サバンナ
あたしは、かなり、丈夫にできているのです。それだけは確かです。タフです。タフネスです。あたしという人間を生きられているということ。かなりの体力がいるんよ。
ひとをじいっと見てそれで色々わかるのは結構優秀だと思う。結構優秀なほどにはそのひとのことがわかる。わかると言ってもそれで仲良くなれるかは別で、わかんないなあと思う人のほうが仲良くなったりする。
電車なのに 酔っ払っているから しゃがみこんで泣いてしまいそう
主観でそのひとを見るのが得意といったほうがいいかもしれない、それって結局は主観でしかなく本質を捉えられてる自信なんてなくてでもなけなしの分かった情報だけで哀しくなったりしてしまうよな
酔っ払っているから そのうちに悩んでいたすべてを決定していまう、それが一番いい
あたしは、あたしを見て、面倒という一言ではかたづけられなくて、人を信じすぎるし疑いすぎるし、好きになったひとを好きになりすぎるし、スイッチが入るとすごくいい人ぶったり可愛い子ぶったりしてしまうし、スイッチが切れるととても無口で普通には会話できないし何も語れない何も決めれない何もわからないことになってしまってどうしようもない、スイッチが入ったあたしを好いてもらえるのは至極当然でかわいいし素直だし積極的だし、いっそこのあたしが本当であればよかった
村上春樹の『回転木馬のデッドヒート』を読んだ、かなりよかった、あたしはノルウェイの森ばかり読んでいたけれど、風の声を聞けも好きだったけど、とにかく回転木馬のデッドヒートはかなりよかった。こんなのを読んだら、村上さんを好きにならざるを得ないじゃないかと思った、村上さんに親近感をもたないわけにいかなかった。別に生き方が似ているとか似ていないとか性格がどうとかそういうことじゃなく、ただ読んでいて無条件に村上春樹のことがめちゃくちゃ好きになってしまった、いままでも好きだったし本もどちらかというと積極的に読もうとしていた作家さんだと思うけどエッセーになんかはマッタク興味がなかったんだ、これはエッセーではないけれども。ともかく村上春樹の字体や物語が好きというより村上春樹か好きになってしまったんだ、そして村上春樹はきっとあたしを好きじゃないということもわかった。そしてあたしの笑顔だけは好きでいてくれると。誰かと重ねたわけでなく、そう思ったのだった。あたしはあたしにしかなれない。
どうしてあたしはいつもうまくできないんだろうか、もうかなしいな、あたしにしかなれないことがかなしいよ、絵を描くことだけがあたしをあたしたらしめるというのに、それすら捨て
ようとしているのだ、一人暮らしをするのは来年になるかもしれない、そう思うとじわじわ涙がでてきて悲しくてでも希望をもっているといって間違いないよ、誰も彼も悲しくなるひととは縁をきってゆく、あたしもそういう性格なのだ、いつだって引き上げるタイミングを見計らっている
さようなら、もう会わないでいようねえ、あたしは愛してるしとしか愛していない、愛しているをとても軽く簡単なものに見られる風習がなんでかあるけれど。そしてあたしはだれにも愛されていない自信がある。それだけで泣くには充分すぎる理由じゃないか