないはずなんですね。
消費感を感じさせず、唯一無二のエンターテインメントとして昇華できたのは、以下のような要因からなのではないかと思います。
・竜人くんの圧倒的な才能と色気
竜人くんがさまざまなアイドルと私利私欲満載(に一見見える)の絡みをしても多くのオタクが嫌悪するどころか熱狂するのは、圧倒的な音楽センスと性別を超えて魅力を感じさせる色気に裏打ちされているのではないかと思っています。
ご存知の方も多いと思いますが、竜人くんは作風が七変化することで有名です。
元々きらきらラブリーアイドルソングを作っていたわけではなく、ソロのファーストアルバムはピアノやアコギ中心。
たとえば『ファーストキッスは竜人くん♡』から知った人なんか、『Morning Sun』を聴いたら高低差に目眩がするでしょう。
かわいいアイドルに「シュープリームキッスは竜人と♡」なんて歌わせてる人が、こんなにも厳かで、やさしく光さす情景が目に浮かぶような曲を作るなんて……!と。
「ギャップ萌え」の概念を煮詰めてこねくりまわしたような人だな、と思います。
独自の世界をくり広げながらも、音楽的に安心して聴ける。そう、「曲がいい」。
清竜人25においても、最初「なんだこれは……?」と思った人たちも『Will♡You♡Marry♡Me?』のキャッチーさに頭を占拠され、気づけばMVをリピートしてた……というパターンは多いのではないかと推測しています。
現に、私がそのパターンなのです。
「このおじさんは何故こんなに自信満々なんだ?」と、当時思春期真っ只中の私は思っていました(ごめんなさい)が、気づけば楽曲の、グループの、そして竜人くんの虜に……。
そういう魅力が竜人くんにはあり、それが性別を超えて伝わっているのでは、と思います。
「この人ならハーレムになってても納得だわ」と思わせる魅力。逆に言えば、これを感じない人からすると「気持ち悪い」という感想になってしまうのかもしれません。
もちろんどっちが正しいという話ではないですし、我々側がやや狂っている可能性もありますが(笑)
・ラブソングとして共感度が高い歌詞
先程の話と通じるところもありますが、清竜人25の楽曲、または竜人くんがアイドルに提供している楽曲群は、ラブソングとして非常に質が良いと思っています。
清竜人25の活動中、私は彼らを「ミュージカルアイドルだ」と捉えていました。
「一夫多妻制」という設定、ストーリーに基づいた曲をパフォーマンスするアイドル。
プロポーズ曲の『Will♡You♡Marry♡Me?』にはじまり、一夫多妻制の設定を際立たせるかのような『Mr.PLAYBOY...♡』、誕生日の旦那を待つ嫁の気持ちを歌った『The♡Birthday♡Surprise』、果ては『マリッジブルーを抱きしめて♡』……。
単にテーマをなぞっているだけだと思っていましたが、私もおとなになり、恋愛経験も増えてくると「この歌詞、今の私の気持ちだ……!」と感じることが増えました。
もちろん恋愛感情なんていう繊細なものは人それぞれですので一概には言えません。
しかし、清竜人25が歌う詞は、恋愛ソングとして解像度が高いのではないかと思います。すなわち共感度も高くなる。
元々ミュージカル調のパフォーマンスをするグループなので、共感度が高いことが観客の没入感に直結していたのではないでしょうか。
そこでメンバーが幸せそうにしていると、こちらまで幸せになる。ここが「多幸感」が生まれていた理由なのではないかと私は考えています。
・竜人くんと夫人の1対1かつ平等な関係
世の中のいわゆる「一夫多妻制」と一線を画しているのは、「夫人と1対1かつ平等な関係を築けていたから」なのではないでしょうか。
私は未だに、清竜人25の解散コンサートで披露された『ボーイ・アンド・ガール・ラヴ・ソング』が大好きです。
コメント欄に残された「この曲を歌うために結成されたかのようなユニットだったな」という感想も含めて感動的で、いつも泣いてしまいます。
個人的いちばんの見所は、アウトロで竜人くんが夫人ひとりひとりのおでこにキスするところ。
夫人が竜人くんの方に歩いていく様子、2人のハグの様子、別れて階段を登っていく夫人と、そのときの竜人くんの様子……。
全員違うんですよね。
それを見ていると、今までのパフォーマンスで見せてくれてた関係性やストーリーが走馬灯のように思い起こされるんです。
清竜人25は、ハーレムであってハーレムじゃなかった。
ちゃんと、1対1の夫人とのストーリーがあった。
竜人くんはひとりひとりに個別の愛情を向けてた。
そういうことを分からせてくれる演出だったと思います。
詳しくは省略しますが、「DUET」の曲たちだってそうです。
いわゆる一夫多妻制に持たれているであろう不倫や男尊女卑のイメージは、1男性から複数女性に愛情が分散されている状態から発生しているのではないでしょうか。
要は、不誠実なのです。ひとりの女では満たせない欲求を、数を増やすことで満たそうとしている。
女性に優劣や順位をつける。
そういうのを不快に感じる人は多いと思います。
現に私だって不快です。
清竜人25『My Girls♡』には「100%以上の愛で溢れてるの」という歌詞があります。
竜人くんが作る一夫多妻制は、1で埋められないものを複数で埋めているのではなく、1で余ってしまうものを複数に分配した結果生まれたものなのです。
だからこそ1対1、かつ平等な関係値を見せながらストーリーを進行させていけたのでしょう。
君には一夫多妻制を採る才能があるか?
他にもいろいろありますが、すごく細かい内容になってしまうのでこの辺りにしておきたいと思います。
何が言いたいかって、竜人くんは天才なのです。
雑すぎるまとめで恐縮ですが、私が伝えたいのは、複数のパートナーを持つのって才能が要るぞ?ということ。
それはエンタメであってもそうだし、現実においてなんて尚更そうです。
誰にでもできることじゃない。様々な要因が重なって、奇跡のように、でもきっと計算通りに、清竜人25は熱狂的ファンを産むことができたのだと思います。
たとい本当に一夫多妻制が流行っても、竜人くんが旦那として無双するんじゃないかな。
私はそう思います。