10月12日

家からすこし歩いたところ 広い田んぼのむこう 街が光っている わたしはリリリ、ルルル、に包まれてそこに立ち尽くす。これが虫の、生き物の鳴らす音で、それっていま、耳で燃えている、これは絶対に当たり前なんかじゃなくて、生まれて初めて聴いたような気持ちになって、泣いていた。心のやわらかくなること 例えようのない気持ち わたしはしあわせなようで それを噛み締められないで 体にまだ残るやさしさに顔が火照ったまま。生きている。生きている。生きている。生きている。

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