半グレごっこ 大阪編2
アッキー「みんな紹介するわ。関東から来てくれたLoco、ユウサク、カズマや。これから俺等のグループで頑張ってくれるみたいやからよろしゅうなぁ。」
大阪のグループはパーティールームに10人ほどいて、歳は近そうだった。武闘派のイカつい奴、ホストみたいなイケメン、かわいい草食系男子から、スカウトみたいな奴まで色々といた。「こいつ等もみんな元は大阪の箱の人間達だ。油断すると食われちまう」と警戒心が働いた。
ヤミ「さて、これからの俺等の動きなんやけどな、オーナーが事業拡大したい言うからこのミナミで色々やんでー!飲食、芸能、パワーストーン、合法ハーブ屋、リフレ、なんでもこいやー!」
私は「これは何の話だ?関西で詐欺の箱を仕切る話はどうなったのか?」とアッキーに尋ねると、
アッキー「あぁ、それやねんけどなぁ、オーナーあの件でホンマにブルってんねん。東京の箱の裏切りあったやろ?それでもう寒いから詐欺はやりたないって。それとな、あの詐欺の件でオーナーこっちの組織に一回5000万恐喝されてんねん。だからしばらく大人しくしたいんちゃう。」
その時、私の頭の中で「話が違うやろ。お前らボテくりまわしたろか…」とちゃちな関西弁で思考がグルグルと回っていた。
アッキー「とりあえず今日は疲れたやろ?あいてるマンションあるからとりあえずそこに3人で住みや。必要なもんは後で届けたるから。誰かマンションまで送ってったり〜」
マンションに送ってもらい、私達は会議をする事にした。「ユウサク、カズマ、お前等どうしたい?当初と全然話がちげーぞ。」
ユウサク「自分は地元でやらかして半目の先輩もいて、地元にいづらい部分もあって正直これから始まる大阪の生活にワクワクしています。」
カズマ「自分ももう少しあのグループの様子を見てみたいです。地元に帰っても何もやりたい事がないので。」
私「そうか。ここまで連れ回して帰ろうってわけにも行かねーよな。分かった。お前等大阪に残ってこのグループとのパイプ役になってくれ。俺は大阪に正業やりに来たわけじゃねーから帰るよ。それでいいな?」
ユウサク、カズマ「わかりました。」
私はその後、一ヶ月大阪で遊びほうけて関東に帰ることになった。
この時期の大阪はクラブ全盛期でミナミもアメ村も人の数はえげつなかった。それと同時に合法ハーブ屋があちこちにあり、頭のおかしいゾンビが街を徘徊していた。
「大阪バリやばいやろ。関東なんか大した事あらへんで」アッキーの言葉も間違いないほど大阪の街は盛り上がりを見せていた頃でまさにミックスジュースと化していた。寒い。