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七色のポエジー(書きとめておきたい古今東西の詩句)

第305回 人生れておのおの志有り(王仲宣)

人生各有志 終不為此移 同知埋身劇 心亦有所施
(人生れて各(おのおの)志有り 終(つひ)に此が為に移らず
 同じく知る身を埋むるの劇(はなはだ)しきを 心も亦た施す所有らん)
 
 魏の王粲(おうさん、字は仲宣、177~217)の「詠史詩(史を詠ぜし詩)」から。昔、秦の穆公(ぼくこう)が良臣を殉死させたことを非難している。なおやり遂げたいことがありながら、自ら身を埋めることになった三人の忠臣の無念を深く悲しむ。
 王粲は曹操が魏公に就く際の貢献から、曹操に重用された。その該博が評価され、あらゆる政策決定に関わる。
 しかしながら、41歳の若さで惜しまれながら病死する。曹操の後継者、曹丕は王仲宣が生前ロバの鳴き声を好んでいたので、葬儀の席で弔問客にロバの鳴き真似をさせたという。

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