ノーセンキュー
わたしが誠実でなかったのだから、わたしが悪いのだから。もっとゆっくりじっくり距離をつめる方法もあったのだ。それを最短距離で、中身のない空っぽのものにしたのはわたしだ。勢いに任せてなんてみっともないことをしたんだろう。今年のおみくじ、大吉の最後に「ただし酒と色に溺れれば凶」ってあったのその通りだと思った。何度も咀嚼したのに、学べなかった。文字通り、酒と色に溺れたよ
さみしかったと言ってしまえばそれまで、そのあと自分を取り戻したくてまた2回ほど会ったけどだめだったんだな、きっと違ったんだろうなあ。わたしも違うと思っている。きゅうっとつらい。どうして男女というものは。
どうしようもない、どうしようもないことをしてるのわかっています、でもいらないと好きじゃないと認識されるのがこんなにこんなにこわい。わたしは人を愛していない。自分を愛してもらいたいだけだ。愛してほしい。愛してくれよ。頼むよ。愛をくれよ。
裸になってなにもかも投げ出して快楽に身をゆだねることのどれほど気楽なことか。愛を感じるセックスは絶対に泣いてしまう、それ以外はただの行為だ。快楽を貪る。気休めみたいなもの。愛していないひととのセックスなんて、与え合えるものじゃない。自分の中で完結してしまえる。かなしい。むなしい。心がそこにないのだから。わかっているのにそこに愛を見い出そうとしてしまう、愛が芽生えないかと目を凝らしてしまう。愛は芽生えない。いつまでたっても。わたしがいい女にならなければ無理だ。そして、わたしが彼の前でいい女になることは二度とない