デザインとプログラムはプロの意見を聞こう
みずほのシステム障害はゴチャ混ぜが原因
みずほ銀行のシステム障害が長年続いている。
その理由は、3つの異なるシステムを統合(3つを合わせて1つにした)からだろう。
システムと一口に言っても簡単でない。
たとえば、HTMLという少し触っていたら誰でも入力できる言語をとっても、その面倒臭さは簡単に分かる。
「こんにちは」という文字を太字にしたければ、次の入力で実現できる。
<b>こんにちは</b>
それから、これでもできる。
※「<b></b>は廃止タグ」とのご意見は受け付けない。
<strong>こんにちは</strong>
そして、これでもできる。
※「さして重要でもないのに<strong></strong>はSEO的にどうか」とのご意見は受け付けない。
<p style="font-weight: blod;">こんにちは</p>
何なら、これでもできる。
<p class="futokusuru">こんにちは</p>
このように、非常に簡単な言語HTMLでも、同じルールを指定するとき、入力ぶりは多くある。
問題は、最後にお示しした入力方法だ。
<b>などは、「これを入力していれば、何があろうとも太くなりますよ」というルールになっている。
ところが、classなどの場合には、cssというHTMLの見栄えを入力する人によって、定義をいろいろできる。
同じfutokusuruというclassに、赤文字にするというルールを適用してしまえば、太くはならず赤文字になってしまう。
もっといえば、「<p>のタグは黄色のマーカーを入れる」というルールにしてしまうことができる。
この場合は、次の入力だけで黄色のマーカーが入ってしまう。
<p>こんにちは</p>
ここまで、ついてこられた人はHTMLを少しでも知っている人かもしれない。
ただ、できるだけ分かりやすく説明したつもりだ。
他の言語は、HTMLと同じではないが、HTMLでいうclassが「関数」と呼ばれるものに当たるだろう。
「関数」は、「このときはこうする」というルールを定めるものだし、名前をつける場面もある。
というわけで、言語が違えばもっと面倒なのだが、言語が同じでも面倒ということは想像できる。
一番は、合併のときに、システムをどれか1つに絞って、ほか2つを捨てた方が良かった。
HTMLでも、人の入力したHTMLというのは結構整理が面倒ということもある。
システムでコケる原因
システムを作ってくれる企業にお任せすれば安心というのは同意できる。
ただ、発注側も必要な情報を提供しなければ、いくらプロでも発注者が使いやすいシステムを作れない。
たとえば、買い物のシステムを考えてみたい。
「予約販売ができるようにしたいなー」と発注したとする。
システム会社は、予約数の設定、予約数に達したときの売り止めといった基本的なものは実装してくれるだろう。
ただ、予約数に達したときに「商品の表示を一覧の一番後ろに置く」「次回の予約再開予定日を表示する」とか「残りの予約数を表示する」とか「管理画面で予約商品の発送が済んだかのチェックボックスを表示する」とか、そういったものは実装しづらい。
これは一例なので、実際にはシステム会社からご提案いただけるかもしれない。
ここで言いたいのは、「当たり前の機能も注文しなければ漏れるかもしれない」ということだ。
そして、「サイトの管理をどの程度できるか」「表示の項目を増減できるか」などの発注者側で操作できる範囲も、決める必要があるかもしれない。
それから、「これはちょちょっとできるだろう」という発注は歓迎されないだろう。
いくらシステムに、ある程度の構文やら型やらがあるにせよ、組み合わせによっては大変な作業と考えられる。
その意味でも、最初に発注したシステム会社に今後の保守点検もお願いすることになる。
人が作ったものを読んで、大変なことが起きないようにしつつ、保守や追加することは大変だ。
デザインもプロの意見を
これは、正当な評価という点でプログラムに似ていると思った。
絵師さんなどの話として、時間をかけて、能力や感性を駆使して生み出すものなのに、サクッと描けると思う人が安価に取引しようとするようだ。
私も、駄作のイラストを描いているが、アイデアが浮かんでも形にするのに悩んだり、上手く描けなかったりと大変だ。
それを思うに、絵師の方々は相当な時間と労力をかけて、技術を得て、自分の感性を信じ、絵に変換していると思う。
したがって、デザインを頼む人は、具体的なお願いをした方が良いし、(私も含め)自分が描けないのだから、無理な要求や安価な依頼はしないことだ。
リスペクトを
自分ができないことはできないので、頼むのならリスペクトを持ちたい。
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