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映画メモ 『密航者』

密航者を観た

宇宙ものを観る週間、本日は「密航者」をNetflixで視聴。2021年、ジョー・ペナ監督作。

ストーリー分析

主人公はどう変化したか

ミッションの遂行で人生の意義を見つけられそうだと希望を胸に火星に向かった主人公は、宇宙船に紛れ込んでいた青年と生命維持装置の故障から命の危機に晒される。3人分の酸素しか確保できない状況で最後は自分が犠牲となり酸素を届け、人生の意義を見つけられそうだと感じていたことを思いながら宇宙空間に残る。

あらすじ

医療研究者の主人公は船長と植物学者をあわせた3名で希望を胸に火星へ出発する。火星への軌道に乗った後しばらくして船長は船内に不審な血痕を発見する。調べると二酸化炭素除去装置の中に宇宙船のエンジニアであったマイケルが閉じ込められていた。マイケルが紛れ込んでしまった理由は不明だが故意ではなかった様子で、4人でミッションを遂行することで合意し、マイケルは植物学者の助手の役割を与えられる。

しかしマイケルが忍び込んでいたことが原因で二酸化炭素除去装置が破損しており、火星まで3人分の酸素しか保たないことが判明。マイケルを犠牲にすることを決意しクルーに伝える船長、納得できない主人公、親交を深め苦悩する植物学者、植物学者から全てを打ち明けられ絶望するマイケル。まだやれることがあるはずと、船外にある燃料タンクから酸素を運び出すプランを提案する主人公。船外活動ができる主人公と植物学者で酸素シリンダー2本分を持ち帰ろうとするが、1本持ち帰ろうとした時に宇宙空間に落としてしまう。外は太陽嵐がきておりもう1本のシリンダーを持ち帰れば3人は生き残ることができるという状況になる。マイケルが志願するが訓練を受けているものでないとできない仕事。植物学者は体力を使い果たしており主人公は自分が犠牲になることを選択する。

酸素を持ち帰った主人公は太陽嵐で大量の放射線を浴びてしまう。酸素だけを船内に下ろして自分は船外に残り、火星を見ながら希望を胸に宇宙船に乗り込んだことを思い出したところで映画は終わる。

ジャンル分析

ジャンルは「組織の中で」にあたると思う。3要素はこんな感じ。<組織>は宇宙船クルー、<選択>全員が助かる方法を模索し生き残るための選択に葛藤する姿が描かれ、<犠牲>最後は主人公自身が犠牲となる。

Goodだと感じたこと

カメラワーク

全体的にカメラワークが良かったと感じた。宇宙船内の丸いシリンダーを中央においたバランスの取れた構図が多用されていたことや肩越しの構図が印象に残る。マイケルをどうするか話し合う3人のシーンは話者+手前の人という絵と、若干俯瞰気味の3人の絵が切り替わっていて不安感が伝わるようになっていたと思う。

太陽嵐の演出

緑色の粒子が美しい一方で主人公が死に向かうシーンでもあり、主人公に哀しさを纏わせていたように思う。逆襲のシャアのアクシズを押す時とかFF7のライフストリームみたいな感じで緑色の光ってなんか命を感じるシーンで使われる傾向があるなあと思った。

最後に

予備知識なしでなんとなく見た映画だったけどすごく面白かった。好みの映画が見つかるととても嬉しい。この監督の作品はこれだけらしいけど新しいのが出たらぜひみてみたい。

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